早稲田大学特任教授が射抜くワイド1点

[2012年12月16日]

【朝日杯FS】敬意を表して、理屈抜きで狙ってみる

競馬の翌日に居酒屋「青夷」で落ち込んでいる女がひとり。口撃機関銃ヤマの愛妻おミナ姉御である。なにしろ阪神JFはそこそこ人気のローブティサージュにかなり自信をもっていたらしい。こんなときは今までならローブティサージュから馬連総流しをかける。でも、よりもよって今回は来そうもない馬数頭を外したら、そのなかに2着に突っ込んできたクロフネサプライズがいたのだ。配当35,990円だから、胸にぐさりと刺さってしまった。悔しさあまって一晩眠れないほどだったとか。でも、逃がした魚の大きさを嘆いていては、馬券はつづきません。


ヤマはヤマで朝日杯FSはそっちのけで、土曜日の愛知杯に出走予定のオールザットジャズに目いっぱい気があるという。「複勝ぐらいなら乗ってもいいよ」と言うと、少々不満気だった。「あんたの勝負馬券でいつ当たったというの」と言いかけて口を閉ざした。でも、結果は3着で、複勝配当は230円。あれだけ騒いだわりには実りの少ないレースでした。


データ派のヤマによれば、朝日杯FSは(5)コディーノは絶対である、とご託宣。また、抽選を突破してユタカの(7)ティーハーフが出てくれば人気が上がっていいカモだとのご教示をいただいた。ユタカはこのG1だけが唯一優勝経験がないから逆に人気になるらしい。


ところで

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
元東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。
現在は早稲田大学特任教授。
放送大学客員教授。専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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