早稲田大学特任教授が射抜くワイド1点

[2014年10月5日]

【スプリンターズS】新潟巧者の2頭からワイド1点

先ほどパリにいる留学生から連絡があった。ここ4年つづけてロンシャンで凱旋門賞を観戦した仲間たちである。この春から早大で教鞭をとる身になったから、今年はロンシャンに行けない。残念だが、留学生仲間が集まって観戦する伝統が生き残ってくれたと聞くと、実に嬉しいかぎりだ。メールの返信にこう書いた。

「日本馬に勝ってもらいたいですが、正直言って、かなり難しいというのが私の判断です。実力はヨーロッパ勢と互角でも臨戦態勢(なぜトライヤルレースを使わないのか)に疑問があり、複勝はあっても単勝はどうかな、という予想です。ロンシャンで日本馬が優勝する場面に立ち会いたいという永年の夢をもつ人間には複雑な心境です。きっと日本人としてはファンでは私が、騎手では武豊が一番複雑な心境ではないかと思っています(笑)。」

9月下旬の帰国の前日にロンドンのブックメーカーで凱旋門賞の馬券を買っておいた。ロンドンの留学生に託してきたから、的中すれば払い戻してもらえる。吉祥寺の居酒屋「青夷」の競馬ファンからも頼まれており、⑦ジャスタウェイの単勝、⑲ハープスターの単複、⑥ゴールドシップの単複はすでに購入済みである。それに加えて、当日のロンシャンで買えるのなら、斤量の軽い3歳馬に有利な凱旋門賞だから、3歳馬を狙うのが正解。トライヤルの一つニエル賞の楽勝ぶりがよかったフランスの3歳牡馬⑪エクトとわれらが3歳牝馬⑲ハープスターが抜け出す場面に現実味がある。

さて、こちらはスプリンターズS

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
元東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。
現在は早稲田大学特任教授。
放送大学客員教授。専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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