東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2014年10月19日]

【秋華賞】ここ2走の惨敗で株を下げているのが妙味

凱旋門賞の前、日本馬のワン・ツー・スリーもあるかも、とあちこちで聞いた。私とて日本馬に勝ってもらいたいとは思うが、内心では3頭のうちいずれか1頭でも複勝にからめば上出来と思っていた。結果はもはやくりかえすまでもない。

勝利ジョッキーのジャルネが涙を流していた。テレビでご覧になった方も多いだろうが、凱旋門賞4勝目にしても泣いたのだ。あの強かったトレヴが3戦凡走で騎乗を降ろされたこともある。それなのに再騎乗がかない、本番で勝利、凱旋門賞連覇という偉業をなしとげた。涙が出るのも仕方がないだろう。それにしても、そもそも凡走をくりかえしたために混戦予想の原因を演出しておきながら本番での鮮やかな優勝。いやはや、トレヴは歴史的な大女優ですな。

日本馬の惨敗は、せっかく3週間前に用意されている同競馬場・同距離のトライヤル3レースをいずれも試走しなかったことに尽きる。メディアは調教師に遠慮して批判めいたことは言わないが、結果は明らかだったはず。トライヤルも使わず2週間前(しかもエアーフランスのストライキと重なり、アムステルダム経由の長旅だった)に入厩して勝てるほど、凱旋門賞は甘くない。あのディープインパクトすらトライヤル回避で負けている(私は彼の敗戦の原因はそのせいだと今でも思っている)。ドバイや香港のG1とはわけが違うのだ。

居酒屋「青夷」の暖簾をくぐると

予想はユーザー登録のあと!!

うまスクエアメンバー登録

STEP:1メールアドレス入力

メールアドレスの入力

うまスクエアからのメルマガを受け取りたいメールアドレスを入力して下さい。
※携帯のメールアドレスでも、ご利用頂くことが出来ます。

入力されたメールアドレス宛てに【仮登録メール】をお送り致します。
【仮登録メール】に記載されたURLをクリックして頂くと、うまスクエアへのメンバー登録が完了します。

  • メールアドレス(半角英数字)
『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

PR

境和樹 SNS

コンテンツ一覧