早稲田大学特任教授が射抜くワイド1点

[2017年04月29日]

【天皇賞・春】古馬になってこそ本領を発揮

満開の桜が散って新緑がまぶしい季節になり、清々しい気分である。青葉賞の優勝馬アドミラブルはデムーロ手綱でダービーにも手に届きそうではないだろうか。

ところで、今年1月のJRA賞のパーティーの席上で土川最高顧問(前理事長)と「そのうちゆっくり一杯やりましょう」と立ち話していた。1ヵ月ほど前に連絡があり、「堅苦しい席は好みではないので、本村さんがふだん行っているような気楽な居酒屋がいい」との思召し。ならばと、先々週、とうとう土川さんに吉祥寺の居酒屋「青夷」にまで足を運んでいただいた。

もちろん口撃機関銃ヤマをはじめ競馬ファンの常連は感激するやら恐縮するやらであったが、ひときわ楽しい酒宴であった。さすがに最も高い立場で競馬全体を見渡しておられる方の懐は深い、と一同が思ったものだ。それに前理事長はかなりの酒豪でありましたぞ。

さて、古馬最高峰に輝く馬はどれか。一昨年と昨年の菊花賞馬が長距離天皇賞で決戦のときを迎える。武豊の③キタサンブラックと⑮サトノダイヤモンドの両雄はどちらが勝つかは別にして、馬券の軸としてはかなり固い。

ところが二強対立と言われた春天で両雄が1・2着となったのは、これまでの数十年で皆無というデータが出回っているらしい。データ派のヤマはそこにつけ入る隙があるとばかり①シャケトラと⑫ゴールドアクターを拾って①③⑫⑮の4頭ボックスを馬連、3連複、3連単で行くらしい。逃げ馬好きのマスターだが、ここは一変して追い込み馬⑯レインボーラインを狙って、しかも2強がらみの3連単ボックスの強気らしい。マンハッタンカフェ産駒に目がない熟女馬券師ワフさんはもちろん①軸の心中馬券。

かつて1992年の春天はメジロマックイーンとトウカイテイオーの一騎打ちと言われて

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
元東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。
現在は早稲田大学特任教授。
放送大学客員教授。専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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