東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2017年11月25日]

【ジャパンC】『小』に注目!

歴史上の人物は、同名だったら大小で区別することがある。前三世紀末にハンニバル率いるカルタゴ軍を破ったスキピオは大スキピオとよばれ、五十数年後にその国家カルタゴを壊滅したスキピオは小スキピオである。

今年の凱旋門賞観戦のときのカタログによれば、デムーロ兄弟は兄が大デムーロであり、弟は小デムーロとよばれているらしい。ところが、小デムーロは、今年の凱旋門賞の日、多数のレースに騎乗しており、今や日本で大活躍の大デムーロ以上に信頼されている。軽視すると痛い目に合うかもと思いながら騎乗馬を見たら、なんとオークス馬⑧ソウルスターリングではないか。

だが、居酒屋「青夷」の馬券常連組は誰も注目していない。口撃機関銃ヤマは珍しくデータ無視作戦で自分の洞察力に賭けて、昨年のダービー馬⑪マカヒキを狙うらしい。昨年の凱旋門賞惨敗以来、いいところがなかったが、そろそろ復活の気配がすると洞察しているという。ギャンブル狂師ミノ先生は天皇賞組の疲労残りを洞察して今年のダービー馬②レイデオロで勝負するらしい。逃げ先行好みのマスターはなんだかんだといってもやはり④キタサンブラックは強いと洞察して狙うが、それに天皇賞3着の⑨レインボーラインをつるませて大胆にも2頭軸の3連複で買うという。いつもマンハッタンカフェという洞察力に富む熟女馬券師ワフさんは⑬シャケトラの大変身に賭けるらしい。
聞くところによると、サブちゃんは

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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