東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2018年02月10日]

【京都記念&共同通信杯】「教養」に恵まれて

三十半ばで大学教員になり、法政大学第一教養部で3年、東京大学教養学部で28年、早稲田大学国際教養学部で4年を務めてきたが、今年3月末で定年退職になる。私はよほど「教養」に恵まれていたらしい(笑)。

先週末、最終講義「ネロ帝と裕次郎 ― 同時代史の試み」をやり、無事終了した。講義後の懇親会、二次会にも来てくれた『夕刊フジ』競馬班の漆山貴禎 記者は東大生時代に私の講義を聞いていたらしく、最終講義の模様をじつに要領よく記事(2月6日付)にしてくれた。計35年も教鞭をとってきたから、やはり感慨深いものがある。

居酒屋「青夷」競馬班の口撃機関銃ヤマはもう定年後の仕事としてトラックマンなどとほざいている。老体に鞭打って早朝の調教観察など無理だから、せいぜい競馬場の走路掃除に応募したらと思うのだが。それともお得意のデータを駆使して狙い目を提供する予想サイトを設けて稼ぐというのはどうだろう。もっとも最近の馬券業績は絶不調というから、この道もかぎりなく険しい。

さて共同通信杯だが、さまよえるヤマ先生は武豊騎乗の⑫グレイルはモノがちがうと自信の本命で、同馬を軸に3連単で行くらしい。京都記念はドバイ前の⑥レイデオロをどれくらい信頼できるかに懸念があり、見(ケン)するというから案外賢い判断かもしれない。

1点勝負のワイドの凌はこれほど軸が堅い馬がいるのだから、見(ケン)するなどもったいない、と思う。厳寒期の冬場で

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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