早稲田大学特任教授が射抜くワイド1点

[2012年7月29日]

【クイーンS】正真正銘の札幌向き

先週の話のつづきだが、今年のキングジョージはすごかった。なにしろ昨年の凱旋門賞、キングジョージ、BCターフ(おそらく芝部門の世界3大レースといってもいい)の優勝馬がみんな出走して上位を独占したのだから、オリンピックの金メダル5個以上の価値がある。わがダービー馬ディープブリランテの敗北は仕方ないにしても、離されての8着はいささか負けすぎ、せめて5着ぐらいはあってもよかった。


長く深い洋芝への馬場適性もあるだろうが、なによりも精神力に問題があったのではないだろうか。パドックでも本馬場でも首を上下しての激しい入れ込みは、走る前から勝負はあったような気がする。欧米では馬の調子がいいときは「リラックスしている」としばしば表現する。ブリランテの馬体の出来は絶好であったにしても、およそリラックスとはほど遠いストレスフルな精神状態ではなかっただろうか。


アウェイの戦いで勝たないかぎり世界は認めてはくれないのだ。いかにして馬に気分よく走ってもらうか。凱旋門賞でのオルフェーブルの勝負もこの1点にかかっているような気がするのだが。


さて、札幌競馬場のクイーンS。ここは

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
元東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。
現在は早稲田大学特任教授。
放送大学客員教授。専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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