馬券ネオメソッド(レース回顧編)
皐月賞の回顧
第77回皐月賞
1着
アルアイン
2着
◎ペルシアンナイト
3着
ダンビュライト
ラップ:
12.1-10.8-12.2-11.7-12.2-12.4-11.9-11.4-11.4-11.7
時計:1.57.8
まず、時計が速かったですね。先週、雨の影響を受けた中山芝コースは、馬場差+3.4秒という、超鈍重馬場になっていたのですが、それがたった1週間で-1.7秒にまでなりました。そもそも、こちらも多少は週中の雨の影響を受けていたはずの土曜日の時点で、既に-0.8秒でしたから、まあ、造園課の方々が懸命に努力なさったのでしょう。今週は珍しく水曜日に芝を刈った(通常は火曜日が多いと思います)ようですが、そのあたりが味付けだったのでしょうか。
それは感想のひとつとして、今回の皐月賞予想は非常に苦しいものでした。特に、5着以下の凡走経験がないというテーマ設定は、あまりに短絡的だったと反省しています。
ただ、動画の方でチラリと話しましたが、2歳時から重賞の数が増え、また、大手牧場による使い分けもあって、最近はひとつのレースに強い馬が複数頭出走してくるケースは稀になりました。簡単に言えば、ひとつひとつのレースのレベルが以前に比べて低下しているということですね。ということは、その低下したレベルのレースで掲示板を外すような馬では、本番でさらに相手強化した際に相当苦しいのだろうな、というのが私のつけた理屈だったわけです。
たとえば今回の勝ち馬アルアインは、唯一の凡走がシンザン記念。ペルシアンナイトを本命にした私自身が、『負けた方がいいくらいの異質レース』と主張したレースですから、この惨敗経験は度外視してよかったということになります。また、3着ダンビュライトはGⅠの朝日杯FSが唯一の惨敗経験。先ほどの理屈で従えば、一応、2歳馬の目標たり得るレースなのだから、ここでの凡走は単なる前哨戦での凡走とは異なると位置付けることも可能でした。
何を言いたいかというと、理論上、ここに至るまでの(レベルが昔に比べて低下している)路線においての惨敗経験は確かにマイナスになるが、その中身を慎重に吟味する必要があるということ。その意味で、今回、私が設定したテーマは明らかに短絡的でしたし、また、そのテーマに外れながら馬券になった2頭に関しても、それなりの説明はできるということになります。
一方、もうひとつのテーマとして主張した『直線スピードの重要性が高まっている』という、馬場改修後の変化に関しては、その通りの結果になったとも思います。昨年、1~3着を独占したディープ産駒が、今年もまた勝ったということだけでも、改修前と改修後で皐月賞というレースがすっかり変貌したということを証明する事実だったと思います。もちろん、テーマ該当馬として挙げた◎ペルシアンナイトが2着に来たことも含めて。
1番人気7着のファンディーナについては、良い経験をしたんじゃないかなと思います。これまでとは比べ物にならないくらいタフな本当の勝負を経験したことで、今後、もう一段階上げてくるんじゃないでしょうか。別に悲観するような競馬でもなかったと思います。
これも予想コラムで指摘したことの繰り返しですが、このファンディーナの結果をもって3歳世代における牝馬と牡馬の力関係の図式を変える必要はないと思いますよ(まあ、その図式自体に意味があるのかは疑問ですが)。実際に今年の牝馬が牡馬混合戦で過去に例を見ないくらい勝っていることは事実なわけですからね。
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