馬券ネオメソッド(レース回顧編)
安田記念の回顧
第67回安田記念
1着
サトノアラジン
2着
ロゴタイプ
3着
レッドファルクス
ラップ:
12.2-10.6-11.1-11.6-11.6-11.0-11.3-12.1
時計:1.31.5
レースにはアヤというものが存在するものですが、今年の安田記念は、まさにその“アヤ”が全てを分けました。
VTRを見返すとよく分かりますが、結局、このレースでスムーズに何の不利もなく競馬をしたのは、勝ったサトノアラジンと2着ロゴタイプだけです。その他は全て、何らかの形で不利なりロスなりがありました。
勝ったサトノアラジンは、好スタートから枠なりのコースを通って、語弊を恐れずに言えばグルッと回ってきただけです。もっとも、この馬に関しては、この“グルッと回ってくる”ということがなかなかできずに、大事なところで不利を受け続けてここまでタイトルと無縁のキャリアを重ねていましたから、ようやく、このレースでそれが叶った、それによってこの馬の力がやっと証明できたということでしょう。
2着ロゴタイプも、結果的に思い切ってハナを主張した作戦が奏功した格好。昨年がテンの3F35.0秒での逃げ切り勝ちでしたから、今年、同3F33.9秒という数字を見た時には目の前が真っ暗になりかけましたが、ゴール寸前まで脚色は衰えず。一旦は勝ったかと思わせる最高の競馬をしてくれました。田辺騎手も怪我明けで決して万全ではなかったと思いますが、懸命の叱咤でしたね。
そして、3着以降です。直線に入ったところで、1対17という馬群の形になったことで、密集した馬群をどう捌くかが相当難しい競馬になりました。先行馬は速いペースを追い駆けている分、苦しくなりますし、その先行馬が下がってくるのに加えて、横一列に馬が並んでいる状況では、差し追い込み馬もスペースを見つけるのに相当苦労していた様子。3着レッドファルクスですら、外に持ち出すまでにタイムロスがありましたし、エアスピネルなどはもう直線のほとんどでハンドリングに注力するしかない状況。その位置取りにいる方が悪いと言ってしまえばそれまでですが、あまりに不運だったなと可哀想になりました。
イスラボニータに関しては、前が開いてからの伸びがイマイチだったように見えたので、やや不可解な敗戦ではありましたが、それ以外の馬に関しては情状酌量の余地が大きい一戦だったなと感じています。次走以降、見直しが必要になりそうですね。
あとは時計の話もしておきましょう。1.31.5秒という時計自体は速いですが、この日の東京芝は馬場差-1.5秒という超高速馬場。それを考えれば想定内の時計でした。時計面から判断するレースレベルは“中の中”といったところでしょうか。モーリスやミッキーアイルが抜けたことで、レベル低下が叫ばれたマイル戦線ですが、実際はそこまで悪くはないのかなという評価です。
さて、最後にリピーターの話。
今年も来ましたリピーター。昨年の覇者ロゴタイプは予定していた前哨戦を使えなかったという事情があったようで、それが嫌われてか8番人気まで評価を下げていましたが、こういう立場の過去好走馬がポンとパフォーマンスを上げて高配当の使者になるのが、リピーターレースの特徴です。予想コラムでも指摘したとおり、特殊な適性が問われるレースでは、常にリピーターの可能性を検討するべきです。来年ももちろん、過去好走馬は絶対にマークを外せませんね。
とりあえず、春の連続GⅠの最後で一応の結果は出せたので、これを夏競馬に繋げられればいいですね。
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