馬券ネオメソッド(レース回顧編)
エプソムC・マーメイドSの回顧
第34回エプソムカップ
1着
ダッシングブレイズ
2着
アストラエンブレム
3着
マイネルハニー
ラップ:
12.8-11.4-11.9-12.1-11.5-11.7-10.8-11.6-12.1
時計:1.45.9
この日の東京芝は、「馬場の真ん中、先行馬圧倒的有利」という極めて顕著なトラックバイアスが出ていました。午前中から差し・追い込み馬はほぼノーチャンス。4角で前にいた馬がゴッソリ残るという、非常に偏ったレースばかり(その意味で、10Rで2着に入ったハクサンルドルフはかなり強い競馬をしていたと思います)。残念ながら、この時点で私の本命馬ベルーフは目ナシの状況に置かれることになってしまいました。
勝ったダッシングブレイズは、距離を延ばした効果もあったと思いますが、今まで以上に積極的な位置取りから逃げ馬の内に潜り込んで抜け出しました。元々、内からでも外からでも伸びることができるタイプなので、こういう自在性を要求される馬場と展開は絶好だったのでしょう。
ようやく重賞初制覇となったこの馬。まさかここでか~というのが正直な感想だったのですが、調べてみれば父キトゥンズジョイは現役時代にブリーダーズCターフ(芝2400)で2着したほか、2000近辺のGⅠを賑やかしていた馬。サドラー系らしい底力を活かせるマイルの高額条件がベストに見えて、その実、素直に現役時代同様、中距離がベストだったということなのでしょう。こうなると、前走の京王杯SCの凡走も納得。この馬はサドラー系に母父マンノウォーという、生粋の道悪血統なので、なぜ道悪の前走であんなに負けたんだろう? とずっと不思議だったのですが、今回の競馬を見て納得。単純に1400が忙しかったのでしょう。
個人的には、今後、もっと距離を延ばしても面白いと思いますし、中距離の道悪でかなりパフォーマンスを上げてくると考えられます。
2着アストラエンブレムは、デムーロ騎手がトラックバイアスを最大限に活かす乗り方をしており、まさにこれ以上ない完璧な競馬だったと思います(デムーロ騎手は、ひとつ前の10Rでメートルダールを先行させて勝たせており、その時点からかなり馬場を意識している雰囲気が漂っていました)。それで負けたのは運がないとしか言い様がありませんが、気になったのは、前回と同じような負け方だった点。どれだけ突き放すかという手応えで回ってくるわりに、意外に伸びないんですよね。使える脚が一瞬という面もあると思いますが、何か気性的に問題があるようにも感じました。
ただ、一応弁護しておくと、今春の東京芝コースでは、ダイワメジャーの1番人気馬は(1-4-0-3/8)と勝ち切れていないという傾向もありました。元々、ノーザンテースト内包らしい器用貧乏タイプの種牡馬(要するに、安定感はあっても勝ち切れないケースもある)なので、ある程度納得ではありますが。まあ、そんな視点から見ると、重賞で善戦を繰り返すこの馬は、極めて純粋なダイワメジャー産駒なんだなと思わされます。
最後に、毎年強調している“血統の同時性”についてですが、今年は発見できませんでした。来年、また復活するか注視したいと思います。
第22回マーメイドS
1着
マキシマムドパリ
2着
クインズミラーグロ
3着
アースライズ
ラップ:
12.7-11.2-12.1-12.4-12.2-12.2-11.7-11.2-11.3-12.5
時計:1.59.5
非・格下馬が好走したことは意外でしたが、血統的にはだいたい想像できる結果だったと思います。2、3着馬がともにマンハッタンカフェ産駒。元々、阪神芝2000重賞に強い種牡馬でもあり、また、長距離適性の高い鈍重サンデー系。重厚さが求められるこのレースにはピッタリの血統だと思います。
究極の相手なりタイプのマキシマムドパリ、3着続きだったクインズミラーグロ、そして“長距離血統保持の格下馬”に該当していたアースライズで決着しているので、ほぼレースの性質通りだったとは思います。こういうレースなんだなぁというイメージは継続していいと考えています。
ただ、東京ほどではないにしろ、阪神芝も結構トラックバイアスは発生していて、基本的に内有利で、外差しはかなり苦戦しています。厳密に言うと、外差しというより、好位勢のすぐ外、馬場で言うと真ん中より1頭分くらい内。ここが一番伸びません。今回の上位3頭は全て一番良いところを通していますよね。そんなところも影響した結果でした。
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