馬券ネオメソッド(レース回顧編)
エリザベス女王杯の回顧
第42回エリザベス女王杯(GⅠ)
1着
◎モズカッチャン
2着
クロコスミア
3着
ミッキークイーン
ラップ:
12.5-11.3-12.7-12.8-12.7-12.8-12.9-12.2-11.6-11.2-11.6
時計:2.14.3
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、今年の4角からゴールまでの一連の流れは、昨年の焼き直しのようです。馬群の形から1、2着の変わり方まで全てほぼ同じ。是非、見比べてみてください。
今週の京都は、土曜日から徹底的な内ラチ沿い有利の強烈なトラックバイアスが出ていました。おそらく4角で内にいる馬が上位に来るだろうなという見立ては最終的にしていましたが、そんな感じになりましたね。
1番人気ヴィブロスは結果的には外枠から内に潜り込めなかったことが敗因だと思います。もっとも、成長したとはいえ馬群に突っ込んで伸びる経験はほとんどない馬ですから、仮に内ラチ沿いのポジションを取れたとしても、そこから脚を使えたかどうか何とも言えないと思います。いずれにしても、今日は負けるべくして負けたかな、条件がこの馬向きではなかったですね。
モズカッチャンは、内枠を利してデムーロ騎手が完璧にエスコートしましたね……って、GⅠになるといつもこの話をしている気がします。聞いたところによると、デムーロ騎手は春のオークスからGⅠでずっと馬券になっているそうですね。どうりでモズカッチャンが異様な人気になっていたわけです。最終オッズで複勝は3番人気で、下限は2.1倍。私の購入レンジから見事に外れてしまい結局スルーすることになりました。穴馬の単複的には、もうこのジョッキーが乗る馬をGⅠで本命にすることはなさそうですね。
それにしても凄いのは、決して好走して当然の馬にばかり乗っているわけではないということ。その秘訣が何なのか、是非知りたいものです。自分で本命にしておいて言うのも何ですが、まさか勝ち切るとは……と驚かされました。
2着クロコスミアは、番手に控える作戦が秀逸でしたね。内ラチ沿いを徹底して守るという戦術は、今週の京都では最適な作戦だったと思います。内ラチ沿いは有利だが、逃げ馬に有利なわけではないというのが、今週の京都でしたから、まさに完璧にトラックバイアスにマッチした乗り方だったということです。これで負けるのですから、競馬というのは難しいものです。相手が悪かったとしか言い様がありません。
そのトラックバイアスを考えれば、やはりミッキークイーンの強さは際立っていたと思います。血統的には、母父ヌレイエフが利いたんですよ!と言いたいところですが(まあそれも少しは要因だったにせよ)、普通の馬なら内を通った馬と脚色が一緒になり、4~7着くらいに負けているレース。強靭な末脚は現役牝馬ナンバー1。それを示した強い競馬だったと思います。
秋華賞に続き、ハービンジャー産駒がGⅠを制しました。しかも、今回は堂々と人気のディープ産駒を退けての勝利。拙書「単複進化論」でもディープ時代の終焉が近いというニュアンスの話を書きましたが、種牡馬群雄割拠時代は来年、さらに加速することになるでしょう。そして、そんな状況のどこで“逆境のディープ”が発動されるのか……まだまだ続くGⅠ戦線は、そんな見方も面白いと思います。
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