境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

フローラSなど3重賞の回顧

第54回フローラS(GⅡ)
1着ウィクトーリア
2着シャドウディーヴァ
3着ジョディー

ラップ:
12.9-11.4-11.6-12.2-12.5-12.4-12.3-11.7-11.0-11.5
時計:1.59.5


まず、セラピアの1番人気には驚きました。

逆に言えば、この馬が1番人気に推されるくらい、既成勢力が決め手を欠いていたという印象が強かったのだと思います。終わってみれば、ここまで一連の重賞戦線でチョイ足らずの競馬を続けていたジョディーが9人気まで落ちていたことも、今年のフローラSを象徴していたと感じます。

勝ったのはウィクトーリア。これは印象をガラリと変えさせられた走り。中山芝1800を逃げて勝った後、距離延長で追い込む競馬にシフトして、メンバー最速の上がりを使って勝利。
ほぼ同じラップの形を取った赤松賞5着と比較することで、完全に2000以上の距離がベストの馬というキャラ設定が可能になります。オークス向きというより、母ブラックエンブレム、秋華賞の方が面白いんじゃないでしょうか。あの馬はオークス4着からローズS15着で盛大に人気を落とし、秋華賞を制しました。この呼吸は覚えておきたいですね。

2着はシャドウディーヴァ。まず、時計の速い馬場に対応できたことは収穫だったと思います。未勝利勝ちがラップ的にかなり上質で、出世は約束されたようなものかと思っていたところで、思わぬ連敗。特に、2走前のフリージア賞が明らかに時計勝負における弱さを見せたような内容だったので、今回も時計に対応できるかという視点で見ていたのですが、内枠を活かしたとはいえ、勝ちに等しい2着は明るい材料になると思います。

3着ジョディーはマイペースなら渋太い馬。前走はコントラチェックに潰される形になりましたが、この形になれば距離は問わないということですね。

私の本命馬クラサーヴィツァは9着。直線で一瞬伸びかけたところでは夢を見ましたが、3~4角でポジションを押し上げる際に脚を使ったことが響きましたか、最後は疲れてしまったようです。

予想は上手く行きませんでしたが、2着シャドウディーヴァは、母父ダンシリ(ハービンジャーの父です)。3着ジョディーはダイワメジャー産駒ながら、母系に目を向けると母父モンズンに母母父サドラーズウェルズ。欧州的な重たさがキーになるレースという方針は変わらないと見ています。


第50回マイラーズC(GⅡ)
1着ダノンプレミアム
2着グァンチャーレ
3着パクスアメリカーナ

ラップ:
12.6-11.4-12.0-12.5-11.8-10.9-10.3-11.1
時計:1.32.6

9Rの比良山特別(芝2200)で日本レコードを更新する2.09.7秒という快時計が出た日曜の京都。このマイラーズCも高速決着になるだろうと見ていましたが、1.32.6秒。やや拍子抜けにも見えますが(この時計で拍子抜けというのも時代を感じますね)、これは前半が超の付くスローだったため。

半マイル48.5-44.1秒という超後傾ラップで、ラストの3Fは10.9-10.3-11.1秒という、驚愕の上がり比べで、前が残っただけという競馬。正直、あまり得るものはなかったかなと。
ただ、勝ったダノンプレミアムは、番手追走の横綱相撲から後続を1馬身1/4馬身差。この上がり比べでシッカリ差を付けたわけですから、やはり力は相当あるなということを改めて感じさせました。国内外のAランク級が集まりそうな今年の安田記念。何やら物凄い頂上決戦が見られそうです。

逃げたグァンチャーレが2着。これは思い切ってハナに行った作戦が功を奏しました。これが本番であれば、おそらくダノンプレミアムはハナを譲らなかったはずなので、前哨戦という位置付け(このレースに関して、ダノンがハナを切るメリットは何もないので)を上手く利用した2着と考えられます。
もっとも、この馬自体、ワンターンの競馬には抜群の適性を持っている馬。あらゆる面がプラスに働いたという言い方が正解でしょうか。

3着パクスアメリカーナも内に張り付いていたクチ。最後、勢い良く伸びてきたように見えますが、実際は3番手にいたんですよね。それでも、これだけ上がりの速い競馬にある程度対応できた点は収穫。右回りでは崩れない馬なので、今後も馬券的には見逃せない存在になりそうです。

4着インディチャンプは、まあ前哨戦という仕上げだったようですし、この馬単体に関していえば、この結果も仕方ないかなという面はあります。ただ、相手にとってもここは前哨戦ですからね。ちょっと痛い差を付けられてしまったという印象は拭えません。決してこの馬に力がないとは思いませんが、現役のGⅠ級って、今回のダノンやアーモンドアイなど、レベルが高すぎるんですよね。

GⅠ馬モズアスコットは7着。う~ん……これがフランケル産駒の恐さというか、ソウルスターリング、ミスエルテやシグナライズなど、この種牡馬は一度糸が切れてしまうと、なかなか復調してこないという弱点を秘めているんですよね。上記の馬たちが、いまだに復調の兆しを掴めていませんからね。
自身が現役時代に無敗のまま引退していますから、産駒も負けるということに耐性がない……というのは、想像の域を出ませんが、そう思ってしまうほど特徴的ではあります。


第16回福島牝馬S(GⅢ)
1着デンコウアンジュ
2着フローレスマジック
3着ダノングレース

ラップ:
12.7-12.0-12.5-12.8-12.2-11.7-11.5-11.2-11.5
時計:1.48.1

15年のアルテミスS以来、実に久々の勝利となったデンコウアンジュ。あのアルテミスSも、断然人気のメジャーエンブレムを差し切ってアッと言わせましたが、それ以降、勝ち星がなかったとは……。その間、ヴィクトリアマイル2着など存在感自体は示していただけに、意外な印象を受けました。

超が付くスローペースで進んだ中、シビれを切らした各馬が外からマクリ気味に動く中、ワンテンポ仕掛けを遅らせた柴田善騎手のファインプレーが光りました。下手をすれば後手を踏んでしまう形だけに、あの辛抱はなかなかできるものではありません。本人もインタビューで仰っていましたがベテランの味と言っていい会心の騎乗だったと思います。

この後はヴィクトリアマイルでしょうか。近走重賞勝ち馬など、実績はあるのに不当に人気を落とす馬が生まれるのが、ヴィクトリアマイルの常。過去に2着の実績もあるわけですし、これは当日の人気次第では要注意の存在になるでしょう。

フローレスマジックは正攻法の競馬をしての2着。これは相手が上手く乗ったと割り切るしかありません。小回りコースらしい紛れとも言えるでしょう。前走の中山牝馬Sもかなり良い競馬をしており、牝馬同士ならいつ重賞を勝ってもおかしくない馬だと思いますが、正直、このメンバーで決め切れなかったのは痛いですね。

血統的には、予想テーマで指摘したニジンスキー系保持・内包馬が1、3着。ほぼ例年通りの決着だったとは言えます。私が期待したグレイソヴリン系内包馬のカレンシリエージョは7着に敗れましたが、グレイソヴリン系の重要度も下げる必要はないと思います。




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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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