採れたて!トレセン情報

第515回&第516回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●ただの1勝馬ではありません●

今週日曜日は中山で皐月賞トライアルが行われる。次週の毎日杯からの参戦の可能性はあるが、このスプリングSでほぼほぼ出走メンバーは固まってくる。

昨日も触れたが、今年は上位のレベルが異常に高いため、先日の弥生賞でも、最終的には1勝馬が参戦してきて12頭立てとなったが、アワヤ5頭立てもあり得たほど。そして今週、土曜日の若葉Sでも10頭、このスプリングSでも1勝馬が5頭参戦してやっと11頭立てと、皐月賞トライアルとしては少し寂しいメンバー構成になっている。

そんな中で、前売り1番人気は、ここの結果次第では弥生賞上位組に肉薄する可能性を残しているロードクエスト、鞍上は今回から騎乗する池添騎手。もちろん本番の皐月賞でも騎乗する事が決まっている。ゆえに、ここでは結果よりもどういう感触を掴んで本番を迎えるかが大きな焦点、トライアルのここは皐月賞で好勝負するための云わば試走と言えるだろう。同じ意味合いで。収得賞金的に余裕のあるドレッドノータスも然り、鞍上の武豊騎手は本番ではエアスピネルの騎乗が決まっているものの同じ様な意味合いはある。では…

そこで注目してみたいのは、まだ1勝馬のミッキーロケット。未勝利戦を勝っただけのこの馬だが、その内容は他の1勝馬とはワケが違う。デビュー戦はロワアブソリューにまんまと逃げ切られてしまったが、内容的に勝っているのはこの馬の方。そのロワアブソリューは先日のアーリントンCでタイム差無しの3着と重賞級でもあった。

前々走の梅花賞で敗れたアドイマイヤダイオウは、ミルコの好騎乗もあって差を付けられたものの、最後に詰め寄っている様に五分以上の決め手があることを証明した。

そして前走のナムラシングンにしても、完全に踏み遅れ、しかも馬場の悪い内に突っ込み万事休す、普通なら3・4着に敗れているところを際どいところまで差し込んで来たのもまた、勝ちに等しい内容、そう、この2頭は若葉Sでワン・ツーを決めた。ゆえにこのミッキーロケットも普通の1勝馬では無いことが証明された(されてしまった)。

今回の鞍上は、今、日本NO1ジョッキーとも言える、JRAリーディングトップを走るルメール。本番皐月賞ではサトノダイヤモンドでの騎乗が決まっているが、まさに今回だけの騎乗、そのピンポイント起用の理由は「ここで何としても皐月賞への出走権利を獲得したい」という意志の表れに他ならない。

圧倒的1番人気ロードクエストが圧勝して、4強に挑む姿を見てみたい気もするが、馬券的には、1勝馬の勝負駆けとなるこのミッキーロケットに注目したくなる。




【美浦の『聞き屋』の囁き】

●大事な選択で選んだのは…●

天皇賞・春の前哨戦となる阪神大賞典。

過去にはいくつもの名勝負が繰り広げられた舞台。

今年も少頭数ながら好メンバーが集まった。

注目したいにはタンタアレグリアと蛯名騎手のコンビ。

昨春からコンビを組んでここまで6戦0勝と勝ち星こそないが、青葉賞以降は他に手綱を譲ることなくコンビを継続。

ただ、この阪神大賞典で蛯名騎手のお手馬がブッキング。

どういうことかというと、昨年天皇賞・春以降コンビを組んでいたカレンミロティックが先約としてここを予定していたというのだ。

一方のタンタアレグリアは前走のダイヤモンドSで賞金を加算して天皇賞・春へ、という青写真だったが、結果は4着で賞金を加算できず現時点では出走が微妙なライン。

どうしても天皇賞・春へと出走させたい陣営は予定を変更して阪神大賞典への出走を決定。

ところが、先ほどのとおり、蛯名騎手には先約としてカレンミロティックがスタンバイ。

悩みに悩んだ蛯名騎手が選んだのは、タンタアレグリア。

もちろん、国枝厩舎とのライン、変則ではあるが2場開催で代役となる騎手の選択肢が多かったこともスムーズに断れた理由だろうが、普通に考えれば「より勝負になる、もしくはより伸びしろがある」馬を選ぶはず。

つまり、蛯名騎手のジャッジとしては今年の天皇賞・春という舞台で戦うのなら、昨年の天皇賞・春で好内容の3着だったカレンミロティックよりも、充実期を迎えるタンタアレグリアの方がより魅力的に映ったということだろう。

このベテランの選択がどのように結果に影響するのか。生き残りを賭けた戦いと選択はいつも、いつでもあるということだ。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●本番での騎乗が決まっていないのは…●

東西で桜花賞トライアルが行われた先週、その桜戦線の顔ぶれもほぼほぼ決まった。今週は牡馬、先日の弥生賞に続く皐月賞トライアルが東西で行われる。ただ、その弥生賞の結果を見ても判る通り、今年の皐月賞戦線は上位が相当強く、よってトライアルには頭数が集まらないという現象が起きている。先日の弥生賞でも、最終的には1勝馬が参戦してきて12頭立てとなったが、アワヤ5頭立てもあり得たほど。そして今週のスプリングSでも1勝馬が5頭参戦してやっと11頭立て、土曜日の若葉Sでも10頭と、皐月賞トライアルとしては少し寂しいメンバー構成になっている。

ただ逆に、弥生賞の様な配当的につまらない決着にはならないはずで馬券的には面白いかも知れない。

土曜日の若葉S、恐らく1番人気はアドマイヤダイオウ、その鞍上は本番ではリオンディーズの騎乗が決まっているミルコ・デムーロ、因みに、ダノンサンシャインの鞍上ルメールも本番ではサトノダイヤモンド、ゼンノタヂカラオの川田騎手もマカヒキ、ナムラシングンの池添騎手もロードクエスト、ノガロの戸崎騎手もハートレー、リスペクトアースの内田博幸騎手も収得賞金上位のレプランシュというお手馬がいる様に、有力馬の殆どが別にお手馬がいるという異例の状況下となっている。

そんな中なら、本番での騎乗はもちろん決まっていないし収得賞金のあるお手馬も居ない、古川吉洋騎手が手綱を取る、1勝馬のピースマインドを狙ってみたくなる。

そもそもが、あのリオンディーズが勝った新馬戦で2着、ここで人気のアドマイヤダイオウは3馬身後ろの3着で、実質負かしている相手。それが評価されてか、未勝利戦を勝ったあとのシンザン記念では桜花賞有力候補のジュエラーやマイル戦線の有力馬アストラエンブレムを差し置いて1番人気に推されていた。結果的には14着に大敗を喫し、続くすみれSも見せ場なく8着に敗れた事ですっかり人気も落ちているが、調教での評価は「メチャクチャ走る!」という感触はあり、要は気性的な問題だけで「いつ走ってもおかしくない」存在だ。

調教でも、使うごとにグイグイ馬は良くなり、さらに矯めの利いた走りになってきている。とにかく「走る気」になりさえすれば、アドマイヤダイオウをも負かすだけの可能性を秘める馬。前述通り、本番での騎乗馬が既に決まってしまっているジョッキーが殆どの中で、何も決まっていない古川吉洋騎手の渾身騎乗により「走る気」のスイッチが入ってもおかしくないだろう。注目してみたい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●3強ムードの皐月賞に待ったをかけるのは?!●

3戦3勝のサトノダイヤモンドとマカヒキ。そして前走で始めての敗北を経験したわけだが、その内容は負けて強しの2歳王者リオンディーズ。

これに続くとすればホープフルSの勝ち馬ハートレーや共同通信杯の勝ち馬ディーマジェスティあたりだが、インパクトという点で上位3頭には劣る。

トライアルは残り2つで今週行われるスプリングSと来週行われる毎日杯。

よほどの圧倒的な勝ち方や時計を出さない限り、3強の牙城は崩せそうにないが、その可能性があるとすればと関東で期待されているのがロードクエスト。

一時はクラシック戦線の中心と目されていたが、前走のホープフルSでハートレーに完敗。

そのハートレーが次走の共同通信杯で大敗したことで、ロードクエストの評価も微妙になってしまった。

ただ、新潟2歳Sで見せた強靭な末脚、ホープフルSにしても初距離と休み明けだったことを考えれば情状酌量の余地はあり、今回どんなパフォーマンスを見せるかで4強となる可能性は秘めている。

また、鞍上が池添騎手になった経緯についてはいろいろな噂と憶測があるが、まとめると田辺騎手が断ったこと、関東・関西のリーディング上位騎手が即答しなかったこと、トライアルと皐月賞をセットで乗れること、などの条件を満たしたうえで、オーナーと協議の結果、池添騎手になったようだ。

大舞台に強い鞍上となれば怖さは増す。

クラシックをより盛り上げるために強い馬が強い競馬で勝ち上がったほしい。


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