採れたて!トレセン情報

第519回&第520回

最新号は毎週金・土曜日の20時にメルマガ配信。

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●ドバイ対香港対国内?●

春のGIシーズン幕開けとなる高松宮記念が先週行われた。次週には桜花賞、その翌週には皐月賞といよいよ競馬ハイシーズンに突入する。その狭間となる今週、東西で注目重賞が行われる。阪神では、来年からGIに格上げされるというデマも流れた大阪杯、トップホースがドバイへ遠征したにもかかわらず、GI馬5頭をはじめとするマズマズの好メンバーが揃った。

そんな中で、まずは選出されればドバイに参戦予定だった2頭、アンビシャスとタッチングスピーチについて。ともにドバイに合わせた「ドバイ仕様」で仕上げていたため、キッチリ仕上がった状態で出走してくることは間違い無い。前走の中山記念ではそのドバイ組のドゥラメンテ・リアルスティールの間に割って入ったアンビシャス、当時手綱を取ったルメールが「マイルがベスト」と言うように、折り合いに課題を残すこの馬、2000mの天皇賞・秋でも引っ掛かり通しだった。今回もまた2000m、初めて手綱を取る横山典騎手の手腕には注目。

タッチングスピーチも、昨秋はルメールのお手馬だったが、前走から元々の主戦だった福永騎手にスイッチ。この2週で重賞を3勝。2013年菊花賞以来のGI制覇で決め、良い波にのりつつある。今週のこの馬、そして次週の桜花賞ではアットザシーサイド、翌週の皐月賞ではアドマイヤダイオウと、1・2番人気に推されるほどではなくてもチャンスのある馬の騎乗が決まっており、ここでまた良い波を作れれば、その勢いは侮れなくなるだろう。

この2頭に対して、ラブリーデイとヌーヴォレコルトの2頭は、この後は香港遠征が決まっている。今回のラブリーデイの鞍上にはミルコが手綱を取るが、次の香港クイーンエリザベス2世カップでは、既にモレイラの騎乗が決まっており、ミルコは今回だけの一発騎乗になる。昨秋の終盤は惜敗してきたが、そもそもが2000m前後がベストのこの馬、香港へ向けての叩き台ではあるものの、ベストの距離とここ一発の代打騎乗の鞍上でアッサリがあっていい存在。

ヌーヴォレコルトの鞍上は岩田騎手。ここ数週、美浦トレセンを拠点としている岩田騎手、その理由は「ヌーヴォレコルトに乗るため」でもあった。この馬も叩き台ではあるものの、岩田騎手がそこまで思い入れのあるこの馬、勝って香港へ向かいたいのは当然だろう。

もちろんこの他、ひとまず春は国内戦に専念する組にも、昨秋のジャパンCを制したショウナンパンドラ、菊花賞を制したキタサンブラック、さらにイスラボニータというGI馬も出走、もろもろ思惑があり一筋縄ではいかないが、ドバイ仕様の2頭か、香港前の2頭か、それとも国内組か、注目の一戦であることに間違い無い。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●勝たなければ意味が無い?●

春のGIシーズン幕開けとなる高松宮記念が先週行われた。次週には桜花賞、その翌週には皐月賞といよいよ競馬ハイシーズンに突入する。その狭間となる今週だが、東西で注目重賞が行われる。

阪神では、来年からGIに格上げされるという噂の大阪杯、そして中山では安田記念へ向けてのステップレース、昨年もモーリスがここを勝ってマイル王に登り詰めたダービー卿チャレンジトロフィーが行われる。その昨年のモーリス、当時は4歳馬でこのレースを勝ったものの重賞1勝だけではクラス再編成後に行われる安田記念への出走は危ぶまれていた。ただ結果的には、ここを勝った事によってギリギリで出走が叶った(最終的にはフルゲート割れしたが特別登録の段階で19頭中16番目タイだった)。

そう、クラス再編成後に行われる安田記念は、4歳馬にとっては、あのクラレントがマイル重賞3勝、しかもそのうち東京のマイル重賞で2勝していながらも除外された様に、出走すること自体が鬼門となっている。ゆえに、早い段階から賞金を加算し、出走を確定させておきたいところ。今年のダービー卿には4歳馬が3頭、中でもダッシングブレイズは前走が残念な結果だっただけに「ここは何としても」の雰囲気がある。

その前走の東京新聞杯、内ラチに接触し落馬するというアクシデントがあったが、外からの差しが決まらない内伸び馬場だっただけに、勝つためにはあそこを通すしかなく、ある意味では仕方の無い結果。そう、4歳馬がゆえに勝たなければ意味が無いからだ。

幸い、その影響は極軽いもので、精神的なダメージも無さそうとの事。マイラーズCかここかの選択があったが、昨年勝っている戸崎騎手を確保できた事もあってここへの出走が決まった。東京新聞杯当時とは違い、今の中山の馬場なら、昨年のモーリスのイメージで良いだろう。とにかく勝たなければ意味の無いレース、注目の1頭であることに間違い無い。但し…

このコーナーでもお馴染みとなっているサトノアラジンはかなりの強敵。以前にもお伝えしたが、ラブリーデイとこの馬を担当している助手さん曰く、「アラジンは怪物」という感触を持っていながらも、結果はまだ重賞未勝利、歯痒いレースが続いていた。しかし、この休養で背腰の緩さが解消。「漸くその素質に対して体が追いついて来た」と、長く待たれていた「素質開花」の時が漸く訪れた雰囲気。とにかく状態はメチャクチャ良く、さらに上昇したサトノアラジンを拝むことが出来るだろう。ダッシングブレイズにとって強敵になる事も間違い無い。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●ほぼGⅠの大阪杯について●

一部報道で来年からGⅠへの昇格が見込まれるとあったGⅡ大阪杯。

確かに今年のメンバーを見てもGⅠ馬が5頭、またいずれはGⅠに届きそうな馬が多く出走。

このレースをステップに天皇賞・春や宝塚記念、また香港へと向かう馬が多く2000mという距離はやはり魅力が大きいようだ。

実際、GⅠ馬5頭の次走予定は、ラブリーデイとヌーヴォレコルトは香港へ、イスラボニータは安田記念、ショウナンパンドラはヴィクトリアマイルから宝塚記念、キタサンブラックは天皇賞・春へとそれぞれがまったく違う路線へと進むが、この大阪杯はその分岐点として最適なポジションとなっているようだ。

ここで注目したいのがGⅠ馬ではないが、いずれはGⅠに届くであろうアンビシャスと横山典騎手のコンビ。

アンビシャスの馬柱を見てもらえば分かるが、鞍上はルメール騎手かデムーロ騎手ばかり。

そのデムーロ騎手はラブリーデイ、ルメール騎手は中山のダービー卿CTでサトノアラジンに騎乗。

多くの関係者の話を総合すると、まずルメール騎手のサトノアラジン騎乗はかなり早い時期から決まっていたらしく、またラブリーデイも今年はデムーロ騎手かルメール騎手のどちらかでとなっていたとのこと。

また、アンビシャスは中山記念のあとはドバイ遠征が大本線だったが、ドバイからの招待が届かなかったため、ある意味では仕方なく大阪杯、そこから安田記念、もしくは宝塚記念となったようだ。

つまり、ルメール騎手はアンビシャスを断ったということではなく、先約のサトノアラジンを優先したということと、アンビシャスがまさか大阪杯へ出走すると思っていなかったこと(これはドバイ遠征が本線だったため)。

ここで大きなチャンスが巡ってきたのが横山典騎手。

こちらはもともと先約としてダービー卿CTで義理の弟である菊沢調教師のダイワリベラルとコンビを組む予定だったが、アンビシャスの依頼があった時点で即、断りを入れたらしい。

GⅠへより近い方、より勝利の可能性が高い方、という判断のもと選ばれたのがアンビシャスというわけだ。一方、ダービー卿CTではラブリーデイの主戦だった川田騎手は、ラブリーデイの乗り替わりが決まった後、同じ阪神での騎乗はできないとのことで中山へ遠征。急上昇中のキャンベルジュニアを確保。

それぞれに選択があって乗り替わりがあり、思惑が交錯。どの選択が正しかったかはすべて競馬が終わらないと分からないわけだが、だからこそ、駆け引きがあって予想が面白くなるのも競馬の楽しみのひとつ。

このほかにも多くの乗り替わりがあるので、想像して予想に役立ててほしい。


うまスクエアメンバー登録

STEP:1メールアドレス入力

メールアドレスの入力

うまスクエアからのメルマガを受け取りたいメールアドレスを入力して下さい。
※携帯のメールアドレスでも、ご利用頂くことが出来ます。

入力されたメールアドレス宛てに【仮登録メール】をお送り致します。
【仮登録メール】に記載されたURLをクリックして頂くと、うまスクエアへのメンバー登録が完了します。

  • メールアドレス(半角英数字)
採れたて!トレセン情報とは?

競馬ファンなら誰もが気になる、トレセン内で聞いた『ジョッキーや厩舎の複雑な関係』、何故あの騎手があの馬に乗るのか…!?なぜ遠征するのか…!?他にも、トレセン内で噂の“あんな話こんな話”をメルマガ『うまスク通信』で、お伝えできる範囲で毎週金・土に配信致します。

PR

境和樹 SNS

コンテンツ一覧