採れたて!トレセン情報

第521回&第522回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●桜ではなく春雷へ!●

いよいよ明日は桜花賞。2歳女王で前走のクイーンCも圧勝した鞍上ルメールのメジャーエンブレムが前売りは圧倒的1番人気、2番人気にはミルコ鞍上のジュエラー、やはりこの二人を中心に馬券も売れている。今年は華やかな桜花賞となりそうだ。

ところで、外国人ジョッキーは別にして、関西ジョッキーなら関西圏で行われるGIには是が非でも騎乗したいと思うのは当然、ましてやクラシックともなればよりそう思うだろう。しかし、そんな桜花賞へ参戦する機会がありながらも、敢えて中山で騎乗しているジョッキーがいる。藤岡佑介だ。

関西所属のジョッキーなだけに、桜花賞には是が非でも乗りたいところ。実はオファーもあったそう。例えば、自らの復帰初戦で勝たせてもらったメイショウバーズは、7分の4の抽選対象ではあったものの、出走が叶う可能性は高く依頼を受けても良いところ。この他にも乗れる可能性のある馬が存在した。しかし中山での騎乗を決めている。その目的は…

中山メイン春雷Sで騎乗しているエイシンスパルタンの存在があったからだ。デビュー当時から手綱を取り、全5勝中、4勝を自らで勝たせているお手馬。約10ヶ月ぶりだった前走でも、まだ良化途上ながらも結果を出し、これで9戦5勝とまだまだ底を見せていない。待望のオープン入り、ただこれまでは1400mに拘って使って来ていたのだが、今回は敢えて1200mへ使って来ている。これが大きな理由、以前から1200mへの適性を感じていた関係で、初めて使うここは自らの手で感触を掴んでおきたいという事だ。そう、今回が勝負の騎乗という事ではなく先々を見据えての行動。桜花賞の騎乗チャンスを見送ってまで乗るこの馬のレース振りは否が応にも注目したくなる。ここで勝つ様なら、同僚で先日の高松宮記念を制したビッグアーサーのライバルになれるかも知れない。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●裏街道の福島で…ベテラン対若手●

桜花賞の裏となる福島へ、ベテラン横山典騎手が遠征。

残念ながら土曜日の中山5Rで落馬してしまい、乗り替わりとなってしまったが、お目当ては福島民報杯のダノンジェラートだった。

早い時期から重賞級と言われていた逸材でほとんどのレースで1番人気の支持を集めて、2走前の中日新聞杯では多くの古豪を差し置いて1番人気になったほど。

体質・足元ともに弱くここまで出世が遅れているが、大ベテランがわざわざ福島へ行くということは、それだけの素質と仕上がりにあるということだろう。

そして、もう一人。関西の岩田騎手も福島へ遠征。

この両ベテランに共通することは桜花賞でのお手馬がなく、ならば勝ち星を挙げやすい競馬場とレースを選択した、ということ。

今年のデビュー組や減量騎手だらけの福島でベテランがどんな手綱捌きを見せるのか、それとも若い力が奮起するのか。桜花賞の裏でも熱い戦いが行われている。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●圧倒的な1強か!?●

メジャーエンブレムのこれまでは5戦4勝2着1回というほぼ完ぺきなもの。2歳女王であり、今年の前哨戦を圧勝した内容からも、桜花賞では圧倒的な人気になることは間違いがない。

今年は例年以上に2勝馬に出走の枠があった(7分の4)ことも、メジャーエンブレムがいるなら桜花賞は難しい、ならば距離が延びて付け入る隙があるかもしれないオークスへ、という陣営が多かったことは事実だ。

実際、現時点でオークストライアルのフローラSとスイートピーSは除外馬が出るほどの頭数が予定。

多くの陣営が早々に桜花賞を諦めるほど、メジャーエンブレムの評価が高いということだろう。

また、桜花賞へ登録していた2勝馬の7頭も桜花賞へ投票することが大変だったのだ。

どういうことかというと、これもメジャーエンブレムがいるからという理由が大きく、桜花賞へのお手馬がいなかった中堅・若手騎手たちが阪神ではなく、中山や福島への遠征を決めていたから。

戦う前から逃げている、という指摘があるかもしれないが、これはメジャーエンブレムと戦ったことがあるからこそ分かる強さがあるらしく、現時点で正攻法の競馬では敵わない。

それならば他の競馬場で勝ち星を挙げたい、という打算ではあるが、ほかの競馬場でもどのレースでも勝ち星を挙げることが騎手の仕事だとするなら、間違っているとは言い切れないはず。

日曜日、中山と福島へ遠征している騎手がいれば注意が必要かもしれない。

なんにしても、それだけメジャーエンブレムの存在は大きいということ。

1強の大きな牙城を崩すことができる馬はいるのかどうか。

桜花賞の結果次第でNHKマイルCとオークスの出走馬の顔ぶれが変わるだけに大事な戦いとなる。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●二人を中心に●

いよいよ今週からクラシックが開幕する。その第一弾は3歳牝馬による桜花賞、恐らく1番人気になるであろうメジャーエンブレムに騎乗するのは、短期免許では無く昨年からJRA騎手として通年免許を取得したクリストフ・ルメール。さらに、上位人気に推されるジュエラーの手綱を取るのも、昨年からJRAの通年免許を取得したミルコ・デムーロ。次週の皐月賞でも、三強の一角サトノダイヤモンド、そしてリオンディーズにもそれぞれが騎乗する。

思い起こせば、年明け最初のGIフェブラリーSも結果的にはこの二人で決着している。そう、短期免許で来日していた当時から騎乗依頼は多かったが、通年日本で騎乗するとなれば、この二人を中心に騎乗馬が決まっていくのも必然、それに応じて勝ち鞍も伸ばしている。今の日本の競馬を考える際には、悲しいかなこの二人を抜きには語れない。桜花賞や皐月賞と言ったGIのみならず、例えば今週の土曜日阪神牝馬Sでも、ミッキークイーンとスマートレイアーという上位人気確実の有力馬に騎乗している。

ミッキークイーンはこの後ヴィクトリアマイルを目指すが、怪我で療養中の浜中騎手がそこで乗る事を目標に頑張っている関係で、ルメールは今回だけの騎乗になる可能性は高い。スマートレイアーに乗るミルコは、ヴィクトリアマイルではクイーンズリングに乗る事が決まっており、やはりミルコも今回だけの騎乗になる予定だ。本番で乗れないにも関わらず騎乗依頼がくるこの状況こそが、この二人を中心に物事が決まっている証でもある。

他のジョッキーにも頑張って欲しいが、またこの二人で決まってしまいそうなレースではある。果たして…


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