採れたて!トレセン情報

第527回&第528回

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【美浦の『聞き屋』の囁き】

●圧倒的な自信があるようで…●

1000万下からの4連勝で有馬記念を制覇したゴールドアクター。

今年の初戦となった日経賞ではまさかの2番人気。その理由は有馬記念2着のサウンズオブアースが56キロの斤量に対して、ゴールドアクターが58キロだったため。

結果は半馬身差だが、その差はかなり大きいと感じさせるゴールドアクターの快勝。

これで5連勝。

この天皇賞を制すれば、現役最強馬と称されることになる大事な戦い。

断然の本命として迎える天皇賞。主戦の吉田隼騎手も断然の自信があるようだ。

どういうことかというと、吉田隼騎手の日曜日の騎乗数を見てもらえれば分かるかもしれない。

それは天皇賞後の最終レースに騎乗予定馬がいない、ではなく、予定を入れなかったが正解。

関係者の話によると、レース後の表彰式はいつも時間ギリギリになるため、最終レースは発走時刻が遅れることが多い。そのため、メインレースを勝った騎手は、表彰式のあとはかなりバタバタしてしまう。

吉田隼騎手はそれを嫌ったらしく、また、勝って気分良く帰りたい、ということで最終レースは予定を入れなかったとのこと。

つまり、すでに勝ったつもりですべての予定が進んでいる、ということになる。

話を聞いていると、これは油断と言うよりも、圧倒的な自信からくる発言と行動のようだ。

大荒れするか、平穏に決まるか、極端なことが多い淀の3200m。

果たして今年はどちらに転ぶのか。そのカギを握っているのは、当然主役のゴールドアクターになりそうだ。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●8枠17番・18番●

今週から6週連続GIに突入、日曜日は京都で伝統の一戦・天皇賞(春)が行われる。グレード制が導入された1984年から、秋の天皇賞は2000mに短縮されたが、春は第4回(春は事実上第2回)以降、一貫して芝3200mで行われている。京都で開催される様になったのは第14回からだが、それ以降、何度か阪神で開催された事はあるものの、昭和初期から続く伝統的なコース、「天皇賞(春)と言えば京都外回り芝3200m」で定着している。

このコースは、名物の向こう正面から4コーナーにかけての坂を2回上り下りする、乗る側にしても難コースとして知られている。菊花賞ほどではなくても、スタートして少しするとすぐ3コーナー、そこから坂を下り直線に向くとスタンド前の大歓声と、スタート直後から鬼門が多い。特に外枠を引かされると、コーナーで外を回されないために好位を取ろうと出して行くと、下りで加速が付いてしまい、また直線の大歓声に煽られ掛かる心配がある。今回、恐らく1番人気になるであろうゴールドアクターにとっては、8枠17番という大外枠は、大きな問題を抱えてしまったと言ってもいいだろう。これで、京都コースで騎乗経験の多いジョッキーならまだしも、京都芝コースでは1勝しかしていない、外回りコースでは未勝利の鞍上吉田隼人騎手、その鬼門のコースを、天皇賞という大舞台で、しかもマークされる1番人気で挑むのは本当に難題だろう。果たしてどんな競馬になるのか…

このゴールドアクターは大外から2番目の8枠17番、その外にもう1頭、8枠18番は今回が転厩初戦となるレーヴミストラルが入った。普通は、やはりこの大外枠は鬼門となるところ。しかし、この馬はスタートが早くなく、いつもする事は同じ、最後方から終いに賭ける競馬、ゆえに枠順はどこであろうと殆ど関係ない。逆に周りの出方が見られる大外枠は、却ってプラスとも言えるだろう。

前述通り、2月で解散した松田博資厩舎から転厩して今回が初戦となるこの馬、中間には「寝違えてしまい天皇賞は回避」というニュースも飛び込んできたが、ごく軽いもので影響は無く、中間も熱心に乗られている。また、転厩初戦だからと言って、厩舎サイドに「手探り」な雰囲気は全くなく「結果を出したい」と目一杯仕上げて来ているようだ。状態には自信を持っており、かなり力も入っている。

ゴールドアクターの鞍上吉田隼人騎手、そして同じく上位人気が予想されるサウンズオブアースの藤岡佑介騎手、この同期の二人は、先週まででそれぞれJRA通算650勝・602勝と、ともに500勝以上を挙げているトップジョッキーと言えるのだが、レーヴミストラルの手綱を取る川田騎手もまた同期で、しかもJRA通算は950勝、GIも7勝と同期の中では抜けた存在。馬も人も虎視眈々と一発を狙っているこのレーヴミストラルと川田騎手、注目してみたい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●ダービーへの切符は2枚●

ダービートライアル、青葉賞。

2010年からダービーへの優先出走権が3着以内から2着以内へと変更されたように、過去10年で見ても青葉賞の勝ち馬からダービー馬は輩出されていない。やはり皐月賞組が強いことは言うまでもない。

ただ、今年は例年と様相が違う。

特別登録が15頭とすでにフルゲート割れしており、実際に登録してきたのは13頭だけ。

13頭中900万円以上、つまり2勝以上している馬が10頭。残り3頭が1勝馬。

一方、来週のプリンシパルSと京都新聞杯は半数以上が1勝馬の予定。

ダービートライアルとしてある3つのレースの中では青葉賞のレベルがもっとも高いためフルゲート割れした公算が大きいのだ。

人気の中心はディープインパクト産駒とゼンノロブロイ産駒。

青葉賞組の中で2着を外した場合、現時点での獲得賞金でダービーへの出走に可能性があるのは2000万円のマイネルハニーだけ。

それもNHKマイルCの動向に左右されるだけに確実とは言えない状況。

つまり、どの陣営もダービーへ切符を掴むためには、なんとしても2着までがいるということ。

ダービーへの飛躍となるような、厳しくて面白い競馬を期待したい。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●このご時勢なだけに応援したくなる●

ゴールデンウイークに突入する今週末だが、競馬は今週から6週連続GIに突入する。日曜日にはそのGI・天皇賞(春)が行われるが、土曜日の重賞、ダービートライアルの青葉賞も、皐月賞組とは別線で有力馬が揃い、先を見据えて注目のレースとなる。

デビュー当時から評判だった良血プロディガルサン、レーヴァテインを始めとする素質馬が多数出走してきているが、今のところダービーの賞金ボーダーは、次週のプリンシパルSと京都新聞杯次第で変動するものの、おおよそ2000万円くらいと言われている。ゆえに、出走馬中、ほぼ当確と言えるのはマイネルハニーくらいで、1850万円のプロディガルサンでも確実に出走できるとは言えない状況。ゆえに、その有力素質馬らはみなこのトライアルでも全力投球で挑んで来ているだろう。鞍上にも全国リーディング1・2位のルメール・戸崎、さらに 内田博幸、田辺、池添、四位、そしてオーストラリアNO1ジョッキーのボウマンまで起用されている。

そんな良血馬・トップジョッキーが揃う中、今時のSS(サンデーサイレンス)系の血は全く入っておらず、さらに負ければ乗り替わりが常の今のご時勢で、ここまで10戦全て同じジョッキーが手綱を取っている、ノーブルマーズは非常に気になる存在。

父はトニービン産駒のジャングルポケット、母にも今の日本の競馬を席巻しているSS系の血脈は全く無く、クラシック戦線では非常に珍しい存在。そして鞍上には若手の高倉騎手、重賞勝ちはあるものの、今期もまだ4勝しかしておらず、戸崎やルメールらと比べるとメジャー感は全く無い。しかし、デビューから10戦、ずっと手綱を取っているだけあって、クセのあるこの馬の事を良く理解しており、恐らく、戸崎騎手やルメールがテン乗りするよりは上手く乗れるはずだ。と言うのも、どうしても前の馬を追い抜こうとせず、逆に後ろから突かれると走る気になる難しいタイプ、デビューからずっと跨り、その気性を知り尽くしているからこそ大崩れなく走らせる事ができるのだ。

そもそも、デイリー杯2歳Sでは離されたとは言えエアスピネルの3着、若駒Sではマカヒキの2着、2走前のあすなろ賞でもマウントロブソンの3着と、クラシック候補の一線級と五分とまでは言わずもいい競馬はしている。そして前走で距離2400mに実績も作った。血統、鞍上で全くノーマークだが、意外と侮れない側面もある。

何より、前述通りSS系の全く入っていない血、そして負ければ乗り替わりが常の今のご時勢で同じジョッキーで11戦目を迎えるこの馬、それだけでも応援したくなるというもの。自分の競馬に徹して、是非ダービーへの切符を手にして欲しい1頭だ。


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