採れたて!トレセン情報

第539回&第540回

最新号は毎週金・土曜日の20時にメルマガ配信。

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●決して侮ってはいけない!●

6週連続GIも先週の安田記念で終わり、阪神宝塚記念までGIは小休止。ただ今週も馬券的には面白い重賞が東西で行われる。毎年波乱、3連単の配当が6桁に及ぶのは当たり前の阪神マーメイドSはもちろん、東京エプソムCも、安田記念を敢えて見送った様なメンバー構成に加えフルゲート18頭、難解極まりない。

そのエプソムC、前売り1番人気はルージュバックだが、なんと大外18番枠、2番人気ロジチャリスも重賞級のメンバーと対戦するのは事実上今回が初めてでやや過剰人気気味、やはりひと波乱もふた波乱もありそうだ。

そんな中で注目してみたいのは、元々人気になりにくい厩舎でもある高橋亮厩舎の管理馬メイショウヤタロウ。その高橋亮厩舎は、ジョッキー時代からのイメージもあるのか人気が無いことが本当に多い。実際、馬券対象内に飛び込んで来た時の平均人気は4.7番人気、実質開業初年度と言える一昨年では21勝を挙げたが、1番人気で勝ったのは2回のみ。昨年も21勝を挙げたが、1番人気で勝ったのは4回のみ。今年もこの2年と同程度のペースとなる10勝を挙げているが、1番人気で勝ったのは1回のみと、勝ち鞍は年間20勝を超えと中堅以上の活躍を見せていながらも人気になりにくく、当然来た時の配当は高くまさに「穴厩舎」。このメイショウヤタロウも、その穴厩舎なゆえに余計に人気薄となり、前売りでは単勝万馬券という低評価となっている。

しかし、ここでもまたその人気の無さとは裏腹に、陣営の感触は意外と良い。というのも、前走は3コーナーで挟まれそこから盛り返すという競馬、前々走の小倉大賞典はまったく追うところなくドン詰まりの競馬、ともに決して力負けでは無い。この中間はひと息入ったが、ここを目標に放牧から早めに戻し乗り込み、攻め馬も強化してきた。

昨年は、次週の番組に組まれている米子Sから夏の小倉へと向い小倉日経OPで勝利を挙げたが、今年はいきなり勝負になると手応えを掴んでいるからこそ今週のエプソムCへ参戦、人気は全く無いが決して侮ってはいけない1頭だろう。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●今週も主戦級のジョッキー●

先週の鳴尾記念、素質馬揃いの池江泰寿厩舎で、勝ち鞍が最も多く主戦級の扱いとなっている川田騎手を、『結果』に拘るここで起用していたサトノノブレスが見事優勝。中日新聞杯に続きキッチリ仕事をしてくれた。

実は今週も、同じ様な雰囲気の馬が出走している。厩舎は違うがマーメーイドSのハピネスダンサーだ。管理するのは、昨年のジャパンCを制したショウナンパンドラも手掛けている高野厩舎。そのショウナンパンドラは、浜中騎手や池添騎手でGI勝利、今年の厩舎の重賞勝ちとなったクルーガーも松山騎手ではあるものの、厩舎の初重賞制覇となった2014年のホープフルSのシャイニングレイの手綱を取っていたのは川田騎手。そして何を隠そう、開業からここまで123勝を挙げているこの厩舎にあって、最も勝ち鞍を挙げているジョッキーが19勝でその川田騎手だ。2番目が9勝(岩田・福永・川須騎手)なので断然の実績と言えるだろう。そう、それだけ、ここ一番で依頼をかける主戦級の扱いとなっている。

このハピネスダンサーには、昨秋の堀川特別でも騎乗しているが、この一発騎乗でキッチリ勝利を掴んだ。しかも、川田騎手が乗ったことで馬自身がそのレースでひと皮むけたようで、オープン入りのきっかけを作ったと言ってもいいだろう。その後の年明けは、中京、小倉、中山、福島と遠征競馬が続き、前走辺りでは疲れも残っていたようだが、中間は短期放牧に出し立て直し、「凄く良くなって帰ってきた」との事。どうやらこの春一番、調教でもキレのある動きをしているそうだ。それもあってか、ここ一番の川田騎手の起用となった。この川田騎手自身、昨年は重賞8勝だったが、今年は今の時点で既に8勝、しかも日本ダービーを制している様に中味も濃く今最も脂が乗っているジョッキー。3連単6桁配当は当たり前、平均配当も超抜の毎年波乱の重賞ではあるが、そのノリにノッっている川田騎手を、ここ一番で起用するハピネスダンサーは最も注目すべき馬だろう。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●復活の狼煙を上げるのは…●

昨年の安田記念からGⅠ4連勝中のモーリスが単勝1.7倍という断然の支持を集めた先週の安田記念。少頭数、スローペース、馬場の読みなど、すべてが噛み合ったロゴタイプが逃げ切りを決めた。2013年の皐月賞以来となる3年振りの勝利をGⅠの舞台で飾り素質馬の復活をアピール。

素質馬の復活といえば、今週行われるエプソムCで約1年4ヵ月振りの勝利を目指す昨年の牝馬クラシックで最有力候補だったルージュバック。

モーリス並の圧倒的な支持を集めた昨年の桜花賞は包まれて掛かって9着に大敗。

それでも1番人気に推されたオークスではミッキークイーンに半馬身及ばずの2着に惜敗。

勝ちに行く内容でその能力は示した。

ところが、そこから爪や足元の状態がモヤモヤとしたままで煮え切らない競馬が続くこととなる。

今年に入ってからは馬柱のとおり、中山牝馬Sでは落鉄の影響があっての2着、ヴィクトリアマイルでは好時計に対応しての5着、と勝てないまでも上向きの気配。

別定重量となる今回は54キロで挑むことができ、重賞勝ち馬で実績を挙げているナカヤマナイト、フルーキーなどはそれぞれ59、58キロとその差は明らかで有利。

ルージュバックとは、母ジンジャーパンチから連想されたカクテルの名前。

素質馬の復活を告げるとともに、1年4ヵ月ぶりに勝利の美酒に酔うことができるか。

鞍上の戸崎騎手もヴィクトリアマイル以前からこのレースをルージュバックのために空けており、前走自身で勝利したロジチャリスの依頼を断り、ロジチャリスは再び福永騎手へ。

多くの有力馬に騎乗予定だったルメール騎手の骨折によって鞍上が空欄となったアルバートドックは三浦騎手へ。10レースの多摩川Sでは、前走で準オープンを勝って降級するため再度準オープンとお得感満載のアンタラジーは柴山騎手へ。小金井特別のプリサイスエースは戸崎騎手へ。

恵まれた斤量で戦えるルージュバック、ルメール騎手の代打とはいえ大きなチャンスが回ってきた騎手たち。

勝負の世界はこういったチャンスを生かしてこそ、トップへと上がって行けるもの。

飛躍の夏とすることができるのは、果たしてどの馬、騎手なのか。注目したい。


うまスクエアメンバー登録

STEP:1メールアドレス入力

メールアドレスの入力

うまスクエアからのメルマガを受け取りたいメールアドレスを入力して下さい。
※携帯のメールアドレスでも、ご利用頂くことが出来ます。

入力されたメールアドレス宛てに【仮登録メール】をお送り致します。
【仮登録メール】に記載されたURLをクリックして頂くと、うまスクエアへのメンバー登録が完了します。

  • メールアドレス(半角英数字)
採れたて!トレセン情報とは?

競馬ファンなら誰もが気になる、トレセン内で聞いた『ジョッキーや厩舎の複雑な関係』、何故あの騎手があの馬に乗るのか…!?なぜ遠征するのか…!?他にも、トレセン内で噂の“あんな話こんな話”をメルマガ『うまスク通信』で、お伝えできる範囲で毎週金・土に配信致します。

PR

境和樹 SNS

コンテンツ一覧