採れたて!トレセン情報

第551回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●この一戦に賭ける!●

昨日も触れている通り、次週から夏の小倉・新潟も開幕し早くも今年の夏競馬も佳境を迎える。サマーシリーズも着々と進み、今週はサマーマイルシリーズの第1戦・中京記念が行われる。

サマーマイルシリーズは、G2ひと鞍を含む全6戦のスプリントシリーズ、同じくG2ひと鞍を含む全5戦の2000シリーズと比べ、G3ばかりの全3戦で、1つでも勝てれば優勝と褒賞金(馬主2400万円+厩舎関係者600万円)を手にするチャンスが大きく、この第1戦となる中京記念で上位入線しポイントを稼いだ馬は、大概この後の2戦の両方、若しくはどちらかには出走してくる。しかし、今年の出走メンバーの中に、たとえここで勝ったとしても、サマーシリーズには目もくれず「この後は休養し秋に備える」という陣営がいる。それは、今回は主戦だった浜中騎手からルメール騎手にスイッチするダッシングブレイズだ。

最大の理由は、暑さに強い方では無く夏はあまり使いたくないという事。秋の飛躍のためには休ませた方が間違いないという判断。実際昨年も、5月のプリンシパルS以降休養し、秋の1000万条件で復帰すると、そこからオープン特別までブッコ抜きの3連勝、大きな成長を見せた。今年もその成長を促すという意味で、真夏は無理をしないということだろう。そしてもうひとつ、そもそも、夏のチャンピオンを狙うような馬では無く、もっと上、真のマイル王をも狙える器だと踏んでいることもある。夏場に連戦すれば、秋にオツリを残す事は難しくなる。それ故に、ここ一戦で休養に入る事を決めている。もちろん、だからこそこの一戦の勝負度合いは高く、なんとしても勝って収得賞金を加算させておきたいところ。

東京新聞杯で内ラチに接触し落馬競走中止という影響か、その後はアヤの連続で勝ち負け圏内には届いていないが、そのアヤ、ダービー卿CTは出負けで流れに乗れず、前走の京王杯SCでも、勝ち馬は別としてそれ以外の上位入線馬は1400mがべスト、マイルがベストのこの馬にとってはやや忙しく、その適性の差とも言える敗退。まして病み上がり初戦だった鞍上の影響も少なからずあっただろう。ただこの馬自身、上がり32秒9という脚を繰り出していることを考えれば、決して能力で負けたワケでは無い。結果は伴っていないものの、内容としては悪くは無く、それこそ今回はその鬱憤を晴らす場とも言えるだろう。鞍上には浜中騎手からルメール騎手にスイッチ、ここにも陣営のこのレースに賭ける思いが伝わってくる。今年の中京記念で最も注目の1頭は、この馬で間違いないだろう。そして青写真通り勝って休養に入る事が出来れば、秋の飛躍が楽しみな1頭でもある。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●ダービーをパスして選んだのは中京記念●

サマーマイルシリーズの第1戦となる中京記念。

ここから関屋記念と京王杯AHの3戦で争われることになるマイルシリーズ。

注目したいのは、唯一の3歳馬での参戦となるトウショウドラフタ。

ハンデ54キロは数字上では古馬の56キロに比べて軽いわけだが、馬齢重量で比較計算すると実質は57キロの扱い。

57.5キロでトップハンデのスマートオリオンに次ぐ2番手の評価ということになる。

田辺騎手とコンビを組んでから4戦3勝。唯一の敗戦が前走のNHKマイルC。

勝ったメジャーエンブレムからは僅かに0.3差。しかも直線では行き場をなくしスムーズだったらという内容でのもの。マイラーとしての資質は世代トップクラスであることは間違いない。

トウショウ牧場と言えば多くの名馬を輩出してきたが、近年は目立った活躍馬がなく2015年に閉鎖。

その影響もあってか、トウショウドラフタは一時ダービーへ出走するのではないかという噂が流れたほど。

ダービーには過去に明らかに距離適性や芝適性に疑問符がつく馬が出走しているように、オーナーであれば誰しもが出走させたい、優勝したい特別なレース。

トウショウドラフタはダービーへの出走が可能な賞金を持っていたが、そこは距離適性と体調を重視してダービーへ出走することはなく放牧へ。

主戦の田辺騎手も自信を持っているようで秋には安田記念を制したロゴタイプと同じ路線になるので、今からすでに悩んでいるという話があるほど。

トウショウドラフタがハンデどおりの力を示すのか。古馬が意地を見せるのか。注目したい。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●目が離せない!●

夏競馬もいよいよ佳境、関東は昔の名残りから福島競馬が始まると「夏」の雰囲気だが、関西はやはり、その昔の名残りか小倉が始まってからが本当の夏のローカル、次週からいよいよその「夏の小倉」が開幕する。その前週の今週は、歴史は浅いが夏の中京最終週、重賞は、これまたマイル重賞となって歴史は浅いが中京記念が行われる。

上位人気は、同じ左回りのマイル戦だった前走の谷川岳Sを勝ったピークトラム、3歳馬トウショウドラフタ、ルメールに乗り替わるダッシングブレイズ、そして武豊に乗り替わるダノンリバティ辺りか。

そのダノンリバティ、実は戦前は、この馬を管理する音無厩舎所属の松若騎手で引き続き出走を予定していたのだが、名手がたまたま空いていた事もあってオーナーサイドの意向で乗り替わりとなった。松若騎手と言えば、デビューから2年と5ヶ月のまだまだ経験の浅い若手とは言え、同期の石川騎手や小崎騎手を大きく凌ぐここまで通算140勝を挙げ、既に重賞も2勝、本年の関西リーディングでも現在ベスト10に入る活躍ぶり。しかしながら乗り替わる今回、まだそこまでの信頼を得てないということだろう。

ただ、只では終わらないのが勢いのある若手、本来なら除外候補だったカオスモスが、サカジロロイヤルの路線変更により繰り上がりで出走が叶い、同じ舞台に立つチャンスを得た。そしてもう一つ、土曜日の最終レースでは、やはり音無厩舎の管理馬で、ダノンリバティと同じオーナーの所有馬ダノンスパークにも騎乗する。日曜日も然ることながら、土曜日のこの馬は、その信頼度を上げるためにも「是が非でも結果を出したい」という思いだろう。この土曜日のダノンスパークで良い結果が出せる様なら、日曜日のカオスモスもその勢いに乗っての快走を見せるかも知れない。とにかく乗れている若手のホープ、特にそういった経緯のある今週の松若騎手は目が離せない!


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●「神ってる」!?●

先週の時点で2位のルメール騎手に14勝差。111勝で全国リーディングを独走中の戸崎騎手。

夏競馬となってからは、さらに勢いを増しており3週が終わった福島競馬では大独走の16勝。

2位の蛯名騎手と石川騎手が5勝。今週での逆転は現実的ではなく福島リーディングはほぼ手中に収めている。

そして、日曜日は函館へ。

1回函館2日目で手綱を取ったモンドキャンノとのコンビで函館2歳Sへ参戦。

今、美浦トレセンでの戸崎騎手の評価は、まさに「神ってる」のひと言。

確かに上位人気馬や実力馬に数多く乗っているからこその成績ではあるが、負けても馬券圏内、もしくは納得のいく敗戦が多く、非の打ち所がない競馬が多くなっている。

土曜日の福島でどれだけ勝ち星を伸ばすのか、函館で重賞制覇となるのか。

「神っている」男の手綱捌きを見逃さないように!


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