採れたて!トレセン情報

第555回&第556回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●実は思いもよらぬ騎乗?●

夏競馬も佳境、今週は新潟では3歳馬によるダート重賞、歴史は浅くも後のGI馬を数多く輩出している出世レースのレパードS、小倉では夏の小倉の風物詩、サマー2000シリーズ第3戦の小倉記念が行われる。

レパードSで注目される馬と言えば、交流重賞兵庫チャンピオンSを制し、前走のジャパンダートダービーでも2着したケイティブレイブだろう。鞍上には前走に引き続き武豊騎手が手綱を取る。実はこの鞍上の武豊騎手は、小倉記念のサトノラーゼンの騎乗依頼を受けていたそうだ。というのも、ジャパンダートダービーで手綱を取ったケイティブレイブは、レース直後にはレパードSかその先か、次走が未定だったこともあったようだ。結果的にレパードSに使う事になり、小倉記念のサトノラーゼンをキャンセルすることになった。

この一連の動きでチャンスが回ってきたのは岩田騎手。そもそもこのサトノラーゼンと日本ダービー、菊花賞を戦って来たコンビ、今年の夏は小倉を主戦場としている岩田騎手ならば、この依頼は必然とも言えるのだが、実は意外とそうでもない。まず、岩田騎手ほどの人気ジョッキーがこのギリギリの段階で空いていたこと。これは、先開催まで函館で騎乗していたジョッキーなゆえに、中央開催に戻るとその流れからどうしても騎乗依頼が少なくなってしまうところにある。これがひとつ。そして、サトノラーゼンを管理するのは池江泰寿厩舎だが、この厩舎の管理馬に騎乗するのは5月14日以来のこと。しかもその日に2鞍乗ったことを含めても今年4鞍しか騎乗していない。

もともとそんなに多く依頼のあるジョッキーでは無いにしろ極めて少ない実情、今回の騎乗も簡単に決まったものではない事が容易に想像できるだろう。そして、何と言ってもこの岩田騎手は、昨年はGI桜花賞を含む重賞13勝を挙げていながら、今年はなんとここまで重賞は未勝利。2006年にJRA免許を取得して以降、毎年複数重賞勝利を挙げ、2007年以降は毎年GI級レースを勝利しているトップジョッキーなだけに、この不調は信じられないものがある。しかし、こういう思いもよらないチャンスにより、その悪い流れが一転することも多いのが勝負の世界、ここがその切欠になる可能性は十分にある。注目だろう。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●53キロでも乗る!●

今週は新潟でレパードS、小倉で小倉記念が行われるが、今週の札幌は小休止、開催6週の間で唯一重賞の開催されない週末となる。しかし、重賞は無くとも馬の質、そして何よりジョッキーの質が高く注目するべきレースも多い。

中でも、全国リーディングを戸崎騎手と争っている、関西リーディングトップのルメール騎手は、唯でさえ注目なのだが、今週末は特に注目するべきわけがある。それは…

日曜最終レース藻岩山特別で騎乗するピックミータッチの斤量にある。通常、54キロ以上で依頼を受けているルメール騎手、その理由は、数多く騎乗する彼にとっては出来るだけ減量は避ける必要があり、そのために、減量しなくても無理せず乗れる54キロをラインとしている。

しかしながら、このレースでの騎乗はなんと53キロ。実は過去この斤量で乗ったのは、この10年では2010年のジャパンカップの1回だけ。しかもその馬は地元フランスの3歳牝馬、凱旋門賞2着のシャレータ、そこまでする理由があった。今回の騎乗は、高だか1000万条件、騎乗するのもまだ3歳の2勝馬、その字面だけでは理由は考えられない。しかし実際は、このピックミータッチには相当な感触を得ているそうだ。しかも、乗れない可能性があったため、一時は福永騎手に声が掛かっていたにも関わらず、「53キロでも乗る」という事になって決まった経緯もある。

一応、日曜の最終レースとあって減量は比較的楽(この季節ならレースに乗っているだけで体重は減る)なことも、乗ることを決めた理由ではあるものの、どうやら、ここだけでなく先々までの可能性を感じている様だ。リーディングを争うトップジョッキーが拘って乗るこの馬、注目したい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●秋へと繋がるレパードS●

盛夏の新潟で争われる3歳ダート重賞レパードS。

近5年はすべてフルゲートで2勝馬同士の抽選になるほどエントリーが多かったレースだが、今年は特別登録の段階で15頭だけ。結果的には回避が2頭いたので13頭というフルゲート割れ。

福島のオープン特別や先週行われたアイビスサマーDもそうだが、今年の夏競馬はフルゲート割れのレースがかなり多く、また手薄なメンバー構成で上位と下位のレベル差がはっきり。

さて、今年のレパードSだが中心はジャパンダートダービー2着のケイティブレイブとユニコーンS3着のグレンツェントだろう。前者は強力な逃げ馬でスピードが身上、後者はメンバー最速の上がりを何度も計時している瞬発力が身上。タイプがまったく違う2頭だが、新潟という舞台で分があるタイプはケイティブレイブのような先行馬。

過去7回のレパードSの中で追い込み馬が勝利したのは2度だけで、残りの5回はすべて先行馬。

新潟競馬場は直線の長い楕円の形でコーナーがきつい形態をしているため、ペースが上がりにくく、またコーナーで勢いをつけて上がっていくことが難しいため、自然と先行勢同士の決着になることが多い。

武豊騎手が小倉での騎乗依頼をキャンセルして新潟へ予定を切り替えたように新潟という舞台ではケイティブレイブに分があるのは確か。ただ、そこは全国リーディングを独走する戸崎騎手が黙って逃がすはずはない。

今年の福島競馬では2位に10勝以上の差をつけての開催リーディングを奪取。

先週の新潟では3勝を挙げており勢いに衰えはなし。

冴えに冴えている戸崎騎手だが、さすがのグレンツェントもあまりに早く動けば自身の脚が鈍くなるし、遅すぎると先行勢を逃げすことになってしまう。

どの位置取りで流れに乗り、どこで脚を使うのか。

もちろん武豊騎手のペース次第になるが、戸崎騎手が動くポイントが勝敗のポイント。

武豊騎手のペースになるのか、戸崎騎手の仕掛けるタイミングはいつなのか。

1800mの中で繰り広げられる駆け引きを楽しみたい!


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