採れたて!トレセン情報

第567回&第568回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●本番で乗る馬は?●

9月も3週目、秋のGIシーズンの足音が聞こえ始めた。今週日曜日にも東西で3歳三冠最終章のトライアル戦が行われる。秋華賞トライアルの阪神ローズSでは、桜花賞馬ジュエラーと、オークス馬シンハライトの3歳牝馬真打ちが登場、宿敵2頭の再戦となる。やはりこの2頭が強力で、3着以内に優先出走権が与えられるレースではあるものの、「2議席は埋まっているだろう」と言われ、残る1頭枠を争う戦いになりそうだ。

因みに、このレースそんな形相である事、先週の紫苑Sでは3着に収得賞金に余裕のあるフロンテアクイーンが入線したため、「秋華賞の賞金ボーダーはやや下がって、2勝馬の抽選の枠が出来るかも…」とも言われている。ただ、確かに出走できる可能性はあるものの不確定要素は多く、このローズSに出走している2勝馬はやはり勝負度合いが高そうだ。中でも、桜花賞では、メンバー中最速の上がり33秒2という鬼脚を繰り出し、上位を脅かしたアドマイヤリードは、その勝負度合いも高く感じる。

前走のオークスでは、桜花賞で目一杯の競馬をした事と長距離輸送もあり、体をさらに減らしガス欠の様な負け方だったが、その理由がはっきりしているだけに度外視していいだろう。そもそもが、新馬戦であのシルバーステートを、ただ破るのでは無く『差し切った』馬、馬体重400キロそこそこと体が無いため、春は中々安定した走りは見せられなかったものの、その素質、能力、脚力は、前述の2頭に匹敵するものはある。

夏を越えて、体の成長が追いつけば、それこそ前述2頭を追い越す可能性もあるだろう。

鞍上はルメール騎手。メジャーエンブレムの戦線離脱により、現時点で秋華賞での乗り馬は正式には決まっていない様子、この馬がもし勝つようなら、それこそ本番でも手綱を取る可能性はあるのだろう。そういう面でも、この馬の勝負度合いを感じると言うモノ。

ジュエラー・シンハライトの壁は高いと思うが、その間に割って入るか、若しくはその壁を越えてしまうことも、この鞍上なら十分有り得るだろう。馬券的にも注目してみたい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●クラブの方針●

フルゲート18頭を大きく割り込む12頭立てとなったセントライト記念。

3着までに菊花賞への優先出走権が与えられるチャンスがあるが、そもそも特別登録の段階で14立てというさみしい状況で回避は2頭。

その回避した2頭が大竹厩舎のアルカサルとカルヴァリオ。

アルカサルは翌週の自己条件で、芝2500mの九十九里特別へ出走予定。

ともに前走は函館で好走しており、現地で競馬を観てきたマスコミ関係者からの評価は高く、とくに古馬相手に1000万条件を勝ち上がったカルヴァリオは3歳同士で走ることができるセントライト記念で伏兵以上の存在として注目されていた。

セントライト記念を回避したカルヴァリオがどのレースを選択したかといえば、同日の自己条件、セントライト記念の前のレースとなるレインボーSへ出走。

レインボーSの1着賞金は1820万。

セントライト記念は1着で5400万、3着でも1400万。

またレインボーSでは1着にならない限り賞金を加算することはできないが、セントライト記念ならば2着で賞金を加算できる。

古馬と戦うのか、3歳同士で戦うのか、賞金面を考えた時に好条件なのかどちらなのか。

確かに、セン馬であるカルヴァリオはセントライト記念で3着に入っても菊花賞へと駒を進めることはできないが、皐月賞馬と接戦を演じることができれば、その評価は急上昇。

では、なぜカルヴァリオはセントライト記念ではなく自己条件のレインボーSを選んだのか。

それは各関係者の話を総合すれば、クラブの方針、ということ。

セントライト記念は皐月賞馬を含むダービー組との戦い。その中で勝算はあるのか、より多くの賞金を獲得できるのかを検討した結果が、自己条件でより堅実に、勝てないとしても賞金を獲得させたい、という目論見、つまり簡単に言えば「名を捨てて実を取る」というのがクラブの方針。

これはけなしているのではなく、むしろすがすがしいほど堅実で一貫した方針はすばらしいとさえ思える。

自己条件であっても勝つことができれば賞金を加算できるのでオープン入り。

実を取るという方針がどう出るのか。メインレースの前から注目してもらいたい。


関西事情通のちょっとイイ?話】

●土曜日の前哨戦?●

先週から秋競馬が開幕し、重賞に格上げされた紫苑Sでは、オークス3着のビッシュが鮮やかに勝利を飾り、日曜日でもセントウルSでは今春の高松宮記念を制したビッグアーサーが圧勝、京成杯AHでも春のクラシック戦線を賑わせたロードクエストが古馬を破り完勝と、有力馬がどのレースもその期待通りに勝利を挙げ、大舞台へ向けて好スタートを切った。これもまさに秋競馬の醍醐味、毎週末が本当に楽しみになる。

今週も日曜日には、いよいよ真打ち登場のローズSが阪神で、そして中山では皐月賞馬ディーマジェスティの始動戦となるセントライト記念が組まれており、先週以上に注目の前哨戦・トライアル戦となることは間違い無い。そんな盛り上がりを見せる日曜日に比べ、土曜日は重賞も無く、オープン特別の中山ラジオ日本賞も9頭立てと、その盛り上がりにはやや欠けるところがあるのは否めない。しかし、そんなレースながら、実は秋を睨む陣営が敢えてここへ挑んで来ている事も確か。

2週後の交流重賞・日本テレビ盃にも登録のあったケイティブレイブ、先週までは補欠一番手だったものの、回避予定馬が出て出走が叶いそうになったのだが、敢えて前倒しのココへ使って来ている。と言うのも、そもそも日本テレビ盃では、今春のフェブラリーSを制したモーニン、そして一頓挫明けながら重賞連勝中のアウォーディーと、古馬のバリバリの一線級が相手、賞金を加算させるにはやや強敵。この秋のダート戦線の大きいとろ、JBCクラシック、チャンピオンズCなどを視野に入れるためにも、その賞金加算は課せられた使命、そこで、より確実に賞金加算する可能性を上げるためにこのラジオ日本賞を選んで使って来た。鞍上には、この2戦手綱を取ってきた武豊騎手と同期の蛯名騎手、この辺りにもその勝負度合いが窺えるというもの。

優先出走権の得られる公式的なトライアルは日曜日だが、土曜日のこのレースも、ケイティブレイブ陣営にしてみれば重要なトライアルと言える前哨戦だ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●菊花賞への道●

デビュー13年目にして1000勝に到達した川田騎手。

これだけ地方から海外から一流の騎手がきている中でのこのペースで勝ち星を挙げていることは驚異的。

今年はダービージョッキーになり、これまで獲得したGⅠタイトルは8つ。

ダービーを制したマカヒキはルメール騎手と乗り替わりになり、菊花賞での騎乗馬が空欄になったわけだが、そこはすでに一流ジョッキー。

マカヒキと同じオーナーではあることが皮肉ではあるが、トップステーブルの堀厩舎が管理するマウントロブソンをセントライト記念で早々に確保。獲得賞金ですでに菊花賞への出走は確定。

皐月賞、ダービーと掲示板には載ることができなかったが、堅実な走りに、夏を越しての成長力があれば大物食いの可能性は秘めている。

クラシック路線組が力を示すのか、夏に力をつけた昇り馬が現れるのか。

最後の1冠となる菊花賞トライアルがスタートする。


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