採れたて!トレセン情報

第571回&第572回

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【美浦の『聞き屋』の囁き】

●スプリンターズS、その2●

スプリンターズSのフルゲートは16頭。

それに対して前走時から騎手の乗り替わりがある組み合わせは、なんと10組。

半数以上が前走でコンビを組んだ同士ではなく、別の馬との組み合わせばかり。

こういう事態が起こる大きな原因は、騎乗依頼が以前に比べて早すぎるということだが、これはまた別の話になってしまうので今回は置いておく。

乗り替わりで目立つところを取り上げたい。

ウリウリの戸崎騎手は前走で重賞を制したブランボヌールではなく先約を優先。

これは戸崎―藤原英ラインを重視したため。

スノードラゴンと大野騎手は、一昨年のスプリンターズSを制したコンビ。

前走はオーナーサイドの希望でワンポイントでの乗り替わり。

この理由が実に不思議なもので、‘結果を出していないのにいつまでも乗っていられると思うな、危機感をあおるために一度乗りかえる’ということで前走は川田騎手が手綱を取ったのだ。

色々な考え方があるな、としか思えないが・・・。

ソルヴェイグの田辺騎手は単純。丸田騎手では・・・という理由での乗り替わり。

ブランボヌールと武豊騎手についてはベルカントとレッドファルクスも関係している。

デムーロ騎手はベルカントとのコンビでサマースプリントシリーズを制しているが、CBC賞を制したレッドファルクスがすでに先約として依頼を受けていたため優先。

先約を理由に断られたブランボヌールとベルカント。

この時点ですでに多くのリーディング上位騎手はほかの依頼を受けており、空いていたのが武豊騎手。

武豊騎手が選んだのかどうかまでは情報として入ってきていないが、まず先に決まったのがブランボヌールと武豊騎手とのコンビ。

その後、空いている騎手の中から選ばれた蛯名騎手がベルカントとコンビ結成。

今は騎手の事情もいろいろありすぎるぐらいあるらしい。

深読みしすぎてもダメだが参考程度にはなると思うので、是非活用してほしい。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●異色の乗り替わり!●

再三触れている通り、フルゲート16頭中、10頭が前走と違うジョッキーが乗る今年のスプリンターズS。その乗り替わりの中で、異色を放つのがレッドアリオンと川須騎手。このコンビは、3歳春に結成し春のマイルGI王道を歩んだ。NHKマイルCでは、大きく出遅れるビハインドがありながらも、直線は良く追い込んで4着に入線した。ただ、その出遅れが起因して秋の復帰戦は乗り替わり、1戦置いて富士Sでは再び手綱を取ったものの、またも出遅れてしまいNHKマイルCと同じ様な競馬で6着、次走は乗り替わりとなった。その後も、クビになったり戻ったりを繰り返し、今回は今年の安田記念以来の3戦ぶりの騎乗となる。

武豊騎手から川須騎手となれば、普通に鞍上弱化の乗り替わり。もちろん武豊騎手が有力と目されているブランボヌールに騎乗するため、レッドアリオンの鞍上が空席になったことで声が掛かったわけだが、GIという晴れの舞台なら、もっと上のジョッキーに声が掛かってもいいもの。では何故川須騎手なのか…

その理由は、過去に騎乗して勝った実績がある事も確かだが、それ以上に、川須騎手が先週結婚式を挙げたところにあるのかも知れない。いわゆる「ご祝儀」的なところか。どちらにしても、チャンスを貰ったからには川須騎手も期待を持っているだろう。一旦クビになって再騎乗した昨年の洛陽Sでは、それまでの鬱憤を晴らす様な快勝劇を見せているが、今回も乗り替わりから自らの手に戻ってきた初戦、力の入るところだ。成績的に買える材料は少なく、騎手自体が地味でもあり人気は全く無いが、そんな事情のあるレッドアリオン=川須騎手、ちょっと注目してみたくなる。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●「選ばれなかった」方?●

先週の神戸新聞杯、圧倒的な1番人気に応えてサトノダイヤモンド優勝、際どく迫ったのは池添騎手から和田騎手に乗り替わったミッキーロケットだった。その和田騎手と言えば、同日中山で行われていたオールカマーのサトノノブレスの前走で手綱を取っていたジョッキー。先週お伝えしたように結局ここには、福永騎手が4月の3歳未勝利戦ゴールドラッシュ以来の、今年2回目となる池江泰寿厩舎の管理馬に騎乗することになった。その両重賞の結果を見ると、共に「選ばれなかった」馬が連対を果たしている。普通、特に条件戦や未勝利戦の場合、大概が「ジョッキーが選んだ」方が好走する。これは必然な事なのだが、重賞ともなると、能力が拮抗している場合もあり、今回の様なケースも頻繁では無いものの出現する。

では今週のスプリンターズSは…

フルゲート16頭中、10頭が乗り替わりと言う、如何にも同じ様なケースが出現しそうな状況、レッドファルクスのミルコなどは、明らかに選んだ様に見えるだろう。しかし、実は見た目には判らないところでもそんなケースが存在する。

ダンスディレクター=浜中騎手とミッキーアイル=松山騎手の起用だ。報道を良く見ている方ならご存知かも知れないが、一時は「ミッキーアイルは浜中でスプリンターズS」という報道もあった。そう、浜中騎手は選べる立場にあった事が良く判る。結果、ダンスディレクターに騎乗することになり、ミッキーアイルには前走の高松宮記念でも騎乗していた松山騎手が収まった。浜中騎手に選ばれ無かったミッキーアイル、しかしその鞍上は、この2戦でGⅢ1着GI2着とある程度の結果を出している松山騎手、手が合う事は間違いない。先週に続き、またも「選ばれなかった」方が好走する可能性は十分ありそうだ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●スプリンターズS、その1●

今年で50回を迎えるスプリンターズS。

その記念すべきレースで断然の中心になるのが、春のスプリントGⅠ高松宮記念を制したビッグアーサー。

高松宮記念当日は超のつく高速馬場ではあったが、それにしてもアグネスワールドの持つJRAレコードの1分6秒5にわずか0秒2差はとんでもなく速い。

5カ月ぶりとなった前走のセントウルSでは自らペースを作って後続を完封。

58キロを背負っていたうえ、前半3ハロンの33秒1はセントウルSの中で2番目のハイペース。

それをあっさりと押し切ってしまうあたり、まさに王者の走り。

重箱の隅をつつくつもりで難くせをつけるなら、ビッグアーサーの父であるサクラバクシンオーについて。

サクラバクシンオーは自身の競走成績どおり、その産駒の多くが短距離路線を中心に大活躍。

ただ、スプリンターズSとの相性だけが非常に良くない、というか悪すぎる。

2002年から2015年までの間で(0.0.2.24)。

これは勝利はもちろん、2着もなく最高着順が3着ということを表しており、いかに相性が悪いかが一目瞭然。

万全のステップを踏んで迎えるビッグアーサーは過去のデータを覆すことができるのか。

馬券の中心になってくるだけに、この取捨がポイントになりそうだ。




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