採れたて!トレセン情報

第576回&第577回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●縁ある運ある出走●

3歳牝馬3冠最終戦の秋華賞。オークスを圧勝しトライアル・ローズSも完勝、出走すれば圧倒的1番人気に推されていたであろうシンハライトが戦線離脱。この他にも、オークス2着馬チェッキーノ、NHKマイルCを含めGI2勝のメジャーエンブレムなど、実績馬が続々リタイア、さらに桜花賞馬ジュエラーも復帰初戦で11着大敗、一応トライアル紫苑Sの勝ち馬ビッシュが台頭してきているものの、実績的にはまだ乏しく横綱級の実力馬は不在となった今年、春の2冠とは一転して混戦ムードとなってきた。

そんなメンバーならば、格下感のある馬でも可能性は出てくると言うもの。

鞍上がマイナーな川島騎手、管理する厩舎も、成績の割には目立たない高橋亮厩舎とあって、全くをもって人気の盲点となっているミエノサクシードも、まさにそんな存在。

一見は格下感はあるものの、夏を越して古馬相手の500万・1000万を連勝。特に前走は、外からまくり気味に進出し、直線は追い出しを我慢する余裕、坂下で追い出すと一気に付き抜け、余裕があり過ぎて内ラチまですっ飛んで行ってしまいモタれるという、完全に遊びながらの競馬での勝利、その内容は相当なモノ。聞けば、以前は一瞬の良い脚が武器だったこの馬、それが夏を境に落ち着きが出て、その効果で一瞬の良い脚が持続する様になったとのことだ。

実はこの馬、2013年のセレクトセール当歳取引馬なのだが、落札者は佐々木完二氏、同じ高橋亮厩舎の管理馬ベルルミエールや重賞勝ち馬インパルスヒーローのオーナーであり、川島騎手の叔父でもある。それがゆえに、ベルルミエールの主戦は川島騎手だった。

その佐々木完二氏は2014年にご逝去された。前述の2頭は息子さんが継ぎ現役を続けているが、まだ1歳だったミエノサクシードは、佐々木完二氏と生前懇意にしていた里見氏が引き取り、奥さんの名義で走らせている。その由縁もあって、怪我や遠征などで乗れない事はあったが、3勝全てを挙げている様に、川島騎手はこの馬の主戦となっている。これもオーナーサイドたっての要望のようだ。そんな縁がある中でのGI挑戦、オーナーサイドも鞍上も、懸ける思いは大きいだろう。

冒頭の通り、有力馬が続々回避したことで混戦ムードの今年、さらにこの2戦が揉まれていない事で「外枠が欲しい」と願っていたところに希望通りの7枠14番、運の後押しもあるここは、その思いが成就する可能性がありそうだ。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●土曜も牝馬重賞!●

秋競馬もいよいよ盛り上がって来た。今週は日曜日に3歳牝馬3冠最終戦、秋華賞が行われるが、土曜日にも東京で古馬牝馬による重賞、府中牝馬Sが行われる。勝ち馬にはエリザベス女王杯の優先出走権が与えられるトライアル戦、日曜日の秋華賞と合わせ前哨戦の週末となる。

その秋華賞の結果次第とは言えるものの、府中牝馬Sに出走する13頭は、現時点で出走できる収得賞金を獲得している陣営と、厳しい陣営とに分かれる。2000万円台辺りはかなり微妙な立場で、そういう意味ではこのレースに懸ける思いが強くなるだろう。

そんな中の1頭、ハピネスダンサーは注目したい存在だ。

今年の始動戦となった愛知杯こそ13着と大敗を喫したが、その後は全て重賞で5着・5着・6着・5着と、勝ち負けには加われなくとも崩れず安定して走れている。それでも、マーメイドS辺りでは体もマイナス8キロと大きく減らし一杯一杯だった様子、それでも崩れなかったのは地力強化と言えるだろう。

その後はリフレッシュ放牧され、秋の始動戦となる今回、体も戻り気力も充実、息の入りも良く「休む前とは雲泥の差」という状態だそうだ。

今のままでは賞金的にエリザベス女王杯出走は微妙状況、ゆえに前述通りここに懸ける思いは強い。人気はすっかり落としている様だが、ここは改めて注目してみたい1頭だ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●秋華賞の不吉なデータ●

オークス馬シンハライトの故障による回避は残念としか言えず、しかも、大本命候補だっただけに一気に混戦ムードとなった今年の秋華賞。

桜花賞馬ジュエラーは骨折休養明けが影響したのか、ローズSではいいところがなく11着に大敗。

もちろん、ひと叩きしての上積みと変わり身は見込めるだろうし、そもそもの地力は一枚上。

ただ、それでもファンの心情としては一変があるのかは微妙なところ。

こうなると本命は紫苑Sを楽勝したビッシュということになりそうだ。

ビッシュの戦績はここまで5戦3勝。

オークスでは早めに抜け出して一旦は先頭。勝ったと思われたところをシンハライトとチェッキーノに差されたが、その差はわずかに0秒1差だけ。

休み明けとなった前走の紫苑Sではひとまくりで力の差を見せつけての楽勝。

馬名のビッシュはフランス語で「牝鹿」。その名の通り小柄で非力に映るが、その瞬発力は父のディープ譲り。

最後の1冠にもっとも近い存在であることは間違いない。

ただ、これまでの秋華賞の歴史ではビッシュにとって不吉なデータが存在している。

それは、中山競馬場で行われた紫苑Sをステップに挑んできた馬は秋華賞ではこない、というもの。

なぜ、わざわざ中山競馬場と書いたかというと、代替のため新潟競馬場で行われた紫苑Sでは一昨年2着だったショウナンパンドラが優勝、2002年のシアリアスバイオが紫苑S2着で秋華賞では3着。

中山の紫苑Sをステップにしてきた場合の秋華賞最高着順は4着になった馬が2頭いるだけで、それ以外の馬たちはすべて4着以下ということになる。

今年の紫苑Sがこれまでの紫苑Sと違う点は、これまではオープン特別だったが、今年から重賞へと格上げ。重賞になったからといってメンバーの質はローズSの方が断然上ではあったが、紫苑Sの格が上がったことは事実。

唯一、オープン特別から重賞になったという点だけがこれまでの秋華賞にはないデータということになる。

データやジンクスは覆されて上書きされていくものではあるが、果たして、紫苑S組はデータの壁を突き抜けることができるのか。やはり、王道のローズS組が強いのか。はたまた、裏街道組が頂点に上り詰めるのか。

本命が不在なのでどの馬にもチャンスがありそう。となれば、どの陣営も勝ちに行く厳しい戦いが見れるかもしれない。


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