採れたて!トレセン情報

第631回&第632回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●順調に使えているのは…●

馬場の影響はあったにしろ、戦前の下馬評とは違う結果となった桜花賞、二冠目オークス戦線も意外と混沌としてきた。そういう意味で、今週のオークスTRフローラSは、本番を見据えても注目の一戦となる。

関西からは過半数を超える10頭が参戦。その中で上位人気になるのは、皐月賞で1番人気に推されたファンディーナに、唯一喰らいついた存在のタガノアスワドと、母がドゥラメンテの半姉というアドマイヤローザだろうか。

この2頭、もちろんチャンスはあると思うのだが、タガノアスワドは一応ここ目標とは言え休み明け。また体を減らしやすいタイプで輸送もやや心配。アドマイヤローザも、オークス向きの血統とは言え、外傷明けで不安が無いワケではない。


そんな中、数少ない2勝馬のモズカッチャンには食指が動く。

現時点でオークスの想定では、収得賞金900万組の2勝馬が抽選対象。ゆえに、ここへ出走している900万組も出走を確実にするため是が非でも3着以内が欲しいところ。このモズカッチャンは、ここに来て着実に力を付けてきた上昇馬。未勝利→500万を連勝、しかも自ら勝ちに動いて勝ち切るという力強い内容で勢いも感じる。


鞍上は前走に続き和田騎手、初めて手綱をとった2戦目で、13番人気の低評価にもかかわらず3着。このときから「走る馬」と感触を得ており、その後の未勝利、500万の連勝は当然の結果。今回の東上もふたつ返事でOKを出した。

時計勝負への対応はややカギだが、何より順調に使えている事は大きなアドバンテージ、対戦相手や血統で人気になる前述2頭よりは食指が動くのは当然だろう。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●関西所属でも…●

桜花賞・皐月賞も終わり、今週からは春のロングラン東京開催が開幕する。日本競馬の「顔」と呼ぶに相応しい国内随一の競馬場である事に加え、東京(実際は東京都下の府中だが)という日本経済の中心でもあり、競馬ファン、そして関係者の来場者も多い大箱花形競馬場。

その東京開幕初日、ルメール騎手を始め和田騎手・藤懸騎手など関西ジョッキーが遠征している。藤懸騎手はメインのイースターパレード1頭のために遠征。和田騎手は今年先週までに28勝を挙げ、川田・岩田騎手などを抑え関西リーディング3位と、キャリアハイの成績が残せそうなほど勢いのあるジョッキー、この土曜日も騎乗依頼は多く全レースに騎乗する。ただ遠征理由はメインのスーサンジョイ、師匠の管理馬のためだ。

少し異色なのがルメール騎手。メインで騎乗するベストマッチョは関東馬、特別戦でも関東馬ばかり、関西馬に騎乗するのは3歳未勝利の3Rだけ。初騎乗でもあり、この馬のために東京遠征とは思えない。その理由は…


大箱花形開催の東京に目標を定めて使って来ているノーザンF関係馬、有力馬ほど紛れの少ない東京へ矛先を向けている。そして、実は、一部では公に伝えられている様だが、ノーザンF関係の有力馬は、ほとんどルメール騎手を主戦で起用している。そう、それがゆえに東京開催の初日から遠征して来ているのだ。

ルメール騎手の昨年の勝ち鞍を見ると、京都・阪神では30勝そこそこにも関わらず、東京では60勝も挙げている。関西所属ながら、それだけ東京で多く乗っている事に加え、勝てる馬に騎乗している証。

因みに昨年の東京開催で最も勝ち鞍を挙げたのは戸崎騎手で65勝、関東所属のリーディングジョッキーでさえこの数字。因みに3位は田辺騎手で39勝と大きく離れている。

今年も同じ流れで、1回東京の開催では11勝を挙げ開催リーディング(2位は戸崎騎手で10勝)でもある。


今週、日曜日にはイスラボニータで京都へ、次週もサトノダイヤモンドがいるため日曜は京都、その先にも京都新聞杯のインヴィクタで京都で騎乗する予定はあるが、やはりこの時期は基本東京開催を中心に騎乗する様子。もちろんそれもノーザンF関係の有力馬が多くおり、また勝ち鞍を大きく伸ばしてくるはずだ。初日の騎乗振りはもちろん、関東馬だろうが関西馬だろうが、この東京ではルメール騎手を無視する事は出来ない。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●舞台裏はいつも大変●

武豊騎手が5年振りに参戦する福島競馬。

メインレースはGⅢ福島牝馬Sで騎乗予定馬はクインズミラーグロ。

近2戦ともにGⅢで3着しており初重賞の大きな期待がかかる一戦となる。

実は武豊騎手が参戦する裏では、あまりに不運で不幸な出来事があった騎手がいたのだ。

その不運で不幸な騎手とは柴山騎手。

実はもともとクインズミラーグロとコンビを組む予定だったのが柴山騎手なのだ。

馬柱を見てもらえば分かるように3走前には柴山騎手で準オープン競走を勝利。

その後の重賞2戦は斤量が53キロと52キロだったので、体重調整が難しい柴山騎手は泣く泣く依頼をキャンセル。

そして、待ちに待った3戦ぶりのコンビ再結成のために、前走の中山牝馬Sのあとの早い段階で福島遠征とたコンビ復活が決定していたのだ。

では、なぜ武豊騎手に乗り替わっているのか。

その答えは簡単で、それは相手が武豊騎手だから。

武豊騎手の関係者がクインズミラーグロを管理する和田道調教師へ連絡。

その内容は簡単にまとめると「クインズミラーグロに武豊を乗せてくれるなら福島でも行きます」というもので、和田道調教師はオーナーへ柴山騎手のままか、武豊騎手に乗りかえるかの選択を任せた。

その結果、まさに柴山騎手がドタキャン、いやそれ以上に不幸な乗り替わりとなった。

まだ柴山騎手の不幸は継続する。

その後、クインズミラーグロの代わりとなる福島牝馬Sでの騎乗馬が決定。

その馬というのがショウナンアデラ。2015年の阪神JFを制したGⅠ馬だ。

すでにご存知の方もいると思うが、ショウナンアデラは今週木曜日に引退。

結局、柴山騎手は福島牝馬Sの騎乗馬がなしのまま福島へ遠征するためになった。

10レースまでで計6鞍に騎乗しており、なんとしてでも一矢報いたいところ。

この日の福島にはもう一人、不運な騎手がいる。


それは関東リーディング首位の田辺騎手。

田辺騎手の場合は柴山騎手のように取った取られたではなく、単純に馬の故障によるもの。

かなり早い時点から福島遠征が決まっており、その騎乗予定馬はシュンドルボンだった。

シュンドルボンは先週末に故障によって引退。

先週の時点ですでに多くの騎乗依頼を受けていた田辺騎手はそのまま福島へ。

リーディング首位の余裕というよりは、もともとのスタンスなのか、慌ててメインレースでの騎乗予定馬を探すようなことはなく、自然な流れに任せて9レースまでで6鞍に騎乗。

不運で不幸な出来事に巻き込まれた柴山騎手と田辺騎手。

結果的にメインレースでの騎乗馬がいない以上は、それ以外で賞金と勝ち星を稼ぐしかない。

午前中の平場のレースでも目が離せない存在になるかも。注意が必要だ。


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