採れたて!トレセン情報

第633回&第634回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●荒れに荒れている天皇賞・春だが●

今週から6週連続GI、その第一弾は伝統の一戦、天皇賞・春。昔は「堅い」イメージの強かったレースも、近年は荒れるGIのひとつに数えられるほど波乱決着が多い。

ここ3年は3連単配当20万円台、その前年も10万円台、その前年はなんと100万円オーバーの145万円、さらに18万・91万・22万と荒れに荒れ、3連単発売開始以降の2004年から13年で、3連単5桁以内で収まったのはたったの2回、それ以外は全て6桁以上、その間に1番人気馬が勝利したのも連対したのも、あのディープインパクトただ1頭という驚異的な荒れかたをしている。

2強対決と言われる今年も果たして荒れてしまうのか…?


まずはキタサンブラック。メンバー中実績NO1、前走の大阪杯の勝ちっぷりも鮮やかで、前売りでも1番人気に推されている。

実はその大阪杯当時、調教師は前向きな発言をしていたものの、一部では「厳しい」という話もあった。というのも、馬が緩くテンションも高かったのだが、それでいてビシビシ追い切っていたためデキとしては今ひとつだった。それがレースに行ってスイッチが入りあの内容、まさに真に強い馬と言えるだろう。

今回はその前走を使ってグンと良くなっており、さらなる上積みがある。人気に応えられるだけの仕上げだ。



対してサトノダイヤモンド。有馬記念でキタサンブラックを負かしているとはいえ、斤量差もあっての事、ましてサトノノブレスが援護射撃していた事を考えれば、同斤量でラビット的な馬が存在しない今回は「勝てないのでは…」と言われても仕方の無いところ。

しかし、その有馬記念以降の休養で「背腰に芯が入ってパンとしてきた」と、この時期の4歳馬らしい成長を見せ、状態面の上積みは相当ある様子。斤量云々、展開云々では無く、地力でキタサンブラックと勝負出来る状態にある。


2強と言われる2頭がしっかり仕上げられているここ、荒れに荒れている天皇賞・春だが、今年こそは堅く収まるのでは無いか…そんな気がしてならない。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●オークスへの道●

2着馬までにオークスへの優先出走権が与えられるスイートピーS。

伏兵候補ではあるが、これまでも侮れない馬たちは出走してきている。

その中で注目したいのはシーズララバイとブラックオニキスの2頭。

まず、シーズララバイは来週行われるNHKマイルCへの出走が本線だったが、賞金不足によって除外濃厚なため、スイートピーSへと回ってきた。

これまでは1800m~2000m中心の出走。鞍上の進言でマイルへと矛先を向けたかったが、それが叶わずに1800mのスイートピーSへ。

ここでの結果が良ければオークスへということになるだろうが、気になるのは鞍上のマイルへの進言で、これがどう結果に影響してくるのか。

もう1頭のブラックオニキスはスイートピーSとNHKマイルCの兼登録。

賞金的にはNHKマイルCへの出走は可能だったが、悩みに悩んでスイートピーSへ。

ブラックオニキスは前走の忘れな草賞出走時にも、ニュージーランドTか桜花賞かの3択で悩んで忘れな草賞を選択。

結果は5着ではあったが賞金を獲得しており現実的な選択をしたといえる。

その点で今回もGⅠのNHKマイルCではなくスイートピーSを選択したのも、より確実に賞金を獲得できるレースを選んだのではないかと推測できる。

出走への経緯が違う2頭だが、実績は1勝馬より上。侮ってはいけない。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●新旧世代の激突●

キタサンブラックとサトノダイヤモンドの2強対決と言われている今年の天皇賞・春。

これまでの実績をみればこの2頭が抜けた存在であることは間違いない。

ただ、復権を狙うゴールドアクターがこれまで主戦を務めてきた吉田隼騎手を降ろして横山典騎手へと乗り替わり。どういって経緯での乗り替わりなのか、詳しく調べてみた。

ゴールドアクターは昨年のオールカマーを勝利したあとジャパンカップ4着、有馬記念3着、日経賞5着と勝ち切れない競馬が続いており、その内容もあとひと押しが足りないだけという歯がゆい競馬。

調教師もオーナーも吉田隼騎手の乗り方については不満はなく納得しているらしいが、それで勝てないということがより歯がゆい状況を生んでいたらしい。

また、周りの関係者から馬が年齢とともにずぶさというか、ずるさを出しており、吉田隼騎手の騎乗スタイルに慣れてしまっている、刺激を与えるために乗り替わりも起爆剤のひとつとアドバイスを受けたことも乗り替わりの要因になっているとのこと。

横山典騎手の起用はワンポイント、秋にはまた吉田隼騎手へ戻るという話らしく、それを知っているであろう横山典騎手がワンポイント起用だからこその思い切った騎乗をするのではないかと、美浦トレセンでは話題に上っている。

世間の予想どおり2強の対決になるのか、古豪の復権となるのか、新興勢力が台頭するのか。

今年の古馬中距離路線を占っていく意味でも興味は尽きない。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●挑戦状●

今週からいよいよ6週連続GI、終盤には競馬の祭典日本ダービー、上半期の競馬シーズンも佳境を迎える。

その日本ダービーへ向け、同じ東京芝2400mの舞台で争われるトライアル、青葉賞が土曜日に行われる。出走頭数は12頭と、近年では最も少ない頭数で争われる事になったが、メンバーは粒揃いで本番を見据えて注目の一戦となる。

その青葉賞を睨む上で、興味深い出来事が皐月賞のレース後にあった。勝ったのは池江厩舎のアルアイン、そして2着も同じ池江厩舎のペルシアンナイト、見事に厩舎ワンツーフィニッシュを決めたのだが、3着だったダンビュライトを管理する音無調教師が「次(ダービー)はウチが勝つからな!」というニュアンスの事を池江師に言ったという。

まさに挑戦状を叩きつけた形。その真意は、皐月賞直後だっただけに、「ダンビュライトで逆転を目論んでいるのか…」と思うところだが、実は違った様だ。そう、この青葉賞に出走しているアドミラブルという馬の存在があるからの様だ。

デビュー戦こそ、ノド鳴りの影響で惨敗したものの、ノドの手術が成功してからの2戦は、時計も内容も文句無し、この馬が2勝目を挙げたのは皐月賞の2週前だが、阪神芝2400mの舞台で上がり3F33.5の決め手を繰り出し圧勝、音無師がそう言ってしまうのも頷ける。

もちろん、まだ2勝馬で、この青葉賞で2着以内に入らなければ出走さえ危うい立場なのだが、その強気な発言からココはクリアしてくるだろう。


奇しくも、今回のアドミラブルの鞍上はペルシアンナイトの主戦ミルコ、聞けばまだダービーで騎乗する馬は保留しているそうだが、それもアドミラブルの存在があるからだろう(普通は皐月賞2着馬を保留する事は有り得ない)。


決戦の舞台・日本ダービーでは、池江厩舎は皐月賞1・2着馬に加え厩舎の真打ちサトノアーサーもおり3頭出しの予定。対する音無厩舎も、皐月賞に出走した2頭に加え、このアドミラブルと3頭出しで挑む予定、その争いも面白い。


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