採れたて!トレセン情報

第641回&第642回

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【美浦の『聞き屋』の囁き】

●決戦!ダービー●

牝馬の強さがやたらと強調されてきた今年の3歳世代だが、皐月賞の走破タイム1分57秒8は昨年レコードを大幅に更新したディーマジェスティの1分57秒9を上回るもの。

高速馬場やハイペースに誘発されたものだとしても、これだけの時計で走り切れる馬たちのレベルが低いわけがない。快晴予報の良馬場となればドゥラメンテが計時したダービーレコード2分23秒2に迫れるかもしれない。

どの馬が強いかはみなさんそれぞれに任せるとして、ここではダービーの裏話をしたい。

まずはトラストとのコンビでダービー初騎乗となる丹内騎手。

いまやすっかりマイネル軍団のセカンドジョッキーとして定着した感のある丹内騎手。

マイネル軍団の主戦を務める柴田大騎手がマイネルスフェーンに騎乗するため、チャンスが回ってきた。

先週までの想定ではマイネルスフェーンは19番目、つまり補欠1番手候補だった。

この時点ではダービーへの出走が可能なトラストには柴田大騎手が騎乗予定で、丹内騎手は繰り上がり待ちの状態。

その後回避する馬が現れたため、見事マイネルスフェーンは繰り上がり出走へ。

マイネルの冠がつくマイネルスフェーンには主戦の柴田大騎手が乗ることとなり、丹内騎手は総帥岡田氏のトラストへと変更はあったが、ダービーはまず乗れることだけでも名誉なレース。

ハナ宣言がでているトラストで人気以上、見せ場以上を狙う。


2016年までで22年連続でダービーに騎乗してきた蛯名騎手だが、今年はお手馬に恵まれず記録が途絶えてしまった。

この22年連続は武豊騎手をはるかに上回る偉大なもの。

ダービーでの騎乗がないのなら他のレースでアピールするしかない。大ベテランの手綱さばきに注目だ。


いつの間にか田辺騎手を抜いて関東リーディングトップに立った戸崎騎手。

デムーロ騎手がアドミラブルを選択したので、皐月賞2着ながらも断られたペルシアンナイトに騎乗。

では、なぜ戸崎騎手に騎乗予定馬がいなかったのか。

それは、スプリングS→皐月賞でコンビを組んだ2歳王者サトノアレスがダービーを回避したため。

皐月賞のあと、サトノアレスはNHKマイルCかダービーという予定だった。

ところが、馬の体調や距離適性等を考慮した結果がどちらも回避。夏の函館競馬か海外遠征というプランが持ち上がっているとのこと。

また、ペルシアンナイトの鞍上候補には一時浜中騎手が最有力候補だったが、プラチナムバレットが京都新聞杯を制したため、当然プラチナムバレットを優先。

浜中騎手とのコンビが難しくなったペルシアンナイトは、残った選択肢の中から戸崎騎手を選択。

その後すぐにプラチナムバレットの故障が判明するわけだが、その時点ではペルシアンナイトは戸崎騎手へと騎乗依頼を打診済み。

色々な幸運と不運、タイミングが重なってのコンビ結成。このあたりは「持っている騎手」のそれだろう。

第84回日本ダービーを制するもっとも運があるのはどのコンビなのか。ダービーが始まる。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●3頭出しの池江厩舎に迫る…●

明日はいよいよ東京優駿日本ダービー。クラシック開幕前、今年の世代は「牝馬が強い」と囁かれていたが、どうしてどうして、昨年の驚異的なレースレコードを破る快時計で決着した皐月賞に続き、ダービートライアルの2つ、青葉賞もプリンシパルSもレースレコードで決着。やはり牡馬には成長力があるのかレベルの高いレースが続き、群雄割拠の様相を呈してきた。

その中で、昨日お伝えした池江厩舎は、皐月賞の1・2着馬に加え、池江師が「皐月賞が”親子丼”なら、ダービーは”三段重”で」と皐月賞後にコメントを発した通り、エース格のサトノアーサーも出陣し、まさにワン・ツー・スリーの三段重を狙う布陣。

しかし、これも青葉賞当時のこのコーナーで触れていた事だが、皐月賞後の池江師の発した言葉を知ってか知らないかは分からないが「次(ダービー)はウチが勝つからな!」というニュアンスの事を池江師に言い放ち、真っ向から対決を挑んでいる厩舎がある。

それは、池江師と同じく日本ダービーに3頭出しを成し遂げた音無厩舎だ。

音無師は、皐月賞後に、まさに挑戦状を叩きつけた形。その真意は、皐月賞直後だっただけに、「ダンビュライトで逆転を目論んでいるのか…」と思うところだが、実は違った。そう、アドミラブルという馬の存在があったからこそ。そして、その予告通り、アドミラブルを大舞台に連れて来た。


デビュー戦こそノド鳴りの影響で惨敗したものの、ノドの手術が成功してからの復帰戦、芝1800mの未勝利戦で快勝した時から、音無師は「ダービー」を意識し、逆算してローテンションを組み、以降の2戦も目論み通り、青写真通りの、内容も文句無しの快勝、この中間もメニュー通りの調教をこなし、全てが予定通りでここまで辿り着いた。

奇しくも、アドミラブルの鞍上はペルシアンナイトの主戦だったミルコ。皐月賞2着馬を蹴って乗る事は普通では考えられない。それだけこのアドミラブルに可能性を感じているのだろう。

但し、最後の最後に来て試練が待ち受けていた。近年の日本ダービーは内枠有利と言われている中、大外の18番枠を引かされてしまった。

これまでの競馬が、比較的安全策で、前走の青葉賞でも最後方から大外を捲るという大味な競馬、「もしダービーでも同じ様な競馬をしてしまっては危ういのでは…」と囁かれだしている。確かに、青葉賞と同じ競馬では、頭数もメンバーも違い、厳しい競馬を強いられるだろう。先週のアドマイヤミヤビも思い浮かぶ…

しかし、思い起こせば、2年前のドゥラメンテの時にも、7枠14番と言う外目の枠を引き「外を回したら危ういのでは…」と全く同じ様な事が囁かれていた。

結果はご存知の通り、世間の予想を覆す、スタートからある程度出して行き1コーナーは中段やや前の好位につける競馬をしてみせた。それがこの鞍上、ミルコというジョッキー。打倒池江陣を目論む音無師にとって、最もアドバンテージを得たのはこの鞍上だろう。この結末がどうなるのか?楽しみでならない!


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●今度はワンツースリーもある?●

今週は競馬の祭典・日本ダービー。全てのホースマンの夢であり目標、いよいよ今週世代の頂点が決まる!

その日本ダービーに、音無厩舎とともに管理馬を3頭も出走させる池江厩舎。一冠目の皐月賞では、当コーナーで取り上げたアルアインが優勝、2着にペルシアンナイトで歴史的なワン・ツーを決めた。ただ、その皐月賞当時にもお伝えしたが、この厩舎の世代一番馬はサトノアーサーで間違い無い。実際、調教だけならアルアインもペルシアンナイトもとても敵わないぐらいで、真のエースと言える存在。元よりダービー向きと思われていた事もあってか、このダービー一本のローテーションが組まれて来た。

まさに真打ち登場…

なのだが、ここに来てアルアインの評価がさらに上がって来ている。とにかくこの中間の成長力がもの凄く、骨もしっかりし重心が低くなり、走りに重厚感が出て来たとのこと。皐月賞からダービーまでの約1ケ月半で劇的に変わる馬を過去にも何頭も見てきたが、このアルアインにはまさにその雰囲気がある。

また、レースレコードとなる驚異的な決着だった皐月賞、さすがにタフな競馬だったため2着ペルシアンナイトでも回復するのに時間を要したのだが、なんとこのアルアインは、レース直後からケロッとして疲れを感じさせなかったそうだ。恐らく、心肺機能が相当に強いのだろう。ゆえに、東京芝2400mというタフなコースも心配なさそうだ。


実際にサトノアーサーを負かし、皐月賞を勝ち、しかも出走メンバー中で唯一のGI馬、実績的には間違いなくNO1の存在なのだが、その実績の割に世間の評価は低い。皐月賞を人気薄で勝った事もありフロック視されているのだろう。

しかし、その皐月賞当時の当コーナーでお伝えした通り、毎日杯の内容が秀逸で関係者の間ではかなり高評価されており、走って当然のところがあった。そんな馬が、この中間にさらに大きく成長しているとあれば…楽しみで仕方が無い。

エース格はサトノアーサーだが、アルアインが二冠を奪取する可能性も十分あり、またペルシンアンナイトも回復に時間は掛かったが「皐月賞のデキには持ってこれた」との事、歴史的なワンツー決着となった皐月賞から、この日本ダービーでも歴史的なワン・ツー・スリー、今の池江厩舎ならそんな雰囲気まで十分ある!


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