採れたて!トレセン情報
第696回&第697回
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【関西事情通のちょっとイイ話】
●まだまだ侮れない!●
今年もジャパンカップが行われる。1着賞金3億円という国内最高峰レース、国際招待と言う割には、近年名高い外国馬の参戦が無いことは残念だが、3歳馬も含めた国内トップクラスが揃ったドリームレースとなった。
1番人気は恐らくキタサンブラック、そしてこの秋、快進撃を続けている3歳馬の大将レイデオロも人気を分け合いそうだ。
そんな中なだけに、すっかり影が薄くなってしまったが、昨年のこのレースで2着、一昨年も5着と好走しているサウンズオブアースは、今年もここを目標に仕上げられ侮れない存在となっている。
ここでの評価を下げた要因には、昨年は4着、1昨年は2着からの臨戦だった前走の京都大賞典で、なんと13着と大敗を喫してしまったこと、そしてもうひとつ、札幌記念から続けて手綱を取っていた横山典騎手が他の馬に乗っているところにあるだろう。
前走に関しては、体調は良かったのだが、馬が硬くなりやすいタイプで様子を見ながらソフトに仕上げられて来ていた過程が多少なりとも影響したのか、陣営としてもよもやの大敗だった。(実際は最後は追っていないので数字ほどは負けていない)
今回はそれを糧に硬くならないところである程度負荷を掛けて調整され「状態は休み明けの前走より確実に良くなっている」との事。
もうひとつ、横山典騎手の乗り替わりについては、実は前々から横山典騎手はこのレースにはゴールドアクターでの参戦が予定されていた。そのため、サウンズオブアースの陣営は早い段階で田辺騎手に依頼していた。結局、ゴールドアクターが回避して横山典騎手が乗れる事にはなったが、予定していた通り田辺騎手で挑む事になった経緯。この田辺騎手、藤岡健一厩舎との相性が良く、今年ここまで7鞍騎乗依頼しているのだが、3勝2着3回、唯一連対できなかった馬も5着と抜群の好成績を残している。
500万条件を勝って以来勝利が無くまだ2勝馬だが、国内最高峰レースで2年続けて好走している様に、この東京芝2400mという舞台設定も申し分ない。
年齢的にも恐らく今年がラストチャンス、一発を期待してもいいのでは無いだろうか。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●乗り替わりの多い京阪杯●
東京でジャパンカップが開催される関係で、京都の重賞京阪杯では乗り替わりが多くなっている。出走16頭中、実に半数を超える9頭が乗り替わりとなる。
その中で注目の乗り替わりと言えば、シルクロードS以来の騎乗となるセイウンコウセイの松田騎手だろう。高松宮杯直前に例の騎乗停止処分があり、GIの晴れ舞台では違うジョッキーが跨っていた。
この馬とは3回乗って2勝2着1回と抜群の相性、この手戻りは感慨深いものがあるだろう。
但し、注目度合いで言えば逆にナリタスターワンの方が注目と言えそうだ。
というのもこの馬、能力は高いのだが手前を替えるのがスムーズでは無く、直線で替えることが殆ど無かった。それが、幸騎手が手綱を取った前走はきっちり手前を替え終いまでグイグイ伸び好時計の2着、恐らく幸騎手との手が合うのだろう。
その後は休養に入ったものの、ここへ向けて早めに帰厩しビシビシ仕上げられ万全と言える状態に仕上がった。鞍上には、早い段階で幸騎手に打診、それこそセイウンコウセイがスワンSを使う前からここで幸騎手という事が決まっていた。
実際幸騎手が、先約優先なのか、断ったのか、それとも声が掛からなかったのかは判らないが、少なくとも能力的に足りる馬で相性が良く、早くから騎乗依頼を受けていた事は確か。出走馬中で数少ない「乗り替わらない」馬だが、その中でも注目のコンビと言えるだろう。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●GⅢも大事です●
ジャパンカップの裏、京都には関東の中堅の吉田隼・石橋・大野・三浦騎手たちが、メインレース京阪杯に騎乗するために遠征。
厳密に言えば、京阪杯にお手馬がいるからではなく、ジャパンカップでの騎乗予定がなかったからが正解。
これはもちろん間違った選択ではなく、GⅠでの依頼がないならGⅢで稼ぎたい、というスタンス。
短期免許で最大5名の騎手が来日できる制度のため、もっともアオリを受けるのがベテランと中堅。
先週までの時点でのリーディング上位をみてもルメール・戸崎・デムーロが大きく他を引き離し、これまで上位争いしていたベテラン勢が50勝にも届かないようになり、勢いのある若手騎手が出てこないというのが現状。
結果がすべての勝負の世界である以上仕方のないことではあるが、ベテランの奮起や若手の台頭がないままでは物足りなさが残るのも確か。
GⅢの勝利でなにかが劇的に変わることはないだろうが、変わるためのきっかけにはなるかもしれない。
変わるためのきっかけを掴むのはどの騎手なのか、注目したい。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●GⅠはもっと大事です●
大舞台で圧倒的な存在感を示すデムーロ騎手。
ジャパンカップではサトノクラウンに騎乗するが、もともとの予定はシュヴァルグランだったことをご存知だろうか。
どういうことかというと、サトノクラウンには短期免許で来日中のムーア騎手が騎乗する予定だったが、ムーア騎手が自国アイルランドで主戦契約をしているA・オブライエン師のアイダホがジャパンカップへ出走することになり、契約がある以上優先せざる得ないためサトノクラウンを断りアイダホに騎乗。
その結果、デムーロ騎手の先約だったシュヴァルグランが断られることになり、空いてる騎手の中からオーストラリアトップのボウマン騎手が選ばれたというわけなのだ。
この空いてる中には戸崎騎手や和田・川田騎手、そしてアッゼニ・シュタルケ騎手もいたが、オーナーと生産牧場であるノーザンファームの協議があり、かなり難航してのボウマン騎手だった、という噂がある。
協議が難航していた、ということを示すように、各馬の予定騎手が直前まで発表されなかったのはそのため。
国内トップクラスの賞金と格を誇るジャパンカップともなると、各陣営の思惑が複雑に絡み合うのだろう。
今のデムーロ騎手の勢いならサトノクラウンでもシュヴァルグランでも、どちらに乗っても勝ち負けしそうだが、ムーア騎手が意地を見せるのか、ボウマン騎手がチャンスを掴むのか、やはり武豊騎手が存在感を示すのか。
1着賞金3億円をかけた戦いが始まる。
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