採れたて!トレセン情報

第759回&第760回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●馬も人も注目の一戦●

夏競馬モードに突入した今週、その象徴とも言える重賞ラジオNIKKEI賞が日曜日福島で行われる。

昔は「残念ダービー」と言われた伝統的な3歳限定の重賞戦、今はハンデ戦で行われているため波乱の決着も多い。


今年も下は49キロからトップハンデ56キロまで上下7キロ差あり、波乱の形相を醸し出している。

そのトップハンデを課せられているメイショウテッコン。前走のオープン白百合Sを勝利している事で見込まれた形だ。

昨年のサトノクロニクル、一昨年のブラックスピネルなど、毎年このレースは白百合S勝ち馬のハンデが見込まれてしまう傾向にあるのだが、オープンとは言え3歳限定戦、実際には1000万条件と同じ様なもの。その比較からすれと、今年の出走馬で言えば重賞級の馬が揃っていたプリンシパルSで3着のイエッツトや共同通信杯3着のエイムアンドエンドのほうがレベルの高いレースで好走しており、同じ56キロのケイティクレバーは仕方が無いにしろ、メイショウテッコンとは本来そこまで差のある存在では無いはず。

要するに見込まれてしまっているため割引が必要な存在なのだが…


実は前走時、京都新聞杯のレース後に疲れが出て、中間はかなり楽をさせていた経緯があった。一旦は放牧に出すかという選択肢もあったほどで、正直状態としてはそこまで上がっていなかった。それでも勝ち切った辺りがこの馬の能力の高さだろう。

前走後は至って順調、仕上げ過程からすれば前走時とは雲泥の差だろう。その上積み分を考えれば、このハンデ差のビハインドを埋める可能性はある。

鞍上の松山騎手も、「次は変わってくる」という手応えを掴んでいたようで、中京で乗っていれば有力馬の騎乗依頼もあったはずのこの日曜日、この馬のために福島遠征を決めた。

今年ここまで44勝、キャリアハイだった2012年の年間74勝を凌ぐ勢いで勝ち星を上げ、リーディングも全国6位(先週現在)ととにかく好調。そんな好調ジョッキーの行動なだけにますます侮れない。

秋の最大目標は菊花賞。既に賞金的にある程度余裕はあるものの、その秋の大舞台へ向けてここはぜひとも欲しいタイトル。馬も人(鞍上)も注目の一戦だろう。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●地元・愛が溢れる●

フルゲート割れとなったラジオNIKKEI賞。トップハンデが56キロで最軽量が49キロとその差は7キロ。

この時期の3歳同士で56キロの斤量はかなりの負担で、実際、過去10年の戦績を振り返っても、トップハンデ馬が14頭出走して連対したのは、わずかに2頭だけ。

いかに斤量が影響しているかが分かる数字だろう。

もっとも連対が多い斤量は54~53キロ。

ただ、今年の53キロの中で、珍しい組み合わせがいることに気が付いただろうか。

それは53キロのキューグレーダーと田辺騎手とのコンビだ。

実は田辺騎手は今年に入ってから53キロの斤量には1度も騎乗しておらず、予定していた馬が53キロになった場合は、すべて断る、というスタンスで騎乗してきていたのだ。

ところが、今週に限って53キロでの騎乗を解禁。

もちろん、キューグレーダーという馬のポテンシャルを感じている部分もあるようだが、詳しく探ってみると違う事情もあるとのこと。

それは、地元の福島でメインレースに騎乗していないのは、カッコ悪い、ダサイ、良くない、という気持ちがあるらしく、その中で騎乗依頼があったのが53キロの馬しかいないなら、減量して引き受ける、となったようだ。

地元での活躍を誓っている田辺騎手の騎乗ぶりから目が離せない。


【競馬場から見た推奨馬券】

かなり早い梅雨明け宣言。それだけに暑い!とりわけ福島は盆地だけに、国内有数の蒸し暑さ。久しぶりに馬場が良いので、勝負できると思ったが、急激な暑さで夏バテする馬が出てきそう。思いきり勝負するのは危険かも?

まずは福島4Rの障害。五十嵐騎乗の3番ウインインスパイアが人気を集めそうだが、平地時代から、気難しさの目立っていたムラ馬。人気だけに、中心視をするのは危険と見た。
それなら前走、骨折明け、初障害で好内容の3着だった、7番マスカレードシチーを狙う。
その前走は前を捌いて直線先頭も、後ろから来た2頭に漁夫の利を得られた印象。
内容は濃かったと思う。とにかく、初障害とは思えない飛越の巧さが目を引いた。
当然、2戦目で全ての面で上積みが見込めるはず。
前走が早目の競馬だっただけに、直線の短い福島に替わる点も好材料だ。

単勝 7
馬連 2-7 3-7 7-14

自信度 C


福島10Rは狙っている馬がいる。9番カイザーメランジェだ。注目したのは、今回と同じ芝1200mだった4走前の黄梅賞。
ここは3歳500万にしては粒揃いの一戦。ラストプリマドンナ、セイウンミツコ、キングキングキングなど、その後の活躍馬がひしめいていた。
その組み合わせで、3角最後方からずっと外を回って、差し切ってしまったのには驚いた。
なのに芝1200mを使ったのは、その一回だけ。3歳オープンで適鞍がなかったこともあるが、前回なんか待望の1200mの葵Sに登録したが、なんと抽選除外。仕方なしに1800mの白百合Sを使うハメに。
今回こそ、やっと待望の芝1200m。しかも重賞を使っていた頃と比べると、かなり手薄なメンバーだ。予定外のレースだったが、取り消し明けを叩けた上積みにも期待できる。

単勝 9
馬連 6-9 9-11
ワイド 6-9 9-11

自信度 B



【関西事情通のちょっとイイ?話】

●夏は牝馬!?●

宝塚記念も終わり、今週からは夏競馬に突入する。まるで時期を合わせたかの様に、東西ともに今週から暑さが増してきている。日曜の福島は最高気温35度近く、中京でも30度を超える予想と驚きの数字なっている。

こうなってくるともう本格的な夏競馬。暑さに強い馬、弱い馬の差も出てくるだろう。昔から「夏は牝馬」と言われるが、迷ったらその選択も良いのではないだろうか。


日曜中京メインのCBC賞。芝の短距離ハンデ戦、しかもこの時期の競馬らしく微妙なメンバー構成で難解極まりないレースとなっているが、そういう意味でもまずは牝馬に注目してみたい。


高橋亮厩舎、このレースに2頭を送り込むが、実績的には重賞2着のあるナリタスターワンの方が上。しかもその実績は真夏の重賞北九州記念なら暑さにも心配は無いだろう。チャンスある1頭に思える。

ただ、厩舎2頭出しでも食指が動くのはもう1頭のナガラフラワーの方。まだ準オープンを勝ったばかりで昇級戦ではあるものの、「夏は牝馬」そのものとも言えるほど、暑くなってきてグングン調子を上げ、中間はカイバ食いも旺盛で濃い調教を詰め、状態はさらに上げてきている。

実績は無くても、2月の山城Sで、ここで人気するであろうダイメイフジにコンマ2秒差、しかも当時は斤量1キロ差で今度は4キロ差、逆転する計算は十分に出来る。

そして鞍上、高倉騎手は先週の土曜日はキョウヘイで土曜メインを制し、日曜宝塚記念でも12番人気ノーブルマーズで3着と好走、今いい流れの中にいるジョッキーに間違い無い。

さらに、高橋亮厩舎と言えば、4年前のこのレースで初重賞制覇している様に、厩舎にとってもゲンのいいレース。まさにいろいろな要素が重なっている。

6歳牝馬ながらもまだキャリアは23戦と少なく、恐らくこの夏が充実期。人気は無いと思うが注目してみたい1頭だ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●函館から福島へ●

今週から福島開催がスタート。

福島―函館間の移動はかなり大変で時間がかかる(4~5時間)ので、どの騎手もあまり遠征したがらないが、今週は土曜日に勝浦騎手、日曜日に蛯名騎手がそれぞれ函館から福島へ遠征。

勝浦騎手のお目当てはメインレースではなく、1レースの2歳未勝利戦、フィッシュダイブ。

デビュー戦では7番人気と低評価だったが、評判馬2頭に食い下がり3着に健闘。

4着以下には9馬身差をつけており、走破時計は優に未勝利勝ちの水準を上回るもの。

勝ち上がってその先の新潟2歳Sや札幌2歳Sなどを意識しているとのこと。

蛯名騎手のお目当てはラジオNIKKEI賞のイェッツト。

プリンシパルSではダービーで3着に好走したコズミックフォースと大接戦を演じており、またプリンシパルSで2着だったブレステイキングが古馬相手の500万条件で圧勝と、プリンシパルS組のレベルの高さを証明。

イェッツトは500万条件の立場でありながら54キロのハンデを背負わされており、これは2勝を挙げている馬たちと同等の評価で、同じ500万条件のエイムアンドエンドは53キロと1キロ減。

この1キロ差はプリンシパルSでの走りが評価されたものであり、だからこそ蛯名騎手も函館から駆けつけるのだろう。

秋の菊花賞、もしくは天皇賞など古馬との対戦につながっていくステップレース。ハンデ戦らしい接戦を期待したい。


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