採れたて!トレセン情報

第769回&第770回

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【美浦の『聞き屋』の囁き】

●記録を狙って小倉へ●

過去に5名しか達成していないJRA10場重賞制覇。

大ベテラン蛯名騎手が小倉記念で記録達成を狙っている。

JRA重賞通算128勝をマークしているが、小倉では重賞2着が最高で今回が8回目の小倉での重賞騎乗となる。

現在、あと1場とリーチがかかっているのが蛯名、岩田、福永、川田、戸崎騎手の5名。

競馬史に名を残す蛯名騎手に足りない勲章はダービーと10場重賞制覇ぐらい。

蛯名騎手自身もそれを強く意識しているので、積極的に小倉へ遠征しているのだ。

記録達成となればデビューから足かけ31年での大記録。ベテランの意気込みの注目したい。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●名手の選択●

夏競馬も8月に入った。今週は新潟で3歳限定のダート重賞レパードS、そして小倉では伝統の一戦小倉記念が行われる。

この両レースの出走馬と騎乗騎手を見ると、やや違和感を感じる組み合わせがあることに気付く。それは…

小倉記念に出走するトリオンフの鞍上武豊騎手だ。

新潟のレパードSには、前走のジャパンダートダービーや昨年末の全日本2歳優駿でも手綱を取ったお手馬ドンフォルティスが使っているにも関わらず、小倉記念で、しかも今回が初騎乗となるトリオンフで参戦している。

恐らく先約優先と言うところもあると思うが、それでも武豊騎手なら返そうと思えば返せるはず。ようはそれだけチャンスの大きい方を選択したと考えられる。

その証がもうひとつ。

先日、日本ではまだ500万条件馬の身ながらフランスの重賞を勝つという快挙を成し遂げたジェニアルが、次走をモーリスドゲスト賞かジャックルマロワ賞と両睨みしていた中、最終的にジャックルマロワ賞となった理由のひとつが、恐らく「モーリスドゲスト賞が小倉記念と同じ週」という事もあったのだろう。

要するに、それだけトリオンフ騎乗の優先度は高いという事。

言い換えれば、別開催の重賞だけでなく、海外GIも天秤に掛かるほどの存在という事になる。

ここまで調整してまで乗る名手の選択、注目せざるを得ないだろう。


【競馬場から見た推奨馬券】

暑い!地球的にも人体的にも、暑さがどんどん累積している感じ。馬の走る気、疲労も心配だけど、騎手の集中力も心配。先週のデムーロさんなんかも、そんな感じがちょっと窺えたし…。
泣きごとを言っても仕方ないか。馬も騎手も全力を出してくれると信じて、我々は勝負するしかないね!

日曜の新潟は8Rから。軸は降級馬のノーフィアーで良いだろう。底を見せていない3歳馬には逆転される可能性はあるが、まず実績的には断然と言っても良い存在。加えて、放牧明けであることが良い。使って反動が出ることはあるが、休み明けはまず崩れない。馬券の対象から外れることは考えづらい。
軸が人気だけに、相手は絞りたい。
7ヶ月ぶりだが、新馬戦を好時計勝ちした1番オーロリンチェが狙い目。2戦目は惨敗したが、発馬後すぐに落鉄していたとのことで参考外。新馬戦激走の反動があった可能性もある。この馬も気性的に休み明けの方が良いタイプかもしれない。

馬連 1-5
ワイド 1-5

自信度 C


新潟11RレパードSは、JDダービー組の首位争い。特に買いたいのは6着と凡走した4番ドンフォルティスの方。
王者ルヴァンスレーブに唯一土をつけた馬であり、全日本2歳優駿でも不利がありながら、ルヴァンスと1馬身。この馬も能力は高い。
JDダービーは、放牧明けのせいか本来の行きっぷりではなかった。その分位置が下がり、勝負どころで外を回らされるはめになったのが痛かった。最後は武豊も諦めて本気で追っていなかった。それでも内を捌いてきたグレートタイムと0.3秒差。今回は枠順も逆になり、叩いてベストの1800mなら、逆転は十分にある。

単勝 4
馬連 4-5 4-6 4-14

自信度 B


新潟12Rは、12番ロフティフレーズで勝負する。とにかく、デビュー戦から毎回強い競馬を見せている。
前走の福島戦も、まだ内が伸びる馬場状態で終始外を回って3着。先着2頭は降級馬だったし、休み明けで小回りだけに評価できる。
休養前のスイートピーSも、かなりの好メンバーの中、スローペースを大外から追い込んで0.5秒差。
以前は幼い面が目立っていた分、大味な競馬しかできなかったが、リフレッシュされた前走はスムーズな競馬ができていた。
能力の高さは間違いなく、勝った気性から距離短縮も好材料。

単勝 12
馬連 10-12 12-14
ワイド 10-12

自信度 A



【関西事情通のちょっとイイ?話】

●札幌リーディング争い●

北海道シリーズ、札幌開催も2週目。開幕週の先週は、噂のJ・モレイラが来日初日から3勝を上げ、翌日も4勝、計7勝の固め撃ちをし開幕ダッシュを決めた。

そしてもう一人、函館開催リーディングを制したC・ルメールも初日に3勝、翌日曜には重賞クイーンSの勝利を含め4勝の計7勝、2着の差で札幌リーディングもトップでスタートした。

恐らくこの二人は、終盤までリーディング争いを繰り広げることになるのだが、昨年はモレイラが来日していたのは2週間だけ。それでも12勝を上げ27勝のルメールには遠く及ばずも2位だった。

一昨年は3週間騎乗、あの騎乗機会7連勝も含め17勝を上げ、最終週最終日で漸く18勝目を上げトップに立ったルメールを最後まで苦しめた。

今年、モレイラが日本で騎乗するのは、シャーガーCの行われる次週と最終週を除く計4週間の予定。ゆえに、不利は承知ながらも本人は札幌リーディングをかなり意識している。

今週は、ルメールが土日新潟へ遠征するため、モレイラにはより有力馬が集まっている印象。この後、次週以降のルメールはずっと札幌で騎乗する予定のため、モレイラ側としては今週どれだけ突き離せるか、リーディングを獲るためには重要な週末と言えるだろう。

今週は週中の火曜日には大井のナイター(TCK)で交流競走2鞍に参戦。1鞍目は敗れたものの、2鞍目では持ち前の適応力の高さを魅せ、大外を豪快に追い込み差し切り勝ち、首都圏のナイター競馬ファンを唸らせてきた。


まさにマジックマン、マジック・ジョー。今週はもちろん、2週後以降も彼の騎乗振りから目が離せない!


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●過酷な新潟競馬●

先週、早くも100勝に到達したルメール騎手が今週は土日で新潟へ参戦。

近い関係者には「福島と新潟にはあまり行きたくない。暑いのは苦手だから」と話しているように、福島には1度も遠征せずに、ほとんどが函館で騎乗。

日本で通年騎乗するようになってから一昨年、昨年と夏休みを取っていたように、暑さには弱い。

それだけ北海道の気候を気に入っているルメール騎手が、灼熱の新潟への参戦はよほどのこと。

お目当てはレパードSのグレートタイム、だけではなく、すでに評判になっている新馬3頭。

まずは、藤沢厩舎のソルドラード。

昨年のダービー馬レイデオロ、3戦3勝で菊花賞馬候補に挙がっているレイエンダの半弟。

そして、ジェンティルドンナの全妹となるドナアトラエンテはアパパネ、アーモンドアイを管理する国枝厩舎。

さらに、アーモンドアイの半妹となるユナカイトは木村厩舎からデビュー。

これだけのラインナップをノーザンファームから揃えられれば、さすがのルメール騎手も暑いからという理由だけで断ることはできなかったようだ。

ただ、ルメール騎手もベテランと言える39歳。しかも暑さが苦手。

そのうえ、異常気象と言える今年の夏のほとんどをその影響が少ない函館と札幌で過ごしており、体感温度が40度以上となっている新潟競馬場で、その気温差に対応できるのかは不安。

実際、先週の新潟競馬場の芝・ダートは40度以上あったらしく、多くの騎手が危険な暑さだったと公言。

一部の騎手たちが騎手会を通じて、夏の競馬開催について、暑さへの対策としてパドック、返し馬の時間短縮などをJRAに訴えていくと話しているほどの異常な暑さ。

その暑さの中で土曜7鞍、日曜8鞍と有力馬ばかりとはいえ、過酷な条件。

暑さのためルメール騎手のパフォーマンスが落ちるかもしれないので、馬だけではなく人の気配にも注意してみるといいかもしれない。


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