採れたて!トレセン情報

第786回&第787回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●春に続きこの行動は注目!●

いよいよ秋のGIシリーズが開幕する。今週のスプリンターズSを皮切りに、次週にはJRAGIは無いものの、GI級のメンバーが揃う毎日王冠と京都大賞典、そして地方交流でGI級の南部杯が行われ、以降は秋華賞・菊花賞・秋の天皇賞、そして今年はJBCが京都で行われるため年末のホープフルSまで毎週GIが開催される。

台風接近がその盛り上がりに水を差しているものの、秋のハイシーズンをジックリと楽しみたい。


第一弾のスプリンターズS。福永騎手の怪我や直前でミルコが制裁を受けるなど、ジョッキーにもさまざまな動きがあり、そこを読み解くのも面白いレースとなった。

そのジョッキーの動き、乗り替わりでまず注目は菱田騎手で北九州記念を勝ちながら、今回は藤岡佑介騎手に替わるアレスバローズ。

その前走時はこのコーナーでも取り上げた様に、もともとがお手馬だった菱田騎手に手が戻り、本人も気合の入った一戦だった。結果も1着だったのだが…事情があって今回は乗り替わりが決まった。

その鞍上の候補には、当初はムークエイクが使うかどうかがまだ分からず、使わないのならとルメールに打診、ただギリギリまで返事を待っていたのだが結局ルメールは諦めることになり藤岡佑介騎手に決まった。これが2週前の話。

その藤岡佑介騎手、当初は阪神で予定組んでおり数頭騎乗も決まっていたが、GIでチャンスある馬の騎乗機会を頂いたということで中山に切り替えた。

直前のキャンセルは、何事でもそうだが義理を欠くことになる。今回は1週前ゆえに直前の直前ではないものの、そこまでするほど乗りたかったということ。そう、それだけ勝ちを意識しているということだ。

思い起こせば、これもこのコーナーでお伝えしたことだが、彼の初GI制覇となった今春のNHKマイルCの時にも、ケイアイノーティックに乗る予定だった武豊騎手が直前の制裁により乗れなくなり、そこでオファーのあった藤岡佑騎手は、新潟で乗る予定を組んでいたのだが、急遽東京に切り替えて騎乗した。その経緯を考えても、再び注目してみたくなる。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●モレイラ!●

前報の通り、今年のスプリンターズSはジョッキーの動きが表向きにも水面下でもいろいろあった。

ナックビーナスの手綱を取るモレイラも決して普通に決まったわけではない。

そもそもキーンランドC当時でも、これも当時のこのコーナーでお伝えしたことだが、本来であれば身元引き受け調教師である堀厩舎の管理馬キャンベルジュニアに乗っているのが普通なのだが、先約優先でナックビーナスの手綱を取り、そして結果も出した。

今回もキャンベルジュニアと同じレース、さらには…


実は北九州記念を勝ったアレスバローズの陣営からも声が掛かっていた。

それでもモレイラ本人が選んだのはナックビーナスだった。

自らのJRA初重賞制覇を成し遂げた馬でもあり当然思い入れはあるのだろうが、それでもこれだけの名手、勝算があるからこその選択だろう。好勝負してくれるに違いない。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●スプリンターズSのあれこれ●

3連覇のかかるレッドファルクスだが、主戦のデムーロ騎手が騎乗停止となったために乗り替わり。

その代役を務めるのが戸崎騎手。

ただ、この戸崎騎手にたどり着くまでには、かなりのゴタゴタがあった。

まずはナックビーナスとモレイラ騎手とのコンビ。

そもそもナックビーナスは今年の高松宮記念で三浦騎手とのコンビで見せ場十分の3着。

その次の函館SSでも3着と好走はしたが、続くキーンランドCではモレイラ騎手に乗り替わり勝利。

これはクビでの乗り替わりではない。

なんの乗り替わりかというと、キーンランドCの週は札幌競馬場ででWAJSが行われており、東西のリーディング上位騎手に加えて世界からトップクラスが集結。

三浦騎手とすればキーンランドCでナックビーナスに乗ることはできても、それ以外のレースでは有力候補に乗ることは難しい。それならばリーディング上位騎手がいない手薄な新潟競馬場で騎乗して勝ち星を挙げよう、という消極的な理由でナックビーナスの依頼を断った。

そこで三浦騎手陣営がナックビーナスを誰に託すかと考えた時に、JRA所属騎手では次のスプリンターズSで手綱が戻ってこない可能性があるので、短期免許で来日している騎手なら単発で任せることができる、好走しても自分の元へ戻ってくる、そう考えて三浦騎手陣営が動いて杉浦師と話をまとめてモレイラ騎手へ打診。

その結果がこれまでにない快勝となり、短期免許を更新したモレイラ騎手とのコンビ続投という、三浦騎手陣営とすれば最悪のシナリオとなった。

モレイラ騎手の騎乗馬が決まったことで、次はモレイラ騎手の身元引き受けとなっている堀厩舎のキャンベルジュニアの動向が決まるわけだが、その前にワンスインナムーンの鞍上が決定。

主戦といってもいい石橋騎手へと2戦ぶりに手綱が戻ったわけだが、これもすんなりとは決まっていない。

石橋騎手と戸崎騎手の2択で、調教師は戸崎騎手、オーナーは石橋騎手希望となり、最終的にはオーナーの希望どおり石橋騎手へ。

その石橋騎手へキャンベルジュニアの依頼があったが、ワンスインナムーンとのコンビが先に決まったため、キャンベルジュニアは福永騎手へ。

ところが福永騎手が落馬負傷となったため田辺騎手へ。

ここで話がレッドファルクスへと戻る。

デムーロ騎手が騎乗停止なった時点で騎乗馬が決まっていなかったのが戸崎、内田、丸山、三浦、吉田隼横山典騎手あたり。

レッドファルクスを管理する尾関調教師はデータを重視する傾向があり、中山1200mでの実績や、厩舎との相性などを考慮して、戸崎騎手を選択。

関東馬だけでこれだけのゴタゴタがあったことを考えれば、関西馬でも、例えばアレスバローズやラインスピリットの乗り替わり、ラブカンプーが和田騎手へとなった経緯など、書ききれないほどの争奪戦があるはず。

第1ラウンドは騎乗馬の争奪戦。最終ラウンドとなるスプリント王の覇権争いを制するのはどのコンビなのか。

約70秒ですべてが決まる。


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