採れたて!トレセン情報

第843回&第844回

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【関西事情通チョッといい話】

●その素質は!?●

皐月賞。前売りでは暮れのホープフルSを制したサートゥルナーリアが圧倒的1番人気に推されている。

そのホープフルSが今回の皐月賞と同じ中山芝2000mの舞台、ましてノーステッキで楽勝しているだけに、その世間の評価も頷ける。ただその暮れ以来のレースで本来なら「休み明けは…」という懸念材料があるのだが、先週の桜花賞で同じようなローテのグランアレグリアが圧勝しただけに、世間ではその休み明けの心配も消されているようだ。

確かに、魅せているパフォーマンスは相当なモノ。ただ、まだステッキを使っていないからと言って、ステッキを入れてより伸びるかは未知、伸びるかも知れないし、逆に反抗したりする可能性もある。まあクラシック御用達の天下の角居厩舎の管理馬なだけに、そんな心配は無用かも知れないが、未知なことは事実。また休み明けも、グランアレグリアやアーモンドアイ、菊花賞を勝ったフィエールマンなど、過去に例の無いローテーションで見事勝利を掴んでいるのはノーザンF天栄に放牧されていた馬ばかり。サートゥルナーリアは「そこ」では無い。その点も事実としてお伝えはしておきたい。まあこれも、天下の角居厩舎なら心配ないかも知れないが…。


そのサートゥルナーリアには一目置きつつも注目しているのは、本当に強くなるのはもっと先だとは思うが、サトノルークスには興味をそそられる。

デビュー戦は踏み遅れで2着に敗れたものの、その後は3連勝。しかも全て力で捻じ伏せる強い競馬。好位でレースが進められるセンスと、終いの決め手もなかなかのモノ、如何にも大物の相を漂わせている。

それを感じ取ったのが3戦目で手綱を取り勝利を上げた川田騎手。実は4走目にはきさらぎ賞を使うプランもあった。そこには同厩のダノンチェイサーが既に川田騎手で予定されていたため、その時点で池添騎手に打診し2頭出しを予定していた。ただ川田騎手としては、結果はダノンチェイサーがきさらぎ賞を制する事になったが、サトノルークスを手放したくないという思いがあったらしい。

今期、全国リーディングトップを直走る川田騎手、その彼をして「手放したくない」と思わせた素質がサトノルークスには備わっているのだろう。

まだまだ幼く成長過程の中ほどだとは思うが、それでもその可能性に注目してみたくなる。



【美浦の『聞き屋』の囁き】

●初クラシック騎乗●

皐月賞のフルゲートは18頭。2週間前に行われる特別登録は19頭で、唯一の除外候補だったのがダディーズマインド。

その後すでに報じられているとおり、スプリングSを勝ったエメラルファイトがねん挫で回避。

回避馬が出たことで繰り上がったのがダディーズマインドというわけだ。

デビューから13年目にして初のクラシック騎乗となった宮崎騎手。

年間10勝前後で成績的には目立つ存在ではないが、フットワークの軽さと行動力は相当なもの。

短期免許で来日する外国人騎手と会話をするために、独学で英語を学び日常会話が成り立つほどに上達。その後はより英語力を向上させるために、単身でアメリカへ短期間の留学。

また、スポーツと科学について学び、脳と体の仕組みについての動画をYouTubeへと投稿するなど、色々なアプローチで競馬に取り組んでいる異色の存在でもある。

内枠に入ったランスオブプラーナが逃げるのか、それとも外から宮崎騎手とダディーズマインドが先手を主張するのか。展開のカギを握る1頭になるかもしれない。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●本命候補と穴候補●

共同通信杯でアドマイヤマーズに完勝して一気にクラシック候補へと名乗りを挙げたダノンキングリー

厩舎サイドの見立てとしてはマイラーとしての資質を評価していたので、共同通信杯で距離を試してみてから、距離で負けるようならNHKマイルCへ、メドが立つようなら皐月賞へという思惑だったようだが、それすら楽々と乗り越えてしまう強い競馬で勝利。

皐月賞の2000mという距離に対しては自信を深めたようだが、さすがにダービーの2400mへの適性は半信半疑のようで、前走時と同じように結果と内容で、次の進路をNHKマイルCへとするのか、ダービーへとするのか決めるとのこと。

もしかすると今回も前回と同じように調教師の思惑をあっさりと超えて皐月賞でも結果を出してしまうのかもしれない。


そして…。池江厩舎と横山典騎手の組み合わせはここ数年で記憶にないほどのレアパターン。

どういう経緯でクラージュゲリエに乗ることになったのか、調べたみたところ、その答えはとても単純だった。

モレイラ騎手から武豊騎手へと乗り替わったあと、武豊騎手とのコンビでの継続が難しいとなり、誰に依頼するかとなった時に、池江師が思いついたのが同世代の横山典騎手だったから、というのが答え。

つまり、ベテランに頼もう、それなら、という思い付きというのだ。

嘘のような話だが、周りの関係者を取材するとこの答えが返ってきた。

今年も順調に勝ち星を伸ばしているベテラン横山典騎手は、その存在感も技術も健在ということだろう。

怖い存在になるかもしれない。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●ルメール旋風を若手が抑える!?●

先週からクラシックが開幕、桜花賞を優勝したのは2歳暮れには果敢に牡馬相手の朝日杯FSに挑戦したグランアレグリアだった。今後の路線は、オークスでは無くNHKマイルCへ進むことが報道されている。

先週のNHKマイルCのトライアルレースであるニュージランドTは、この場でもお伝えしたワイドファラオが見事勝利、3着にも収得賞金900万の2勝馬ヴィッテルスバッハが入線し、本番の賞金ボーダーはやはり高くなりそうだ。

今週土曜日に阪神で行われるアーリントンCも、施行をこの時期までスライドさせ今年からNHKマイルCのトライアルレースに指定され、3着までに優先出走権が与えられる。ゆえに、ここもやはり注目は賞金の足りない組、特に収得賞金900万の2勝馬だろう。

人気の中心となりそうなのは、ここもやはりルメール鞍上のフォッサマグナだろう。関西リーディング上位のミルコや福永騎手も有力馬に騎乗してはいるものの、ともにルメールが乗れなくなって回って来たクチ、ゆえに選んでいるフォッサマグナが最も注目となる。また、ルメールは本番では前述通り乗る馬が決まっているため、ここ一発勝負。その点でも勝負度合いは高そうだ。

今年の春もまたルメール旋風が巻き起こりそうな雰囲気はあるが、若手騎手にも注目してみたい。

このレースにも若手が数人チャレンジジしているが、中でも注目したいのは坂井瑠星騎手が乗るミッキーブリランテ

新馬戦では、先日の毎日杯で2着だったウーリリと直線マッチーレースを演じ惜しくも2着に敗れたが、そのレース振りから既に能力は証明していた。

2戦目で順当に勝ち上がると昇級戦で重賞挑戦、負けはしたものの3着なら評価を下げる必要は無い。

自己条件に戻った前走は、馬込みでジックリと折り合い、直線も狭いところを割って出る大人びたレースで快勝。成長も十分窺えるレースだった。

再び重賞挑戦のここ、もちろん本番へ向かうためには3着以内が絶対条件となるのだが、鞍上の坂井瑠星騎手は、そのNHKマイルC当日の騎乗予定は既に東京で組んでいる。そう、ここで優先権利を獲る事を前提にした行動だ。

それが意気込みなのか…自信なのか…どちらにしても、跨るミッキーブリランテにそれだけの力があると言う手応えを掴んでいることは間違い無い。

ルメールの駆るフォッサマグナは強敵かも知れないが、遜色無い競馬をしてくれそうだ。

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