採れたて!トレセン情報

第862回&第863回

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【美浦の『聞き屋』の囁き】

●新星は現れるのか●

サマースプリントの第一弾となる函館スプリントS

前代未聞の事件の影響で6頭が発走除外、出走頭数は7頭となってしまった。

本命視されていたのは高松宮記念で1番人気に支持されたダノンスマッシュ。斤量は57キロ。

一方、対抗候補のタワーオブロンドンは斤量が58キロ。

この1キロ差は獲得賞金によって決められた斤量が増えていく仕組みで生じる差で、もっとも軽いアスターペガサスは52キロ。

近年、3歳馬、もしくは牝馬が上位争い加わっているのは、この斤量差によるところが大きい。

注目したいのは58キロのタワーオブロンドンに騎乗するレーン騎手

初の函館参戦となるわけだが、函館参戦が決まった時点ではメインレースの騎乗馬は決まっていなかったとのこと。

どういうことか取材をしてみると、日本の色々な競馬場で騎乗してみたいというレーン騎手の希望を受けて身元引き受けの堀調教師が函館へ有力馬は2頭をスタンバイ。

これによってレーン騎手は未勝利と500万の2頭で函館参戦を決定。

その後、タワーオブロンドンが安田記念を回避して函館スプリントSへの参戦を表明してコンビ継続が決定。

タワーオブロンドンの安田記念回避までには馬主のゴドルフィンサイドと藤沢和師の間で、かなり白熱した議論が行われて、オーナーは安田記念へ、藤沢和師は函館スプリントSへと互いに譲らずに、結論が出たのは安田記念の1週前。

オーナーの希望を退けてまでのスプリント参戦は藤沢和師には相当な自信があってのものだろう。

混とんとしているスプリント界に新星は現れるのか。まばたき厳禁の戦いがスタートする。

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●前走は敗因がハッキリ!●

出走頭数が大幅に減ってしまった函館スプリントSだが、東京の重賞ユニコーンSでは2頭に留まり、また上位人気馬の除外は無く出世レースとしての体裁は保たれている。

そんな中での注目は…

やはり遠征してきているジョッキーにはまず注目だろう。

関西からはミルコと福永・幸騎手が遠征、それぞれがぞれぞれに注目と言えるのだが、それ以上に函館から遠征してくるジョッキーにはより注目してみたい。

川島騎手は残念ながら競走除外となってしまったが、もう一人土曜日は函館で騎乗し、日曜は東京へ遠征してくるジョッキーがいる。

北村友一騎手。手綱を取るのは自らの手で全日本2歳優駿を勝ったノーヴァレンダだ。

2歳の地方交流とは言え、GI級レースを勝利しているこの馬は実績的にはNO1。前走が不甲斐ない敗戦で評価が下がっているようだが、まず主戦の北村友一騎手はアルアインで大阪杯の騎乗があり乗れず、代打ジョッキーでのレースとなった。そして…

枠順が内枠を引いた事で「今後の為にも砂を被る競馬を」というオーダーがあり、結果的にはそれが悪い方に出てしまい、初めて砂を被る競馬で能力を出し切れず終わったようなもの。

今回は主戦である、気心知れている鞍上に戻り、尚且つ枠順も桃色帽子。もろもろ条件が好転する。当然巻き返しがあっていいだろう。

陣営とすれば、せっかく砂を被る競馬を経験させたのでもっと内枠でも良かったと思うが、東京ダートマイル戦なら外枠が不利になるわけでは無く問題ない。

函館から遠征する北村友一騎手にも注目だが、何より敗因がハッキリしている前走の敗退で人気を落とすここは馬券的にも注目だろう。

【競馬場から見た推奨馬券】

東京は土曜の夜半から、予報通りの大雨。
土曜朝の時点で芝不良、ダートも不良。
更には禁止薬物の影響で、出走取り消しの馬も大量に出た。関東馬は比較的少なかったが、それでも土、日ともに有力馬も数頭取り消している。
馬券を買う上では、ほとんど問題無いが、
馬場も含めて、あんまり馬券は熱くなれないかも。

馬場悪化だけに、やはり馬券はダート戦が中心。
まずは.朝の東京1R。デビュー戦にて、経験馬相手に、内容の濃い競馬をした8番ルンルンバニラが中心。実績的には3番レディグレイだが、連闘はいかがなものか。湿って砂が閉まると、脚元を気にするという情報もあり、過信はできない。
そのルンルンの前走は、出遅れて外を追い上げるきつい競馬。コーナーでも外に膨れ気味でロスが大きかった。それでも0.1秒差で時計も水準級。仕上がっていただけに、肉体的な上積みは少ないかもしれないが、実戦を一度使った精神面の上積みは大きいはず。同じ左回りで広い東京なら、コーナリングももっと良くなるだろう。小柄な馬だけに、砂が締まる程度の馬場なら好材料。

馬連 3-8 6-8 1-8
3連複 3-6-8 1-3-8

自信度 C


東京7Rは、再度外枠を引いた13番ロジヒューズが狙い目。
前走は、速いペースで先行3頭で競り合った。競ったレローヴとジャンティエスは、2頭共に10着以下に大敗。その速い流れでゴール寸前まで先頭を死守したロジヒューズの価値はかなり高い。3着のビジョッテは3馬身も離している。
臆病な面があって、揉まれると走る気をなくしてしまうので、外枠で好発を切ることが条件。とりあえず外枠条件はクリア。
土曜の水の浮くような馬場だと、気難しさを出す可能性もあるが、脚抜きが良い程度の馬場まで回復すれば、逆に先行力が活きる。
あっさりか、惨敗のタイプだけに、単勝が本線。

単勝 13
馬連 8-13 12-13

自信度 C



【関西事情通のちょっとイイ?話】

●この騎乗経緯は注目か!?●

いよいよ今週から北海道シリーズが開幕する。ここから9月の1週目まで函館から札幌へと続くロングラン開催。そして夏競馬の開幕と言える。

その北海道シリーズの開幕により、やはりジョッキーにも大きな動きがある。

今週の開幕重賞には函館スプリントSが組まれているが、この後の主戦場は阪神・中京ながら、ここへピンポイント参戦する関西ジョッキーは川田・小崎・秋山騎手の3人。

川田騎手はオーナーサイドの要望もあり今回から手綱を取るダノンスマッシュ。GI高松宮記念でも1番人気に推された存在、ここでも本命級であることに間違いなく、川田騎手としても楽しみな遠征になる。

小崎騎手が手綱を取るのはアスターペガサス。そう、昨年のこの函館芝1200mという同じ舞台の函館2歳Sで初重賞制覇を成し遂げた馬だ。その後、距離を延ばしてからは甘い競馬が続いていたが、前走でやはり1200mは走るという事を証明して見せた。昨年重賞制覇した舞台でもあり、やはり小崎騎手としても楽しみな遠征になる。

この二人は予定の騎乗だったが、秋山騎手に関しては、当初はここでの騎乗予定は無かった。では何故土日とも函館で騎乗しているかと言えば、秋山騎手が懇意にしている武幸四郎厩舎と飯田祐史厩舎が、「函館で馬を使うから乗りに行くか?」という話があり、さらに自らのお手馬である南井厩舎のメイショウテンダンも開幕週に使うという事、そしてその時点では阪神で余り予定が入っていなかったこともあって函館遠征を決めた。

その後、シュウジが北海道スプリントCから連闘することを決めたため急遽チャンスが回ってきたという経緯。

この経緯から考えると、もちろん他の騎乗馬にも注目なのだが、勝負事なゆえに成り行きで有力馬の騎乗チャンスを得た函館スプリントSも注目だろう。シュウジ自身、洋芝適性はあり、一時はスランプ気味になっていたが、ダートを使い出してから復調し始め、まともに走ればここでもチャンスは十分の1頭。秋山騎手にしてみれば幸運極まりない騎乗だろう。勝負事は得てしてこういう時に好結果が出るもの。前出二人も注目だが、この秋山騎手にも注目してみたい。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●超出世レース●

ユニコーンSの過去10年の勝ち馬にはベストウォーリア、ノンコノユメ、ゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴと4頭のG1馬たちが名を連ねており、GⅡやGⅢまで広げればさらに増えて、もっと言えば上位争いした馬たちの中にも重賞勝ち馬が多数出ている超出世レース。

1番人気は4連勝中のデュープロセス。どんな競馬になっても確実に脚を使って着差以上の強さを感じさせる大器。前哨戦も制しており勝利にもっとも近い。

今回取り上げたいのは逆転候補の1番手デアフルーグ

前走の青竜Sでデュープロセスに負けて連勝がストップ。ただ、この敗戦には明確な理由があり力負けではないことを強調しておいきたい。

その敗因とは、予定していたローテーションによるところが大きい。

どういうことかというと、デアフルーグはもともと青竜Sからジャパンダートダービーへと駒を進める予定だった。

3連勝が中山1800mで青竜Sは距離短縮となる1600m。ジャパンダートダービーは2000mなので距離短縮の前哨戦のあと距離延長となるので騎手とすれば操作が難しい。

調教師の指示も、次につながる競馬をしてほしい、というものだったらしいので、津村騎手は折り合い重視で2000mを意識した競馬を選択。

その結果が出遅れもあるが最後方からで、これまでなら3~4コーナーで進出していたが動かずに直線だけの競馬でクビ差の2着。

結果論ではあるが2000mを意識していなければ、もっと違った競馬ができていたはず。そうなればクビ差は逆転できていた可能性はある。

ローテーションを変更してユニコーンSに出走してきたのは勝算があってのことだろう。

ダート界の次世代を担うのはどの馬になるのか。秋のチャンピオンズCも見据えた戦いが始まる。

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