うまスクエア

重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner

コース替わりが明暗を分ける特殊なレース

先週は、フェブラリーステークスの金言「リピーターが生まれやすい特殊な環境とは…の記事」で取り上げたカフェファラオが勝利。史上2頭目の連覇達成となりました。これでレビューで取り上げた馬は年始から8週連続で馬券圏内。今週も皆さんの予想に役立つ情報をお届けします。

想像以上に前が有利なレース

今週から関東の舞台は中山競馬場に移り、開幕週に行われる中山記念(G2・中山芝1800m)は、マイラー・中距離馬が参戦してくるレースです。

距離や春の国内外のG1に向けて適度な間隔があいている時期とあって、一線級の馬も揃いやすい条件となっています。

中山芝1800mの特徴は…

①小回り
②直線が短い
③内回りコース

となっています。ファンの間でも先行馬が有利というのは、ある程度は知られていると思います。

ここで強調しておきたいのは、実際は皆さんが思っている以上に前が有利な条件ということです。

その1つ目は、コース替わりにあります。

1月の1回中山開催では、Cコースを使用しており内から6メートル外に内柵を設置して行われていました。この期間、使われていない部分は補修、育成に充てられています。

今週から開幕する2回開催からは、Aコースを使用し内柵を外して行われるため、グリーンベルトが現れます。馬場が比較的綺麗な部分を走るのと、荒れた部分を走るのとでは、同じスピードを出すためのエネルギーが変わってきます。

この差が想像以上に着順に影響してきます。また、勝負所で外を回してくるようだと距離ロス以外にも差が出てきてしまいます。

2つ目は、スタート地点です。

スタート地点が直線の急坂途中となっていて、すぐに第1コーナーが控えているため、隊列が決まりやすい傾向があります。

スタートで良いポジションを取れるかどうかがレース終盤、最後の勝負に影響してきます。内目を通り、スムーズに走ることができれば余力を残しやすいです。

これを把握した上で、過去10年の4コーナー位置取り別成績を見ていきましょう。

1番手【0.2.3.5】
勝率0.0% 連対率20.0% 複勝率50.0%

2番手【0.3.2.7】
勝率0.0% 連対率25.0% 複勝率41.7%

3番手【5.0.2.8】
勝率33.3% 連対率33.3% 複勝率46.7%

4番手【4.2.0.5】
勝率36.4% 連対率54.5% 複勝率54.5%

逃げ切り勝ちはないものの、逃げ・先行馬での決着が相次いでいます。

過去のの結果を見てみると…

2021年 中山記念の結果
1着 ヒシイグアス(1人気 4番手)
2着 ケイデンスコール(5人気 4番手)
3着 ウインイクシード(7人気 1番手)

2020年 中山記念の結果
1着 ダノンキングリー(1人気 3番手)
2着 ラッキーライラック(2人気 4番手)
3着 ソウルスターリング(6人気 2番手)

このような結果です。馬場やコース形態の後押しがあれば伏兵扱いを受けている馬でも十分に好走が可能な条件と言えます。

特徴がハッキリした競馬場、コースは多くあるので、目立った傾向を理由を含めて把握しておくことは、馬券攻略において重要です。

実績にとらわれすぎずに予想してみるのも1つの作戦ではないでしょうか。

明日は、金言に当てはまる馬のレビューを公開しますので、お楽しみに！