東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2018年04月14日]

【皐月賞】決戦の行方は!?

今年は一年間、総合雑誌『中央公論』の「時評」を担当している。締切が前月下旬なので現実的には食い違いも出てくる。今月刊の5月号の拙「時評」はスポーツネタにした。野球の大谷くんはメジャーのオープン戦では今一つだったが本番ではさすがに本領を発揮。サッカーのワールドCはハリルホジッチ率いるはずの日本チームが監督脱落による新路線で再出発である。競馬についてはこう書いた。

「最後に春競馬、3歳馬のクラシック・シーズンがやって来た。昨年の最優秀2歳場になった牡馬のダノンプレミアムと牝馬のラッキーライラックが3歳になっても圧倒的強さを見せ、両馬とも4戦無敗で皐月賞とダービーおよび桜花賞とオークスに挑む。前者がディープインパクト産駒、後者がオルフェーヴル産駒であるだけに期待がかかる。二十一世紀を代表する日本の三冠馬の産駒がそれぞれ春の二冠を制するかどうか。結果次第では秋の大舞台ロンシャンの凱旋門賞までと夢もふくらむ」

野球、サッカーにつづいて春競馬も大番狂わせ。ラッキーライラックはアーモンドアイにお手上げだったし、ダノンプレミアムはそもそも皐月賞を回避してしまった。

そこで出番とばかり懲りないのが口撃機関銃ヤマとギャンブル狂師ミノ先生。まるで口裏を合わせたかのように、⑨オウケンムーンを狙うらしい。桜花賞優勝の国枝厩舎の勢い、共同通信杯勝ちの鮮やかさ、未勝利戦での馬なり二千メートルの2歳レコード勝ちなどを総合した判断だというから、自信たっぷり。一方、マスターはいささか心情馬券に傾いており、②ワグネリアンの母ミスアンコール母ブロードアピール(つまり②の祖母)に熱い声援をおくった思い出があるという。

ところで、ヤマはたけしネタで穴人気になりそうな⑤キタノコマンドールとG1馬なのに前走大敗した①タイムフライヤーをきっぱり切り捨てると豪語している。おお、それならこちとら狙ってやろうじゃないか、と、啖呵を切りたくなったのが小生の悪い癖。⑤の前走すみれ賞の勝ちタイムと大外一気の末脚は無視できないし、①はG1馬の底力をみせつけてくれるはずだ。

ここは居酒屋「青夷」の舞台でデータ派のヤマとワイドの凌の決戦となるが、どちらも敗戦したという悪夢は見たくない。


皐月賞

①-⑤ ワイド1点で勝負する

①-⑤の2頭軸で3連複総流し14点で遊ぶ

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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