早稲田大学特任教授が射抜くワイド1点

[2017年07月29日]

【アイビスSD】&【クイーンS】ここで派手な花火を…

宝塚記念でキタサンブラックが惨敗したことについて、競馬ファンではない方々から幾人も質問された。「あんな強い馬があんな不甲斐ない負け方をすることがあるのでしょうか?」といった類のもの。

調教師も馬主も騎手も「わからない」と言うだけでだから、長年の競馬ファンである私でもわかるはずがない。でも、ひとつだけ言えることは「決して予測できなかったわけではない」であり、なぜなら、昨秋からあまりに好調な時期がつづいていたからではないだろうか。

トレヴの凱旋門賞を思い出してもらいたい。3歳時の彼女は古馬のオルフェーヴルを完璧に封じ込めてしまった。翌年の4歳時には数々の前哨戦ではなかなか勝てず人気下降のまま凱旋門賞を迎えたが、ここでは勝利をおさめ2連覇を果たす。

5歳時には順調に連勝街道を進み、とくに凱旋門賞の前哨戦G1のヴェルメイユ賞では4馬身半の圧勝で、史上初の凱旋門賞3連覇はまるで既成事実であるかような雰囲気だった。だが、肝心の本番では4着と沈んでしまった。

ふりかえれば前年の凱旋門賞以来、4戦全勝で臨んだ夢の3連覇のかかるレースだった。あまりにも長く好調であれば、どこか目に見えないところに疲労がくる。心身ともに絶好調に見えてもやはり過信は禁物なのだ。

というわけで、とくに猛暑の夏場のレースでは前走など無視して馬の調子を見極めなければならない。

新潟のアイビスSDは

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
元東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。
現在は早稲田大学特任教授。
放送大学客員教授。専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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