【境和樹・穴馬券ネオメソッド】
AM1422kHz・ラジオ日本
【日曜競馬実況中継】にて『穴馬券ネオメソッド』の血統スナイパー・境和樹が10R~12Rのメイン解説を担当します。(14時40分頃より放送予定)
中山11R 中山金杯(G3)(芝2000m)
中山金杯は、持続力比べになりやすく、また、速い上がりも求められません。
基本は後半5Fに及ぶ持続戦。レース上がりも35秒台後半になることがほとんど。メンバー最速上がりを使った馬の成績を見てみると、今回と同じCコース施行になって以降、【1-4-1-17/23】と低調。唯一、メンバー最速の上がりを使って勝った17年のツクバアズマオーにしても、使った上がりは35.6秒でした。
東京のような33秒台のキレキレの脚は全く必要ないどころか、むしろ邪魔になるレース。
全キャリアでメンバー最速の脚を使った回数が少ない馬や、使っていても34秒台後半というタイプの馬が好走しやすいレースです。
血統的には、
スタミナ型サンデーに注目。
ステイゴールド一族、マンハッタンカフェやダンスインザダークといった長距離型サンデーなどが頻繁に馬券に絡むところが特徴的。
対して、
父か母父にディープインパクトを保持している馬は【0-0-2-14/16】。これも、中山金杯の鈍足性を表す象徴的な数字と言えます。
鈍足性の強いスタミナ型サンデー保持馬を狙いたい中山金杯。
今年の候補馬は
②アラタ(母父ハーツクライ)
⑥クリノプレミアム(父オルフェーヴル)
⑧ボーンディスウェイ(父ハーツクライ)
⑩マテンロウレオ(父ハーツクライ)
⑪ゴールデンハインド(父ゴールドシップ)
⑬カテドラル(父ハーツクライ)
ハーツクライ産駒の
⑧ボーンディスウェイを抜擢。
これまで18戦してメンバー最速の上がりを3度してか使っていない鈍足キャラ。また、前走で1800mを勝っていながら、実は2000mに限れば【2-1-1-2】で着外はいずれもGⅠ、しかもそのうち1回は5着と健闘したもの。距離延長も歓迎材料だと考えられます。
当地では弥生賞ディープインパクト記念でアスクビクターモア、ドウデュースに続く3着の実績もあります。条件戦を勝ち上がった直後でも楽しみが勝る一戦です。
京都11R京都金杯(芝1600m)
◎
⑱アヴェラーレ
20年以来、久々に京都で行われる京都金杯。
少し時間が経ちすぎていて、過去の京都施行時の結果は参考にしづらいところ。また、京都芝1600m外回りはリニューアル後まだ重賞が3鞍しか行われておらず、高額条件のサンプルが少ない状況。
かなり難解な一戦であり、ここはリニューアル後の京都芝1600m外回りの基本的な特徴をピックアップして様子を見るのが賢明だと考えています。
リニューアル後の京都芝1600m外回り、最大の特徴は
外枠の好走率が飛躍的に向上しているということです。
参考に、改修前最後の年となった2020年のデータを掲載します。
特に8枠の成績差が著しいことに気付きます。無論、これは偶然ではなく、リニューアルによって
「芝外回りコースについて、4コーナーのカーブを緩やかにし、1,600メートルスタート地点を拡幅」(JRA公式リリース)という変更点が背景に存在します。
以前の京都外回りといえば、インコースを丁寧に回った馬が上位を独占するポジションゲーム的な要素が強かったのですが、リニューアルによってその点が大きく変わったということ。
実際、23年に行われた当地重賞では、マイラーズS3着ソウルラッシュ(8枠15番)、デイリー杯2歳S8人気2着エンヤラヴフェイス(8枠10番)、マイルCS5人気1着ナミュール(8枠16番)と、その全てで8枠の馬が馬券に絡んでいます。
そして、この大外枠の不利改善が
まだ馬券プレイヤー側に周知徹底されていないところも見逃せません。それは、8枠の馬をベタ買いするだけでプラス収支になっていたという先述の単回率、複回率が示す通り。
もうひとつは、
上がり比べになるケースが非常に多いという点。
リニューアル後の京都芝1600mにおいて、メンバー最速の上がりを使った馬の成績は【5-4-4-3/16】勝率31.3%、連対率56.3%、複勝率81.3%。
なんと、
昨年秋の2開催では、10鞍全てでメンバー最速の上がりを使った馬が馬券になっています。マイルCSを勝ったナミュールも、メンバー最速の上がりを使っていました。
これも、リニューアル前の2020年と比較すると、同年は【4-4-4-10/22】勝率18.2%、連対率36.4%、複勝率54.5%。他馬より速く上がる能力の重要性が増していることが分かります。
ヒントが少ない京都芝1600m重賞、ここは京都リニューアルによる枠の利の変化と、上がり最速を使い得る決め手自慢に注目して狙い馬を探してみます。
⑱アヴェラーレは、キャリアの半数以上でメンバー最速の上がりを使っており、32秒台の高速上がりを使った経験も多数。今の京都芝1600mで求められる末脚性能という点で申し分ない存在。この馬が大外枠をもらったことで好走イメージに近づきました。
前走はキャリア2度目の右回りが祟った格好。その経験を糧にできる今回、改めてその末脚を評価します。
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