採れたて!トレセン情報

第531回&第532回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●実績馬が順調!迫る存在は?●

東京連続GI、今週は古馬牝馬による春の女王決定戦・ヴィクトリアマイルが行われる。昨秋のエリザベス女王杯を制したマリアライト、2着ヌーヴォレコルトの名前が無いものの、GI馬7頭を数える豪華メンバーとなった。中でも、昨年の牝馬クラシック2冠を制したミッキークイーンと、牡馬の一線級相手のジャパンCを制したショウナンパンドラには否が応にも注目は集まる。

まず前者ミッキークイーン。前走はこのレースを見越しての、久しぶりのマイル戦への出走。直線で前の馬が外へ行った事で内を突いたが、結果詰まってしまい仕掛けが遅れ、ゴール前で猛然と追い込んだが僅かに届かず2着。鞍上のルメールは、綺麗な騎乗で少し強引さに欠けるところがあり、ここもまさにそれ、スマートレイアーには決して力負けでは無い。この中間は短期放牧を挟んでの調整。今までは短期放牧から帰厩するとカイ食いが悪くなるところがあったのだが、今回はそれが無く、調教でもキッチリ負荷が掛けられている。「今までで一番いい状態」と陣営が言うほど、とにかくデキが良い。

対してショウナンパンドラも、昨年は馬場が緩かった大阪杯を走った疲れが残って立ち上げが遅れたが、今年はそういう面もなく、また能力の底上げもされており、「昨年とは雲泥の状態」と言うほどのデキ。ただこの馬に関しては、最大目標は宝塚記念、そのためのステップのローテーションに丁度良いレースがここである関係で使うところもある。それでも、実績的には抜けた存在、恥ずかしい競馬にはならないだろう。

この、今の古馬牝馬でNO1を争う2頭のデキがすこぶる良いとなれば、中々他馬の台頭は考え難いのだが、この2頭と全く同じ様な雰囲気の伏兵がいた。京都牝馬Sを勝ったクイーンズリングだ。この馬もまた、勝った後は放牧に出されていたのだが、帰ってきてからいつもとは体の張りが違い、もの凄くいい状態で戻ってきたようで、「今までで一番負荷を掛けて調教が出来ている」「本当にメチャクチャ具合がイイ」と話している。鞍上のミルコも「マイルが一番イイ」と話している通り、条件はベスト。秋華賞ではミッキークイーンの後塵を拝したが、当時は完全にマイルの競馬をしており、やはり勝負付けを済ませたわけではない。今度は得意な舞台、大物食いの可能性はありそうだ。




【美浦の『聞き屋』の囁き】

●戦え、日本人騎手●

早い時期での出走予定馬の賞金ボーダーラインはつくづくアテにならない、と感じた今年のヴィクトリアマイル。

4月中旬の時点では補欠2番手候補あたりだったレッドリヴェールが特別登録の段階では18番目。

そこから今週火曜日にシングウィズジョイが回避を表明。

最終的には圏外だったダンスアミーガとトーセンビクトリーの2頭が2分の1の抽選。

この回避、抽選、そして多くの乗り替わりで得をしたのは誰で、損をしたのは誰なのか。


得をしたのはルメール騎手と内田騎手、損をしたのは柴山騎手ではないか。

ルメール騎手はもともとアルビアーノとのコンビを予定していたが、アルビアーノの体調が整わないため回避。

アルビアーノの替わりに騎乗するのがルージュバック。

この2頭はどちらもノーザンファーム生産で、もうお分かりだと思うが、アルビアーノの替わりにルージュバックでどうですか、というルメール騎手に配慮した馬の入れ替えがあったとのこと。

では、アルビアーノが無事に出走していた場合、ルージュバックに騎乗していたのはどの騎手なのか。

それは短期免許で来日中のボウマン騎手らしい。

そのボウマン騎手はマジックタイムに騎乗しており、ではもともとマジックタイムでの参戦を予定していた、玉突き的に押し出された騎手はいったい誰なのかというと、それが損をした柴山騎手ということになる。

もう1人の得をした内田騎手はダンスアミーガとトーセンビクトリー、どちらが抽選を突破しても内田騎手へとなるようになっていたのだ。

これはダンスアミーガが内田騎手で投票、トーセンビクトリーは内田騎手(○○騎手)というABという形で投票しており、ABという投票方法によって内田騎手は2頭のうちどちらかに騎乗できる、というお得なパターン。

これによって、どちらが抽選を突破、もしくは外れても、ダンスアミーガとトーセンビクトリーのどちらかでヴィクトリアマイルへの参戦が確実だったということになる。抽選を突破したのはトーセンビクトリー。

内田騎手&トーセン&角居厩舎と言えば青葉賞を制したヴァンキッシュランとまったく同じコンビ。

これは注目せざる得ないコンビとなった。


いいか悪いかはそれぞれあると思うが、時代の流れは確実に日本人騎手から外国人騎手へとなっているのが今の競馬界の実情。

今の時代に日本人も外国人もないかもしれないが、負け続けているのが日本人ばかりというのが、なんとも悔しい話ではある。

ここはなんとかデムーロ、ルメール、ボウマン騎手以外、残り15人の中で勝利を手にしてほしいものだ。




【関西事情通のちょっとイイ?話】

●注目の一戦!京王杯SC●

東京連続GI真っ只中、今週日曜には古馬牝馬による春の女王決定戦、ヴィクトリアマイルが行われるが、土曜日の重賞京王杯スプリングCも、今年で第61回を迎え、グレード制が導入された1984年以降も安田記念の前哨戦として強豪が顔を揃える伝統的な一戦、GI並の注目度あるレースだ。

今年は直前に回避馬も出た関係でフルゲートに満たない16頭立てとなったものの、連勝中の上り馬もおり見応えあるレースが繰り広げられるだろう。

なかでも注目は、前走の春雷S当時にもお伝えしたエイシンスパルタン。その前走時、桜花賞に乗ろうと思えば乗れたであろうものを、この馬のために中山で騎乗することを決めた藤岡佑介騎手、それはデビュー当時から手綱を取り、全5勝中、4勝を自らで勝たせているお手馬であるこの馬に、さらなる可能性を感じていたからに他ならない。結果も、その期待に応える快勝劇を演じ、一躍重賞戦線での主役級にまで躍り出た。

その前走、長期休養明けを叩いて良くなっていた様な快勝劇だったが、実はまだそこまででもなかった。と言うのも、約10ヶ月ぶりの長期休養明けを使った疲れを抜くためにいったん放牧を挟み、前走は牧場から戻って10日での競馬、決してバリバリ調教していたわけではなく、ここ2戦は素質だけで勝ったようなもの。それに比べると今回は、前走後も在厩し中間はシッカリと乗り込まれている。上積みという点では、今回の方がはるかに大きいだろう。

デビュー戦が1800mで2戦目が1600m、その後は1400mを中心に使われ前走では1200m、段々と距離を短くしてきたこの馬、今回は初めて距離を延ばすことになるが、幸い意外と先行馬の少ないメンバー構成、さらに今週から時計が速く先行脚質に有利なBコース使用と、エイシンスパルタンに恵まれそうな展開と馬場、初重賞挑戦だがアッサリとクリアし、以前にもお伝えした通り、同僚ビッグアーサーの最大のライバルにのし上るかも知れない。


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