採れたて!トレセン情報

第616回&第617回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●混沌の牡馬クラシック戦線●

今週から3月、いよいよ春のGIシーズンへ向けてのトライアルシーズンに突入する。

土曜には、阪神JFの1・2着馬が参戦した桜花賞と同舞台で争われるトライアル、チューリップ賞が行われ、その2歳女王ソウルスターリングがライバルを寄せ付けない圧勝劇で桜の主役を揺ぎ無いものにした。


そして日曜日は、やはり皐月賞と同舞台で争われるトライアル、弥生賞が行われる。主力が頭角を現せている牝馬戦線に比べ、まだ「コレ」という馬が出現してきていない牡馬戦線、その要因は唯一のGI馬サトノアレスはマイラー色が濃いこと、そして並ぶ素質馬レイデオロがまだ放牧中でトライアルを使わずぶっつけの可能性が高いところにある。

そんな中ではあるものの、ここで重賞勝ち馬のカデナやコマノインパルス、または良血馬ダイワキャグニーやグローブシアターなどが勝つ様なら、クラシック有力候補に名乗りを挙げる事になるだろう。

但し、既に重賞を勝っているカデナやコマノインパルスは、ここで無理をしなくても本番に出走できるだけの賞金は獲得しており、あくまで前哨戦という立ち位置に間違いは無い。

ならばダイワキャグニーかグローブシアターか…もちろん可能性はあるが、もっと狙ってみたいのは、唯一の外国産馬、いわゆるマル外のベストアプローチだ。

新馬戦を期待通りに完勝し、その期待の現われか2戦目で重賞挑戦。カデナの勝った京都2歳Sだが、脚を余す様な競馬で3着に敗れた。2着なら賞金加算でき、また違うローテーションになっていただろう、仕方なく自己条件に手堅く勝ちに行ったものの、逃げ馬に上手く乗られ2着に甘んじてしまった。

年明け初戦のセントポーリア賞では、キセキをマンマークでレースを進めていたが、結果的にそれが仇となりまたももったいない競馬で6着に敗れてしまった。

新馬戦以外の4戦は、全て悔やまれるレースばかりで、まだ本来の能力を出し切っていない事は確か。皐月賞出走へ向けてはいよいよラストチャンスとなるここ、陣営としても力の入る一戦だろう。鞍上には戸崎騎手、実は福永騎手の復帰が遅れる様ならカデナの鞍上に収まっていた可能性が高かったのだが、福永騎手が何とか間に合わせてきたため無事戸崎騎手を確保出来た。そういう経緯は、得てして好結果を生むケースが多い。そもそも、まだクラシックのお手馬がはっきり決まっていない戸崎騎手にとっても大きなチャンス、こういう縁がクラシックでも好結果を生む事はしばしばある。ここで好走できるかはもちろん、出走権利を取れれば、本番でも穴で是非注目してみたい1頭だ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●出世レース・弥生賞●

過去の勝ち馬にそうそうたる馬が並ぶ弥生賞。

もちろん、負けた馬の中からもGⅠウィナーを多く輩出しており、そのレベルは毎年高い。

フルゲート割れではあるが、クラシック候補の実力馬や良血馬が多く揃っており見ごたえのある組み合わせ。

その中で注目したいのが2連勝中のダイワキャグニーと北村宏騎手のコンビ。

北村宏騎手とダイワは古くからの名コンビで、ダイワキャグニーを管理する菊沢調教師とダイワと言えばダイワメジャーとスプリングS3着があり、デムーロ騎手に乗り替わった皐月賞では10番人気で勝利。

その後の活躍は言うまでもなく歴史に残る名マイラーへと成長。

つまり、ダイワ&北村宏騎手&菊沢調教師は、縁がある3組ということになる。

そのダイワキャグニーだが、新馬戦が5番人気。続くセントポーリア賞では6番人気とともに人気薄。

強い内容と速い走破時計でレベルとすれば高いが、勝ち方が地味なせいなのか人気を集めるタイプではないようだ。

弥生賞もカデナ、コマノインパルス、グローブシアター、サトノマックスなどが人気を集めそうな状況で、だいたい4~5番人気あたりだろう。

派手さはないが実力がある、そんな馬券的には妙味のあるタイプなのかもしれないダイワキャグニー。

主戦の北村宏騎手の評価もかなり高いようで、近い関係者の話によれば「クラシック路線で上位争いできる器」と言っているらしい。

3着までに与えられる皐月賞への優先出走権。掴むことができるのはどの馬なのか。注目したい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●スプリント路線の新星は現れるのか●

高松宮記念の前哨戦となるオーシャンS。

最有力候補だった昨年の勝ち馬ビッグアーサーの回避や、シルクロードSの勝ち馬ダンスディレクターの骨折によって混とんとしてきたスプリント路線。

先週行われた阪急杯では7番人気のトーキングドラムが勝利。

2着に4番人気、3着に12番人気が入る波乱の結果で、上位人気馬が軒並み全滅。

よりスプリント路線の勢力図が読めない状況となっている。

そんな中で行われるオーシャンSも人気の中心が読みにくいメンバー構成。

また、ほとんどの馬が1・2着にならなくても賞金順によって出走がすでに可能になっている状況で、なにがなんでも賞金を加算したい馬は多くはない。

その多くはない中でより本気度が高いのではと思えるのが、ブレイブスマッシュと横山典騎手のコンビ。

横山典騎手のもう1頭のお手馬ナックビーナスもオーシャンSに出走しているわけだが、もともとの先約がブレイブスマッシュで、1200mへの出走を進言したのが横山典騎手ということらしい。

ナックビーナスは前走の京都牝馬Sの内容次第でヴィクトリアマイルを目指していたが、その内容からやはり1200mがベストとなり、急きょ予定を変更してここへの出走となったとのこと。

ナックビーナスは現時点での賞金で高松宮記念への出走が可能だが、ブレイブスマッシュは近走勝ち星から遠ざかっているので2着で加算した賞金では微妙。つまり1着になっての権利獲得が高松宮記念出走への必要条件。

すべてを知っているお手馬がライバルとなって立ちはだかる状況ではあるが、それが名手を燃え上がらせる状況にもなっているはず。

チャンスを掴むのはどのコンビなのか。GⅠへ向けての戦いが始まる。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●全兄より出世は少しだけ早い!●

今週から3月、中央競馬の新年度であり新人ジョッキーや新規開業調教師も誕生、そしていよいよ春のGIシーズンへ向けてのトライアルシーズンに突入する。

3歳クラシック戦線では、土曜には、阪神JFの1・2着馬が早くから出走を表明していたため、その2頭を避けた馬も多かった桜花賞トライルチューリップ賞、そして日曜の中山では本番と同コースで行われる弥生賞が行われる。さらに今週は、土曜中山で高松宮記念の前哨戦、勝ち馬には優先出走権が与えられるオーシャンSも行われる。

古馬短距離戦線では、昨年の覇者ビッグアーサーが回避、2着でマイルCSを勝ったミッキーアイルも急遽引退、前哨戦シルクロードS快勝したダンスディレクターまで戦線離脱、非常に混沌として来ている。そんな中でこのオーシャンSには、ドリームバレンチノの全弟・ウインムートが出走してきた。

その血統にしては意外にも前走の山城Sが初めての1200m戦だったが、その血統が成すことなのか鮮やかな逃げ切り勝ちだった。因みに兄ドリームバレンチノも同じ4歳時に山城Sへ出走しているが、カレンチャンの2着に敗れ、オープン入りしたのは次走の小倉、兄よりも少しだけ早く出世している。そのぶん、もしここで勝てれば、兄が2着した時より2年早く高松宮記念に出走できることになる。

もちろん、その期待をかけられるほど、馬も力を付けており、「だいぶドリームバレンチノに近づいてきた」と評されるまでに成長している。そしてここを起点に、今年10歳を迎えまだ現役の兄ドリームバレンチノ同様に息の長い活躍も期待されている。

混沌としている古馬短距離戦線に新星が現れるか!注目してみたい。


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