採れたて!トレセン情報

第676回&第677回

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【関西事情通のちょっとイイ話】

●登竜門●

阪神では菊花賞トライアルの神戸新聞杯、中山では勝ち馬に天皇賞・秋の優先出走権が与えられるオールカマー、東西でGIの前哨戦の重賞レースが行われるが、重賞では無くとも、注目のオープン戦がもうひとつ行われる。

中山9Rの2歳オープン芙蓉Sだ。

近年の上位入線馬を見ても、クラシック候補を輩出しているわけでは無く、出世レースをは言い難いのだが、今年はチョッと注目に値する。


トゥザフロンティア。

この馬が参戦するからだ。

母トゥザヴィクトリー、兄弟には重賞勝ち馬が多数並ぶ良血。デビュー戦となった7月の中京、人気に応え見事新馬勝ちを成し遂げた。

しかも、勝つには勝ったが幼さ丸出し、モタれ通しでゴール前まで全く能力を出し切らず遊びながら勝ってしまった。まさに着差以上に能力の片鱗を見せていた。

聞けば、かなりモタれていたのは、癖とかでは無く、単にまさ幼く他の馬に頼りに行っていただけで、成長していけば問題ないそうだ。

前走後はここ目標、約2ヶ月でどれだけ成長しているか楽しみだったのだが、「幼いところは余り変わっていない」とのこと。この辺りの成長はもう少し先の楽しみになるようだ。ただ、500キロを超える大型ばかりで、トモがしっかりするまで時間が掛かった兄達に比べ、480キロ前後の素軽い馬体だからか、その兄達より仕上がりは早く、そのこともあってこのレースを選んだのだろう。


この芙蓉Sと言えば、ドリームジャーニー、そしてオルフェーヴルも歩んできたレース、2000mに距離延長されてからのこの2年も、池江泰寿厩舎からストロングタイタン、サトノクロノスが参戦、ある意味で池江泰寿厩舎にとって登竜門的な位置付けとも言えるだろう。近2年は残念な結果となったが、逆に言えばここで好走すればクラシック候補生に間違いないはず。このトゥザフロンティアは、その可能性を秘めている素質馬、注目の2戦目だ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●存在感を示すベテラン●

クイーンSではアエロリットでマイペースに持ち込み快勝。先週のローズSではカワキタエンカで超ハイペースを作り出し驚異の粘りで2着。翌日のセントライト記念ではミッキースワローを自在に操り皐月賞馬アルアインを相手にしない瞬発力を披露。全盛期よりは騎乗数、勝利数ともに少なくなっているが、勝負強さと技術は衰え知らず。まさに職人と言える横山典騎手。

今週は菊花賞トライアル神戸新聞杯でダービー4着のマイスタイルに騎乗する。

マイスタイルは現時点での獲得賞金が高いので、もし神戸新聞杯で優先権が発生する3着に入らなくても、菊花賞への出走が可能な状況。

つまり、横山典騎手には菊花賞でのお手馬候補がミッキースワローとマイスタイルということになる。

普通の流れで考えるならセントライト記念を勝ったミッキースワローを選ぶと思うが、どうも違うらしい。

どういうことかというと、ミッキースワローで菊花賞に挑むとも、マイスタイルを断るとも、両陣営に告げていないというのだ。

秋華賞ではアエロリットとのコンビが夏の時点で先約として、また実績からも決まっており、カワキタエンカは依頼があったから乗りに行った、権利は取れたが乗れない、と断っているというのだが、菊花賞でコンビを組む馬はまだ決めていないというのだ。

先約はマイスタイルなのでトライアルレースが終わってから考えるということなのかもしれないが、そのあたりの真意は誰にも分からないまま。

天秤にかけているのかもしれないが、それだけマイスタイルにも力と魅力があるということかもしれない。

今週も変幻自在の逃げが魅られるかも。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●今週も実績馬を一蹴する?●

秋競馬も3週目でトライアル戦線真っ只中。先週も秋華賞トライアルのローズSと、月曜日の開催で菊花賞トライアルのセントライト記念が行われた。勝ったのは、春の実績馬では無く、両レースとも収得賞金の少ない・足りない2勝馬、ラビットランとミッキースワローだった。ローズSに関しては2着も収得賞金の足りないカワキタエンカが入線した。ここで稼がなくても本番に出走できる実績馬にとって、確かにトライアルはひと叩きの意味合いはあるとは思うが、賞金が足りない組の本番出走への意気込みが勝った結果だった。

今週の神戸新聞杯にも、ダービー馬レイデオロを筆頭にダービー組が多く出走してくる。今のところ菊花賞の出走ボーダーラインは収得賞金900万組が抽選の想定、昨年も900万組の3分の2の抽選だったが、3歳秋で3000mという酷なレースなだけにボーダーはやや低い。ゆえに、ここに出走してくるダービー組6頭は全馬(レイデオロは出走しないが)菊花賞への出走は叶う状況。ゆえに、ひと叩きの雰囲気もあるだろう。

そんな中で注目したいのは、やはり収得賞金900万組、抽選で出走できる可能性はあるものの、3着以内で優先権利を取って出走を確実にしておきたい思いはあるはずだ。

中でも、春は青葉賞で惜しくも3着、僅かの差でダービー出走を逃したアドマイヤウイナーには注目したい。

その青葉賞で敗れた後、春は諦め休養に入り、秋の大舞台を睨み札幌の後半戦で復帰。1000万条件を勝てば大概菊花賞への出走が叶うため、かなり早い段階で名手モレイラを確保していた。結果は、休み明けのぶんややテンションが上がっていたためか、厳しい競馬を強いられ、展開も向かず3着に敗れてしまった。

ただ負けたとは言え、能力の高さは見せた一戦、そもそも広いコースの方が良いタイプ、阪神の外回りコースの方が競馬はしやすい。

前述通り、春の実績馬・ダービー組は賞金に余裕のある休み明け、アドマイヤウイナーには1回使っているアドバンテージもある。今週もまた、収得賞金の少ない・足りない2勝馬が実績馬を一蹴するシーンがあるかも知れない。そこまでの大仕事をやってのけられるかは判らないが、少なくとも3着以内を懸けた勝負の出走であることには間違い無いだろう。注目したい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●いろいろな大人の事情●

出走馬17頭中9頭がノーザンファーム生産という驚きのレースとなった今年のオールカマー。

大きなくくりで考えれば白老ファームも同じ系列なので実際は10頭。半数以上が同系列が占めた。

しかも、この10頭の中に多くの有力馬が含まれており、ここの選択が大事になってくる。

騎手の采配でも色々な選択があったようだ。

ルージュバックの主戦だった戸崎騎手がステファノスを選択。

その後ルージュバックは田辺騎手に打診、一度はコンビ結成が決まっていたが、ノーザンファームの差配によってモンドインテロへと変更。つまり期待値で言えばモンドインテロ>ルージュバックということになる。

そのルージュバックは北村宏騎手へ。

グランアルマダで前走勝った石橋騎手は実績馬アルバートへ。

格下馬ではあるが重賞で好走しているカフジプリンスは中谷騎手の騎乗停止によって丸田騎手へ。

どのレースもだが、重賞になれば牧場、オーナー、調教師、騎手とそれぞれの思惑がより濃くなっていく。

采配が的中するのはどのコンビなのか。天皇賞、ジャパンカップへと続いていく。


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