重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner

提供:シンクタンク

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臨戦過程で好走馬を見極める

先週のキーンランドC(G3)では、逃げ・先行馬の粘り込みに着目していましたが、レイハリア(3人気)とセイウンコウセイ(9人気)が共に先団追走から馬券になりました。

今週の新潟記念(G3、新潟芝2000m)は、過去10年で1番人気が2勝止まりという波乱傾向の強いハンデ戦です。

サマー2000シリーズの最終戦、秋を見据えた馬の始動戦など多彩なメンバー構成になりやすいため、馬券を買うファンも迷っているのでしょう。

そんな一戦で注目すべきは《前走から斤量増》で出走してくるパターンです。

【ハンデ戦】とは…
そもそも、ハンデ戦というのは、出走馬ゴール前で横一線になるように設定された負担重量を背負うレースです。JRAのハンデキャッパーが各馬の実績などに応じて公平に定めています。

これまでにも格下クラスの軽量馬が激走する場面や、抜けた実績のハンデ頭が堂々と押し切るシーンといった様々な決着がありました。

それでは、前走からの斤量変化に関する成績を見てみましょう(過去10年)。

斤量増【3.2.2.13】勝率15.0%・複勝率35.0%
同斤量【3.6.6.54】勝率 4.3%・複勝率21.7%
斤量減【4.2.2.66】勝率 5.4%・複勝率10.8%

平等に勝つチャンスがあるハンデ戦らしく、どのパターンでも馬券に絡むことができていますが、新潟記念では斤量増で挑む馬の好走確率が最も高くなっているのがポイントです。

昨年の勝ち馬ブラヴァス(55キロ→56キロ)は七夕賞2着からの転戦で、見事にサマー2000シリーズ優勝を果たしました。

シリーズ優勝の褒賞金は馬主に3200万円、厩舎関係者に800万円。合計4000万の大金がレースの賞金とは別に得られるのですから、斤量が増えても全力で獲りに行くのも納得できます。

しかし、馬券を買う多くのファンからすると、前走で好走して斤量が増える馬を狙うということは、あまり前向きに捉えられていないようです。

その思い込みが配当面にも影響が出ており、斤量増で好走した19年3着カデナ(8人気)や17年1着のタツゴウゲキ(6人気)は、評価を落としていましたね。

今年の出走馬で前走から斤量増となるのは、ザダルトーセンスーリヤの2頭。

ザダルは8ヶ月ぶりのエプソムCを完勝した勢いと、得意の直線の長い左回りコースに照準を合わせてきました。トーセンスーリヤは上位に入ればサマー2000シリーズ制覇をほぼ手中に収められる立場であり、新潟大賞典を制している得意舞台で優勝を目指します。

このように、難解なイメージを持たれている新潟記念では斤量の変化に注目することで攻略の糸口が見えてきます。あえて不利な条件に使ってくるのには、各陣営の思惑が隠されているのを覚えておいてください。
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重賞で勝ち馬を推奨
  • 新潟2歳S(G3)
    セリフォス
  • キーンランドC(G3)
    レイハリア
  • 札幌記念(G2)
    ソダシ
  • 北九州記念(G3)
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Be The Winner とは?

GIを2勝した元調教師・平井雄二が重賞戦略アドバイザーとして監修。調教師時代に培った相馬眼を武器に、馬券の勝ち組を目指す競馬ファンの皆様に馬券で勝てる馬を教えます!毎週木曜に公開いたします。
平井 雄二

元調教師・生涯成績255勝

主な管理馬
・サクラスターオー(皐月賞・菊花賞・弥生賞)
・サチノスイーティー(アイビスサマーダッシュ)

1969年 騎手免許取得
1985年 騎手を引退
1985年 調教師免許取得
1987年 サクラスターオーで2冠達成
    重賞獲得調教師賞を受賞
2006年 サチノスイーティーでアイビスサマーダッシュを制覇
2011年 調教師を勇退

調教師時代に培った確かな“眼”を武器に馬券になる馬を見抜く“技”は圧巻の一言。

人気に関係なく“馬券で勝てる馬”を探求する姿勢は競馬ファンの強い信頼を得ている。

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