重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner
この時期に陥りやすい3歳重賞に潜む罠とは?
東京新聞杯は、金言に合致するレビュー馬で取り上げたイルーシヴパンサー(4番人気)が“実績の差”をひっくり返す完勝劇。
2022年の重賞でレビュー馬として取り上げた馬は、金杯から6週続けて馬券になっています。ぜひ、今週も参考にしてみてください。
共同通信杯の金言
共同通信杯(G3・東京芝1800m)は、昨年の勝ち馬エフフォーリアと3着シャフリヤールがクラシック戦線で活躍したように、重要な地位を占めるレースです。
しかし、1番人気は過去10年で1勝しか挙げておらず、現在7連敗中です。過去10年の3連単配当を見ても昨年の6万馬券を始め、7回の万馬券が飛び出し、波乱決着が頻発しています。
この傾向には、共同通信杯というレースの立ち位置が深く関係しています。
既に賞金が十分ある馬なら「東京コースを試したい」「春のG1に向けて余裕のあるレース間隔」という考え方があるでしょう。
この他にも「使い詰めの中山や中京よりも馬場が綺麗な東京で使いたい」「ウチの期待馬なら実績馬相手でも好勝負できる」といった様々な思いが交わります。
出馬表に載っている純粋な実績の差だけでは計れない要素があるため、競馬ファンも苦戦し、人気通りに決まりにくいわけです。
例えば昨年の結果を見てみると…
1着エフフォーリア…百日草特別1着
2着ヴィクティファルス…新馬戦1着
3着シャフリヤール…新馬戦1着
5着ステラヴェローチェ…サウジRC1着、朝日杯FS2着
1着エフフォーリア(4人気)は1勝クラスの百日草特別以来。年末年始に使わず東京コースに専念してきました。2着ヴィクティファルス(7人気)と3着シャフリヤール(2人気)は直ぐに重賞に挑戦してきたように陣営の期待の高さが伺えます。
対して1番人気に支持されたステラヴェローチェは57キロの斤量を背負い、スローペースの瞬発力勝負に屈した形。既にG1には出走可能で、何が何でも結果を出さないといけない立場ではなかったのも確かです。
一昨年の結果も見てみましょう。
1着ダーリントンホール…札幌2歳S3着、葉牡丹賞3着
2着ビターエンダー…京成杯4着
3着フィリオアレグロ…新馬戦1着
4着マイラプソディ…京都2歳S1着
3着続きで賞金を加算できていなかったダーリントンホール(3人気)は、ルメール騎手へと鞍上強化を図って必勝態勢でした。2着ビターエンダー(4人気)も賞金を加算したい立場。ミナリク騎手が新味を引き出して2着を確保しています。
3着フィリオアレグロは秋の東京新馬戦以来というココ狙いのタイプ。まだ幼さを見せながらの結果で、続く青葉賞でも3着ですから陣営も相当期待していたでしょう。
そして単勝1.5倍を裏切ってしまったのが3連勝中のマイラプソディ。中京→阪神→京都と使ってきたので、ダービーに向けて東京(関東遠征)を経験させる面もあったでしょう。近年は57キロが鬼門となっていますね…。
このように、まだキャリアの浅いこの時期の3歳戦では、直接対決の機会が少なく、持ち時計や戦ってきた相手関係、コース実績など参考にできる材料は物足りないかもしれません。そこで、各陣営のモチベーションという視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。
明日は、金言に当てはまる馬のレビューを公開しますので、お楽しみに!
PR京都記念・共同通信杯
元調教師が教える馬券の急所!
ある視点を持つことで見える馬券候補
WEBサイトやSNSの情報にカンタンに飛びついてしまうのは愚の骨頂。
レースに出走させる側の視点こそ予想の本質です。
先週の推奨馬結果
東京新聞杯
イルーシヴパンサー(4人気1着)
ファインルージュ(1人気2着)
カラテ(2人気3着)
きさらぎ賞
マテンロウレオ(2人気1着)
ダンテスビュー(3人気2着)
今週は、
京都記念・共同通信杯の馬券候補を教えます!
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