重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner
【阪神JF】激走パターン一変!?Aコース特有の“ある傾向”で輝く2頭を紹介!
元調教師の平井雄二です。今週もよろしくお願いします。
現在は、長年競走馬を間近で育ててきた経験を生かし、重賞戦略アドバイザーとして予想家やファンの方とは違った視点で皆さんの馬券に貢献できるよう活動しています。
かなり昔の話ですが、サクラスターオーという管理馬で皐月賞と菊花賞を勝たせてもらいました。今は皆さんと同じように馬券になる馬を探す日々です。
後半では阪神JF(G1)の金言に合う馬をレビューしているので是非参考にしてください。
阪神JFの金言
本来のAコースに戻り傾向も変化
今週は2歳女王決定戦の阪神JF(G1、阪神芝1600m)です。
今回、注意しないといけないのは4年ぶりにAコースを使用する点でしょう。
2020~2023年の3年間は、秋の阪神競馬が連続開催だったため、終盤にあたる12月にはBコースを使用していました。
Aコースから直線部分に3m、コーナー部分に4mの内柵が置かれているとはいえ、酷使されてきた芝コースは荒れていて、レース傾向にも変化が生まれていました。
その代表例は、阪神JFにおける上がり3ハロンの順位別成績です。
過去10年をAコース(2013~2019年)、Bコース(2020~2022年)で分けて比較してみます。
Aコースの上がり3F順位別成績
1位【3-3-0- 3】連対率66.7%
2位【2-1-1- 1】連対率60.0%
3位【1-1-3- 4】連対率22.2%
4位【0-2-1- 6】連対率22.2%
5位【0-0-2- 4】連対率0.0%
6下【1-0-0-85】連対率1.2%
Bコースの上がり3F順位別成績
1位【0-0-1- 2】連対率0.0%
2位【1-0-1- 1】連対率33.3%
3位【1-0-0- 2】連対率33.3%
4位【0-2-0- 3】連対率40.0%
5位【0-1-0- 1】連対率50.0%
6下【1-0-1-36】連対率2.6%
いかがでしょうか。
Aコースの連対馬は上がり1,2位に偏っていることが分かります。
Bコースの上がり1位は連対なし。極端に速い必要はない印象です。
馬場が荒れているBコースの3年間は、極端に速い上がりがいらない、粘り強さで押し切るレース。
9月以来でフレッシュ、開催2週目に行われた2019年以前のAコースは、綺麗な馬場で走りやすくスピードが出やすい、切れ味が問われるレース。
求められる能力はこのような感じでガラッと変わってきます。
もう1点だけ加えると、前走時の馬体重にもヒントが隠されています。
Aコースの前走時馬体重
420~439㌔【1-2-0-23】連対率11.5%
440~459㌔【0-2-5-27】連対率5.9%
460~479㌔【2-2-2-27】連対率12.1%
480~499㌔【4-1-0-14】連対率26.3%
Bコースの前走時馬体重
420~439㌔【0-1-0-14】連対率6.7%
440~459㌔【0-1-1-13】連対率6.7%
460~479㌔【3-1-1-11】連対率25.0%
480~499㌔【0-0-1- 3】連対率0.0%
いずれにせよ460キロ以上あるのが望ましいですが、スピード能力がより要求されるAコースでは、それ以上に馬格のある馬が勝ち切れているんです。
スピードを生み出すにも、それを持続させるにも、筋肉が必要。筋肉量の多い大型馬の方が、最後の最後のもうひと押しが利くというわけです。
阪神外回りコースは直線が約473mと長くて最後には急坂が待ち受けています。速いスピードで走る区間が長いほど、体格面の差が出てきます。
今回は、ここで紹介したイメージに近い馬をレビューしてみます。
※ 12月8日(金)時点のレビューとなります。
1頭目 アスコリピチェーノ
東京芝1400mの新馬戦、新潟芝1600mの新潟2歳S(G3)を2連勝。直線の長いコースで堂々の完勝を決めてきました。
前走は大外枠から終始外々を追走。ポジション取りが上手で、前に馬を置かずともピタリと折り合ったことが終いの伸びに繋がりました。
当時の馬体重は472キロ(+8)となかなかの好馬体を見せていました。タフな急坂でも粘り切れるパワーを兼ね備えていると捉えていいでしょう。
この中間は早々と栗東入りして調整しているように万全の態勢で、陣営の意気込みも感じます。経験の浅い2歳馬にとって直前の長距離輸送は可能なら避けたいですからね。
2頭目 ルシフェル
こちらはマイルよりも長い距離で3戦してきました。行きっぷりがひと息で初戦こそ取りこぼしましたが、勝ち馬エコロヴァルツは続くコスモス賞を完勝するレベル。位置取りの差が響きました。
未勝利戦は早めに動き出して4コーナー先頭、そのまま突き放す完勝。前走の萩S(L)は少頭数の中団から、直線で抜け出す際の加速っぷりは抜けていて、あっさり完勝。
小回りコースでの2戦から外回りコースに替わり、レース内容が良くなった点は今回に向けて好材料と言えます。
その前走が488キロ(+6)。今回のメンバーで最も大きく、小柄な馬もいる中で馬体の張りは目立っています。どの馬も苦しくなってくるレース終盤にもうひと押しが利くようならチャンスがあります。
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