境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

関屋記念・エルムSの回顧

今週の重賞は、どちらも例年の傾向通り、レースの性質に沿った決着だったと思います。それだけに、キチッと獲っておきたかったところですが、何とも残念な結果になってしまいました。

第52回関屋記念(GⅢ)
1着マルターズアポジー
2着ウインガニオン
3着ダノンリバティ

ラップ:
12.4-11.1-11.7-11.4-11.3-11.1-11.0-12.2
時計:1.32.2

候補馬のワンツー。特に勝ったマルターズアポジーは最後の最後まで本命にしようか迷った馬だったので、これは悔しいですね。
父がストームキャット系ゴスホークケン、母父はボールドルーラー系オールドトリエステ。まさにこのレースにピッタリの米国パワー血統で組成された馬。近2走以内に4角4番手の経験もある重賞勝ち馬でした。この馬に関しては、どうしても息を入れたいタイプの逃げ馬というイメージが捨て切れず、外回りになると好位勢の差し脚に屈してしまうのではないか……という懸念を拭うことができませんでした。もっとも、小倉大賞典が平坦前傾ラップを刻んでの逃げ切り勝ちだったので、実際は自分の形にさえ持ち込んでしまえばかなり渋太いタイプということ。今回はテンの入りでかなり楽をさせてもらってる分、最後までお釣りを残せたという側面があったとは思いますが、それでも持ち味を存分に発揮しての逃げ切り勝ちでした。

2着ウインガニオンも、やはり自分の形に持ち込んでの逃げ切り勝ち。以前は逃げないと二束三文な馬でしたが、ここにきて大分自在性が出てきていますね。

3着ダノンリバティは昨年に続いての好走。昨年もヤングマンパワーが連続好走しましたが、以前の関屋記念はリピーター性がどちらかというと薄い方で過去好走馬はむしろ消しの対象になっていたくらい。それが最近になって微妙に変化してきている印象を持ちました。そもそも、レースの性質自体がハッキリしているので、リピーターは出現しやすい土壌はあると思います。

私が期待したマイネルハニーはまさかの大敗。ただ、これはちょっと失敗したなと思うところで、やっぱり非根幹距離の雪崩れ込みタイプと、マイルの雪崩れ込みタイプは微妙に性格が違うということなんだと思います。たった1ハロンの違いでも、その中身は天と血ほどの差がある。いつも絶対に忘れないようにしている競馬の鉄則ですが、このレースに関してはルーズになってしまいました。反省しなければいけない本命馬でした。

来年以降も、このレースはこんな感じの決着になると思います。今週の新潟芝はどちらかというと前残り、内有利の傾向がありましたが、それがなかったとしても、やはり先団~中団前あたりから雪崩れ込んでくる馬を探すべきでしょう。血統的には米国パワー血統で合っていると思います。


第22回エルムS(GⅢ)
1着ロンドンタウン
2着テイエムジンソク
3着ドリームキラリ

ラップ:
6.8-10.6-11.8-12.3-11.9-11.6-11.7-11.8-12.4
時計:1.40.9

1着ロンドンタウン 4-4-3-3
2着テイエムジンソク 2-2-2-2
3着ドリームキラリ 1-1-1-1

以上です。

今年も例に漏れず前がゴッソリ残って差し馬勢にはノーチャンス。馬場が渋って高速決着になったことは確かですが、それがなくてもおそらく結果は変わらなかったでしょう。エルムSは先行馬しか来ないと言っても過言ではありません。
今回に関しては、(強い)テイエムジンソクが前を掃除すれば、差し馬に出番があるという見方もあったかと思いますが、もうそんなことでもないんですよね。実際はテイエムが前を相当可愛がっていましたが、仮に早めに捕まえるような競馬をしたとしても、やっぱり歩きながらでも前が残っていたと思います。それが、過去の結果も含めたエルムSというレースなので。

とにかく問題はその先行馬がどれかを探す作業なわけですが、今年の結果でまた振り出しに戻ってしまいましたね。おそらく、枠順や馬の個性をもっとシッカリ吟味して、「必ず前に行く!」という確信をどこかから見つける必要があるのでしょう。いや、これは難儀ですよ。やはりこのレースは難しい。パターンが単純なだけに、なかなか歯痒いものです。今年に関しても、ドリームキラリは馬キャラ的に選べたかもしれませんが、勝ったロンドンタウンは無理ですね、私には。
ところで、このロンドンタウンについて昔話を。私、この馬を3歳時に東京で仕留めたことがあります。当時は9番人気という低評価で、結構おいしい配当をもらったものですが、私が最初にこの馬に目を付けたのは、6着に敗れた新馬戦でした。東京マイルの新馬戦で、テン3F34.9秒で先行して大敗したレースです。
新馬~未勝利レベルで東京ダ1600をテン34秒台で先行。これは着順度外視で評価を落とす必要ナシのケースです。同じ条件に出走してきても良し。距離を詰めてくれば尚良し。いずれにしても、こういうタイプの馬は忘れずにメモった方がいいんですね。小ネタですが、どこかで思い出していただければ。

話が脱線してしまいました。予想コラムでも指摘したテイエムジンソク、そして父クロフネについても回顧を。
先ほども軽く指摘しましたが、前をかなり可愛がって、万に一つも後ろから差されないようにしようという古川吉騎手の作戦は理解できるもの。それで差されてしまうのですから、競馬は難しいものですね。遡れば、前走で強い競馬をしすぎた。あれで完全に目標にされる立場が決定的になってしまいましたからね。ロンドンタウンの岩田騎手は、スタートからゴールまで、テイエムを差すことだけを考えているわけですから、こうなると勝ち切るのは相当難しいことになってしまいます。運がなかったですね。
それにしても、またもやクロフネ産駒が重賞を取りこぼしました。種牡馬としてのクロフネの評価って、血統派を自認する人の中でもかなり色々あると思っていて、この結果を受けて「やっぱりダート馬じゃないんだよ」という意見が出ることも納得ですし、「2着ならよく走ってるじゃん。適性自体はあった」という考え方もやはり納得できます。

『完成度が高く、2歳からトライアル直前までは重賞でパフォーマンスを上げやすい。そこから一旦潜伏期間に入って、3歳夏以降に1200~1600で再び重賞戦線に名乗りを挙げる』

個人的には、これが一番使えるクロフネ評。次いで……

『典型的な器用貧乏タイプ。サンデー系でいえばフジキセキのようなタイプ』

といったイメージでしょうか。芝かダートかというより、芝でもダートでも微妙に甘くなりがちな面は否めないと思います。


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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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