馬券ネオメソッド(レース回顧編)
弥生賞など3重賞の回顧
第57回弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)
1着
サトノフラッグ
2着
ワーケア
3着
オーソリティ
ラップ:
12.7-11.4-12.1-12.3-12.6-12.6-12.6-12.5-11.8-12.3
時計:2.02.9
サトノフラッグが盤石の構えで勝利。最内枠をもらった今回。スタートを決めると、すぐに外へ外へと馬を誘導し、馬場の悪いところを避けるとともに、逃げ馬が下がってきて壁になるリスクを消す作戦。馬自体の力が抜けているからこそ、こうした安全運転の重要性は増します。
道悪も苦にせず、終始楽な手応えで進出し、4角手前ではもう先頭を窺う勢い。そこからまたひと伸びして後続の追い上げを完封と、絵に描いたような完勝劇を見せてもらいました。
ジャッジが的確なマーフィー騎手をして、「これまで乗ってきた馬の中でもトップクラス」という最上級の評価を受けていた馬。それがダテではないことを証明する見事な競馬だったと思います。
本番が仮に良馬場の時計勝負になったとしても、2戦目に東京の高速馬場でレコード勝ちした実績があり問題なし。コントレイルの強力なライバルが誕生したと考えていいでしょう。
これでディープインパクト産駒は弥生賞6勝目。6人気1着カミノタサハラ、8人気1着メイショウテンゲンなど人気薄の激走もあり、また、良馬場でも道悪でも好走実績があるということで、もう疑う余地のない同レース好相性血統と考えていいでしょう。文字通り、ディープインパクト記念ですね。
2着ワーケアは、勝負処で勝ったサトノフラッグが外から楽に押し上げた際、内の狭いところに入っていて、その分だけ踏み遅れる格好になったことが痛恨。無論、その辺りは武豊騎手のワザなのでしょうが、勝ち馬に上手く乗られてしまった面はあったと思います。
コントレイル、サリオスを加えた上位3頭を本番で逆転できるかどうかは微妙ですが、このレースに関してはもう少し差を詰められる余地はあったかなと思います。
オーソリティは前に行った3頭の存在を見る位置での競馬。少し仕掛けのタイミングが難しかったという面はあったにせよ、正攻法の競馬で完敗の3着。今後、もうひとつ良くならないと厳しいでしょう。
期待したパンサラッサは、想定していた以上に道悪になったことで、ちょっと期待値が上がったかな? とほくそ笑んでいたのですが、そう甘くはなかったようです。自分のリズムで競馬ができなかったことは確かでも、結局最後はウインカーネリアンに差し返されています。
今週の中山芝に出走したロードカナロア産駒の成績は【4-2-0-1】。恐ろしいほどのバイアスを発生させてはいましたが、さすがに重賞のここでは荷が重かったでしょうか。それでも、来週以降、中山芝のロードカナロア産駒には要注目ではあるでしょう。
第27回チューリップ賞(GⅡ)
1着
マルターズディオサ
2着
クラヴァシュドール
3着
レシステンシア
ラップ:
12.2-11.2-11.7-12.0-12.2-11.3-10.9-11.8
時計:1.33.3
これぞトライアルという内容の競馬でした。抜群のスタートを切ったレシステンシアが、阪神ジュベナイルフィリーズとは異なりスローに落として後傾の上がり勝負に持ち込み、後半3Fは11.3-10.9-11.8秒で34.0秒。まず、これでは後続は手も足も出ません。ましてや前付けした馬がGⅠの上位馬ですからね。
レシステンシアに関しては、ハイラップで逃げればここでも押し切れたかもしれませんが、次走へ余力を残すことを主眼に置いていたとすれば、こういう競馬も納得。
あと、仮にこういった流れに持ち込むとどうなるかを計る意味もあったのでしょう。結果は、目一杯の状態ではなかったにせよ、切れ負けという結果。これで本番たる桜花賞では阪神ジュベナイルフィリーズの競馬を意識することになるんじゃないでしょうか。また、同時にいかにもダイワメジャーらしいダイワメジャー産駒だということもハッキリしました。GⅠなら1600までが値打ち(オークス云々だけでなく)でしょう。
勝ったマルターズディオサは、外目の3~4番手から逃げ馬をマークし、4角ではもう2番手。直線も手応えよく抜け出し暮れの雪辱に成功。地味ながら流れを問わずどこからでも脚が使えるタイプ。血統的に成長力があるようには見えませんが、この完成度なら桜花賞でも無視できない存在と言えるでしょう。
本命にしたクラヴァシュドールは2着。内枠からロスなく立ち回って勝ち馬とハナ差。ちょっと評価が難しい競馬だったと思います。サウジアラビアロイヤルカップの内容は非常に優秀だったと思いますが、そこがピークっぽい印象もチラホラしてきました。阪神ジュベナイルフィリーズのようなハイラップに対する慣れを証明することもできませんでしたし、本番で逆転となるとちょっと厳しい気もします。
負けた組の中では4着イズジョーノキセキ。この流れで強い馬が前々にいると、さすがに後方一気で食い込むのは容易ではありません。今日のところは展開と位置取りの分で負けたと言えます。
それでも最後の脚は見所がありましたし、そもそも未勝利勝ちの内容が高水準の馬。その後の足踏みは意外でしたが、立て直した効果と阪神替わりで改めてポテンシャルの高さは証明できたと思います。桜花賞出走は厳しいでしょうが、この後、もう少し活躍してくれそうです。
第15回オーシャンS(GⅢ)
1着
ダノンスマッシュ
2着
ナックビーナス
3着
タワーオブロンドン
ラップ:
11.8-10.5-10.8-11.4-11.2-11.7
時計:1.07.4
波乱決着が多いこのレースですが、今年は上位2頭(ないし3頭)とそれ以外の力差があまりに大きかったですね。上位3頭は順当な結果と言っていいでしょう。
ダノンスマッシュは、好枠を利して全くロスのない完璧な立ち回り。個人的にネックと見ていた急坂もアッサリこなして快勝。
この日の中山芝は、6頭出走したロードカナロア産駒が全て連対しており、その意味で血統的にも追い風が吹いていました。これまでの結果から、どうも本番になると勝負弱さを見せてしまうタイプ。次走の高松宮記念では、そんな汚名を返上したいところでしょう。
2着ナックビーナスは、本当に立派な馬だと思います。正直、内前有利にトラックバイアスを活かせず2着に敗れたタンザナイトステークスの内容を評価していなかったので、今回はどんなもんかと懐疑的な面もあったのですが、これだけ走れば脱帽するほかありません。高松宮記念は過去3度挑戦して8、3、14着。衰えは全くありませんし、このタイプは全体的なメンバーレベルが上がった方がチャンスが出てくる(マークが薄くなるので)と思うので、結構侮れない存在なんじゃないかと思っています。
3着タワーオブロンドンは、捌きづらい最内枠で58キロ。次を見据えた叩き台だと割り切れる状況ですから、まあ悪くはないかなという競馬。私の本命馬グランドボヌールとの叩き合いをシッカリ制したあたりが地力というヤツでしょうか。これは順当に本番に状態上向きで向かうことでしょう。穴のないタイプなので、普通に勝ち負けだと思います。あとは鞍上が誰になるか。
期待したグランドボヌールは4着まで。無念です。あと少しでした。
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