カーッ、寒い寒い。冬の風は身に染みるのう。
最近の競馬場を見渡すと、どいつもこいつもスマホの画面ばかり見とる。馬が目の前を走っとるのによ、小さな箱の中の数字と睨めっこかいな。情けない話じゃ。ワシらが若い頃は、新聞をギュッと握りしめて、寒さで震える手で赤鉛筆を舐めたもんじゃ。
冬の淀(京都競馬場)っちゅうたら、スタンドの端っこですする「うどん」の湯気だけが暖房代わりやった。出汁の匂いと、オッサンらの怒号と、馬の蹄の音が混じり合うあの独特の空気…。あれこそが競馬場の「熱」やったんじゃ。今の綺麗なスタンドは快適かもしれんが、どうもその「熱」が足りん気がするのう。
まあええ。時代が変わろうと、走るのは馬、乗るのは人、そして当てるのはこのワシの「枠」じゃ。デジタルだのAIだのと騒ぐ前に、まずは己の直感と赤鉛筆を信じてみることじゃな。
今週の眼 小倉牝馬S (G3)
さて、今回は小倉牝馬ステークスやな。冬の小倉は行ったことがないが、聞くところによれば、人も少のうて、寒さが余計に堪えるらしい。
小倉の芝2000mは妙に荒れることが多い。こういう時こそ、データだのタイムだのといった細かい数字に惑わされたらいかん。
最近の若い奴らは「この馬の上がり3ハロンが~」とか言いよるが、そんなもんは結果論じゃ。競馬ってのは生き物が走るんやから、展開のアヤと運、そして「枠の並び」ですべてが決まるんや。
「馬を見るな、枠を見ろ」。これがワシの鉄則じゃ。 馬連や3連単なんてハイカラな券種が出る前から、ワシはこの枠連一本で戦ってきた。8つの枠の中に、主催者の意図と神様の悪戯が隠されとる。1着2着をピンポイントで当てる必要はない。ザックリと「この辺り」を網で掬い取る。これぞ枠連の醍醐味、昭和から続く「漁師の流儀」てなもんだ。
特に今回のようなフルゲート18頭立て。こういう時こそ、枠連の優位性が光るんや。点ではなく面で捉える。これを知らん奴は、いつまで経っても馬券の養分やぞ。
【最終結論】
買い目はこうじゃ。
小倉牝馬S (G3)
ええか、よう聞けよ。 18頭フルゲートっちゅうことは、8枠には3頭が入る。単純計算で確率が高いわけじゃ。世間様はこの8枠に注目しとる。1番人気候補のジョスラン、実績上位のボンドガール、それに近走充実しとるパルクリチュードまで入っとるんやからな。
普通の予想屋なら、この「保険」がガッチリ効いた8枠から入るのが本筋なんやろう。ワシも否定はせん。せやけどな、ワシの長年の勘が「待て」と言うとるんや。
なぜかこの2枠が気になってしゃあない。 入っとるフレミングフープ、こいつはええ決め手もっとる上がり馬や。もう一頭のクリノメイも、忘れた頃に突っ込んできそうな意外性があるタイプや。この2頭、なんか臭うんや。人気どころが外で牽制し合ってる隙に、内からスルスルっと…てな絵が浮かぶわ。
今回は敢えて、世間の逆を行くこの2枠から狙うてみたい。 相手? 相手は絞らん。この2枠が来れば配当は跳ねる。ケチ臭いことは言わずに、2枠から総流し(全通り)じゃ!
これがワシの『男の買い方』じゃ。
編集後記 ~ピュアな心で~
ふぅ、書き上げたら腹が減ってきたわ。 さて、予想も終わったし、熱燗でもつけてのんびりするか。
最近はネットで何でも見れる時代やけど、ワシはやっぱり古い選手名鑑を眺めとる時間が一番落ち着くわ。
昭和のプロ野球選手のゴツい顔写真を見とると、「ワシもまだまだ負けてられん」と勇気が湧いてくるんや。
ラジオから流れる演歌をBGMに、レースのファンファーレを待つとしよかい。ほな、また明日な。
