完全攻略ファイル No.2

【秋華賞】捨てる神あれば拾う神あり!? リバティアイランドを負かす可能性を秘めた1頭



「(鮫島)カツマのやつ、また調教で競馬しとる。ホンマ懲りないやっちゃで~」

発言の主はスプリンターズSの当欄で、勝ったママコチャ(3人気)を推奨した根拠となる「鮫島駿→川田」乗り替わりの舞台裏を教えてくれた関西の事情通だ。

カツマこと鮫島克駿騎手は先日のスプリンターズSでは、先ほど馬名を挙げたママコチャとトウシンマカオ。2頭の有力お手馬を1度に降ろされる惨劇に見舞われたばかり。

また古馬の芝中距離路線でも宝塚記念3着時に騎乗したジャスティンパレスは、横山武騎手に乗り替わり天皇賞・秋に挑むことが発表されている。

そんな鮫島駿騎手にとって秋華賞(京都・芝2000m)で桜花賞2着以来のコンビ復活となるコナコーストは、秋のG1戦線で馬券に絡む可能性が高い貴重なお手馬なのだ。

前置きが長くなってしまったが、ここで冒頭の“調教で競馬”である。

コナコーストの秋華賞1週前追いに騎乗した鮫島駿騎手は、先週の栗東ウッドで追われた馬で1番時計となる5ハロン63秒6の猛時計をマーク。これは一般的な距離の分換算に直すと、1000mを1分3秒6で駆けたことに。

ちなみに鮫島駿騎手はトウシンマカオの函館スプリントS、キーンランドCの2戦でも、今回のコナコーストと同じく調教騎乗時に芝コースで5ハロン61秒1(1000m1分1秒1)という、実戦顔負けのタイムを叩き出している。

芝とウッドでは時計の出方が異なるとはいえ、あくまで調教とレースは別物。

「トウシンマカオが降ろされたのは競馬で結果が出なかったことはもちろんやけど、厩舎スタッフから『カツマは調教をやり過ぎる……』なんて声もあったからな。稽古でビッシリ追いたいカツマのやり方と、厩舎の調整方針と合ってなかったと違うか?」

しかし、コナコーストは栗東でも1、2位を争うほど、スパルタ調教を売りにする清水久厩舎の管理馬。かつて看板馬キタサンブラックが毎週のようにウッドで実戦に匹敵する好時計をマークして、芝の中長距離路線を席巻した。

それだけに秋華賞の1週前追いも「テキ(清水久師)からも『全体時計は速くなっても構わない』って指示が出ていたから、カツマもホンマ目一杯に追っとった(苦笑)。先週の時計はキタサンの全盛期より速かったくらいやし、調教と同じだけ走れば恐い馬やで?」とのこと。

“捨てる神あれば拾う神あり”。厩舎とジョッキーの方針が完全一致したコナコーストが、秋華賞で打倒リバティアイランドの筆頭候補かもしれない。

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