うまスクエア

元教官・蓑田早人の蓑田塾

同期の中でも勉強熱心な努力家

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こんばんは。蓑田です。

20期生で騎手になったのは川田将雅、吉田隼人、藤岡佑介、津村明秀、上野翔、高野和馬、水出大介、そして丹内祐次の8人。私が教えた中では、今のところ最も活躍している代なのは間違いない。

実は、20期は同期で合格した15人と1つ上から留年してきた2人、合わせて17人でスタートしたんだ。つまり半分以上が卒業できなかったということになるが、だからこそ残った8人は騎手になってからも頑張れている。水出だけはもう引退しているが、あの子も上手かったんだよ。

丹内は乗馬未経験で入ってきたのでレベルの高い周りに囲まれて苦労も多かったが、とても勉強熱心で努力のできる子だった。試験の時に感じるものがあったので合格にして、その後すぐに函館競馬場の方に私から連絡して、入学まで鍛えてやってくれって頼んだんだ。

日曜日は有馬記念のウインキートスを含め9鞍に騎乗。リーディング上位の騎手が中山に集まっている中でこれだけ数を乗れるのは大したものだよ。

勝ち負けになりそうなのは有馬記念の前後。10RフェアウェルSのワルツフォーランは中央入りしてから4戦連続連対のお手馬。中山を苦にするタイプでもないだろう。

12Rキャンドルライト賞のコスモアンジュは夏の函館以来の騎乗になるがけど、得意の中山でまた手綱が戻ってきたのはちょうど良かったんじゃないかな。有馬記念の後でも気を抜かず乗れる騎手だよ。

日曜の騎乗一覧と評価

レース	条件	馬名	評価
中山2R	ダ1800m	マイネルストーク	B
中山3R	芝1200m	ウインエイムハイ	B
中山5R	ダ1200m	プリティバレリーナ	C
中山7R	ダ1800m	スズカキングボス	C
中山8R	ダ1200m	ケイアイマリブ	B
中山9R	芝2500m	マイネルコロンブス	C
中山10R	ダ1200m	ワルツフォーラン	A
中山11R	芝2500m	ウインキートス	A
中山12R	芝1200m	コスモアンジュ	A

いよいよ明日は有馬記念。28日にはホープフルSもあるけど、このコラムは今回が今年最後ということにさせてもらいます。

毎週何かを書くのは大変かと思ったけども、いざこういう機会を貰うと話が尽きないものだね。興味を持つ話題や、ためになった話があったなら幸いです。聞きたい騎手の話や騎乗技術の話などがあれば、質問を送ってくれたら答えたいと思っているよ。

さて、今回はせっかくの有馬記念ということで、私の個人的な見解を披露してみたいと思います。

本命は横山武史騎手が騎乗するエフフォーリア。対抗は横山和生騎手のタイトルホルダーにして、クロノジェネシスはその次の3番手。勝つのはここまでの3頭のうちのどれかじゃないか。

2～3着候補ならアカイイト、ステラヴェローチェ、ディープボンド。そして、別枠でちょっと遊びで買ってみたい大穴がウインキートス。

エフフォーリアに関しては改めて言うこともないだろう。今年のメンバーなら間違いなく一番。

タイトルホルダーは菊花賞が強かった。中山にも実績があるし、能力的にはエフフォーリアに迫るモノがある。ただ、今回は目標にされるポジションで競馬をすることになりそうで、そこはエフフォーリアの方が有利だろうね。

クロノジェネシスも強い馬だけど、陣営が言っている通りで追い切りが良く見えないのと、今回が3歳勢との初対戦という点。3歳牡馬の2頭を本命対抗にしたのは世代レベルも考えて。今年は3歳馬の勢いが上回ると見ている。

アカイイトはエリザベス女王杯が強かった。あれは展開に恵まれたとかそういう内容ではなかった。牡馬相手の2500mで全く同じ競馬をすると厳しいだろうけど、幸騎手が考えて乗れば可能性はあるんじゃないかな。

ウインキートスは“有馬記念で大穴となればこういう馬”という感じがしていて気になっている。近年の有馬で好走が目立つ牝馬、距離延びてヨシ、中山も上手い、さらに極端過ぎない内枠も引けた。

鞍上の丹内はこれが初めての有馬記念なんだってね。先に触れたとおり、川田や吉田隼人、藤岡佑介らと同じ20期生で、周りのレベルが高かった分だけ学校にいた頃から苦労することは多かったが、今年の有馬記念は目立つチャンスだと思って頑張ってもらいたい。


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