東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2013年4月14日]

【皐月賞】ついつい思わぬ馬に手を出しそうになる

居酒屋「青夷」に日参するサトエーさんは「競馬なんぞ畜生の競走に賭けてなにがおもしろい」と豪語するわれら競馬同好会の敵である。阪神ファンとして名高いが、そもそも大トラだったからという噂もある。その大トラも還暦過ぎて少々おとなしくなった。


代わって大トラ街道を突き進むのが謎の馬券師リンさん。酔いがまわって陽気になるのはいいが、ときどき臨席の常連に罵詈雑言をあびせるとか。でも丁寧な言葉使いでやるから、まさしく慇懃無礼になる。しかも翌日になるとまったく覚えていないというから、やはり謎の人物である。春になってまた馬券を買いだしたらしく、「今週は(14)エピファネイアで行きますよ」と大トラにならない前に朗らかに出ていった。


尋ねないと狙い馬を言わないマスターは珍しく「(16)フェイムゲームがおもしろそう」と上機嫌。競馬伝道師を自負する口撃機関銃ヤマポチは、先週まで前走で引っかかったエピファネイアはいらないと宣言していたくせに、弥生賞、スプリングS、若葉Sの4着以内馬はデータ上無視できない、と弁解しながら宗旨替えを表明。やっぱりラジオNIKKEIの勝ちっぷりに目がくらんで(14)を狙うと改心したのだ。愛妻ミナ姉御は桜花賞でクラウンロゼで轟沈したのに、またしてもクラウンに目がくらんで(17)クラウンレガーロにしたというから、今週は目くらみ夫婦である。


ところで、(2)インパラトールはトルコ語で皇帝を意味するらしいが、もともとはラテン語のインペラトールに由来する。古くは最高司令官を意味し、ローマ帝国の時代には皇帝をよぶようになった。もちろん英語のエンペラー(emperor)もそこから出ている。こういう学識が邪魔をして、ついつい思わぬ馬に手を出しそうになる。でも、ディープインパクト産駒のクラシックでの底力は先週の桜花賞馬アユサンでも立証済み。今のうちに狙っておく。


もう1頭は

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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