東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2021年10月30日]

【天皇賞秋】勝ってもらわないと困る!

秋のG1シリーズが始まって、このところ1番人気馬が1着にならないばかりか、馬券の対象にならないことばかり。秋華賞のソダシは典型的だった。そのせいか、なぜ人気馬を買ってしまうのかと思うと、馬券心理学でも考えてみたくなる。(1)勝ってもらいたい馬、(2)勝つはずの馬、(3)勝つかもしれない馬、(4)3着まで来そうな馬などが念頭に去来する。人間の心理としては、どうも(1)と(2)が混同されそうな場合が多いのではないだろうか。今回の天皇賞でも、私にとって、(1)は①コントレイルであり、(2)も①になってしまい、まさしく混同路線の渦中にある。

それはそれとして、3歳最強⑤エフフォーリア、4歳最強①コントレイル、5歳最強⑨グランアレグリアとそろって出て、世紀の一戦になりそうな気配がする。口撃機関銃ヤマもワクワクしていて入れ込み気味らしい。でも、3強のなかから、冷静に見て横山武の騎乗する⑤を狙うという。3歳馬の勝利は難しいとはわかっているから、これは(1)タイプの馬らしい。相手は(3)タイプから、安定味一番の⑭カレンブーケドールにいくらしい。①と⑨はあくまで押さえ程度にするという。

ギャンブル狂師ミノ先生は、本命④ポタジェで、11戦中9戦が2000mであり、全5勝のうち4勝が2000m、その全5勝すべてが川田騎乗と揃っていると小躍りしている。漁夫の利を狙って馬連・ワイドで3強へ流すらしい。穴党専科のマスターは、一番強い馬は⑨グランアレグリアに決まっていると自信満々。距離の不安など問題ないと言わんばかりだ。3連単が⑨の1着固定で2~3着に残りの2強と穴の⑧サンレイポケットをからめるという。

やはり無敗の三冠馬というのは、半端な強さではない。ここは①コントレイルには勝ってもらわないと困ると言うべきなのだ。相手は全11戦着外なしの堅実味が心強い④ポタジェを狙う。またどのようなドラマが生まれるか、やはりワクワクする。


天皇賞秋

①-④ ワイド1点で勝負する

①の1着固定で④⑤⑨をからめて3連単6点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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