東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2022年11月26日]

【ジャパンC】美味しい日本酒とフランスワインを!

どろんこ馬場だったパリロンシャン競馬場の凱旋門で、タイトルホルダー以下の日本の有力馬が惨敗した。つくづく、競馬は「文明」だが、レースは「文化」だという思いがした。広い空間さえあれば競馬はどこでもできるが、肝心のレースとなると風土や土壌などの自然環境に左右される。だから、高速馬場のJCであれば、ヨーロッパの有力馬がどこまで好走できるかということになる。

ひとつの尺度になるのが、仏馬⑤グランドグローリー。昨年のJCで5着だったのに、今年の凱旋門賞でも5着だった。どちらにもそこそこに適応できるのかもしれない。コントレイルが制した昨年のJCに比べて、今年の日本勢はやや劣りそうなのは否めない。となると、グローリーより日本の高速馬場に向いている外国馬がいれば、馬券にからむのではないだろうか。

吉祥寺の居酒屋「青夷」の馬券常連組だが、週初めに飲んだら、口撃機関銃ヤマが夫婦連れでやって来て、愛妻ミナ姉さんはマイルCSの馬単19920円を獲ったと大はしゃぎ。亭主はハナ差4着のソウルラッシュが主軸では目も当てられない悲劇だったらしい。とはいえJCで挽回といきたいところだが、5歳馬③ヴェルトライゼンデでは心細いかぎり。なにしろコントレイル世代の3歳クラシック戦線でずっと◎を記していた応援馬券だから、ひたすらドリームジャーニー産駒に期待している本人も自信がないとか。

ギャンブル狂師ミノ先生は、天皇賞をたたいた3歳代表の⑭ダノンベルーガが狙いどきという。遅咲きのハーツクライ産駒であるのも心強いとか。

穴党専科のマスターは、本領発揮で⑩ハーツイストワールが府中コース7戦6連対でまさしく適性抜群。ハーツクライ産駒の遅咲きは6歳馬でこそ開花すると読んでいるらしい。

ところで、日本の今年の3歳世代はかなり強いともっぱらの評判だが、3頭出走するヨーロッパの3歳勢はどうだろうか。2400mのパリ大賞典で1着オネストと2着シムカミルは、走破タイム2分27秒台で好感がもてる。なかでもニエル賞から直行して狙いすましている仏馬①シムカミルにプンプンと匂うところがある。迎え撃つ日本勢からは、やはり3歳の雄⑭ダノンベルーガに勢いを感じる。

「文明」と「文化」の違いに気がついたからといって、馬券が獲れるわけではない。でも、的中したら「文化」の香りがして、美味しい日本酒とフランスワインが飲めそうだ。


ジャパンC
①-⑭ ワイド1点で勝負する
①-⑭ 2頭軸の3連複総流し16点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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