採れたて!トレセン情報

第893回&第894回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●秋のGI開幕!●

いよいよ開幕する秋のGI戦線。その第一弾は『電撃の6ハロン』と言われる、短距離王決定戦のスプリンターズS。既報通り1週前にGI勝ちのある有力馬の回避が続き、残るGI馬の3頭中の1頭は、そのタイトルは4年前の桜花賞、残る2頭はスプリントGI馬ではあるものの、ともに高松宮記念の勝ち馬で中山芝コースでの好走実績は皆無。そういう経緯もあってか、上位人気はGIタイトルの無い新興勢力、特に1・2番人気は、直近の前哨戦を勝利したタワーオブロンドンとダノンスマッシュに落ち着いている。鞍上的にもルメールと川田騎手、今年のリーディング1・2位のジョッキーなだけに、その分過剰にも売れるのだろう。

ところで、この秋の中山の芝コースは、例年以上に速い時計の決着が続いている。開幕週では京成杯AHで芝マイル戦の日本レコードが飛び出したが、1勝クラスの芝1200mの勝ち時計も1分7秒2と破格の好タイムを計時。その絶好馬場が、普通は週を追うごとに悪くなるのだが、2週目に雨があったものの3週目の先週の準オープンの勝ち時計が1分7秒6、まだまだ快速馬場と言っていいだろう。

今週の天気予報ではややお湿りがある様だが、そこまで多くは降らない雰囲気、となればスプリンターズSも好時計での決着になりそうだ。

そんな中で注目してみたいのは…

モズスーパーフレアが面白い。

中山芝1200mは4回走って3勝2着1回のほぼパーフェクトの成績。しかも全てハナを切り、勝った3つのレースの勝ち時計は1分7秒0が2回と1分7秒1という好時計。斤量云々は多少なりともあるが、高速中山芝コースが得意な舞台であることに間違い無いだろう。

そもそも、春のスプリントGI高松宮記念では前述のダノンスマッシュと人気を分けた存在だが、その実績からは、本気の狙いは秋のこの舞台に思えてならない。

実際、前走の北九州記念では、成長分があったとしても増え過ぎに思えるプラス26キロという大幅馬体増。如何にも次を見据えた仕上げだった。それでも、直線では一瞬抜け出そうかという見せ場十分の内容、力を付けている。

ひと叩きした今回、その大幅馬体増もあってか中間は中味の濃い調教を積んできている。

鞍上は若手の松若騎手。まだGIタイトルは無いものの、JRA重賞6勝、まもなく通算300勝に届く同世代では一番の活躍を見せている若手のホープ。自厩舎の馬でのGI挑戦とあって、思いも強い。

その自厩舎である音無厩舎は、先週はオールカマーではスティッフェリオで3強を撃破し、土曜の阪神ではビックリシタナモーで馬連万馬券の波乱を演出、さらには月曜日の交流重賞日本TV杯ではクリソベリルが人気に応える圧勝、直近で最も勢いのある厩舎と言っていいだろう。

モズスーパーフレア、いろいろな面で注目してみたくなる1頭だ。



【美浦の『聞き屋』の囁き】

●ベテランの勢い●

今年から降級制度が廃止となり、その恩恵をもっとも受けたのが3歳勢。

というのも、古馬と対戦する3歳は斤量面で2~3キロ軽いため、どのクラスでも3歳勢が活躍。

今年のスプリンターズSにも5頭が出走。

中でも注目したいのが、ノーワンとハッピーアワー。

この2頭は特別登録が行われる2週間前の時点では補欠2~4番手だったが、回避が出たため登録の時点で、ノーワンは出走可能となり、ハッピーアワーは補欠2番手まで繰り上がっていた。

さらに、直前になって2頭の回避が出たため、ハッピーアワーも出走可能となったのだ。

補欠濃厚だったので鞍上が未定だった2頭は、空いている騎手の中からベテランを選択。

2週連続の重賞制覇で存在感を示す横山典騎手と、全盛期には及ばないが関東リーディングで上位に奮起している内田騎手がそれぞれの手綱を取る。

実績面では劣る2頭ではあるが、53キロの斤量とベテランの勢いがあれば、もしかしたらがあるかも、しれない。


【競馬場から見た推奨馬券】

久しぶりのGI。何とかパンパンの良馬場でスピード王を決めてほしいが、微妙。
降っても午後っぽいが、こればかりは神のみぞ知るってやつ。
スプリンターズSは、勝負できそうなレース。それまでに何とか資金を増やそうとするのか、それともじっと我慢して機を待つのか、それはそれで勝負。あなたはどちら派。自分は我慢する方かな…。

日曜はめぼしいレースが見当たらず、GI一本に絞ろうかと思ったが、中山8Rだけはちょっと食指が動く。ここで少し資金を増やしたい。
狙い馬は8番デットアヘッド。芝での2戦は全くふるわなかったが、前走のダート初戦は強かった。出遅れたが、馬なりで向正面では先行争いに加わり、抑え切れない手応えで4角先頭。そこから更に突き放したが、まだまだ余力がありそうだった。勝ち時計も水準よりも速く、手応え的にもっと詰まりそう。
印象としては、上のクラスでペースが上がった方が競馬がしやすそうに見えた。
手薄なこのメンバーなら、昇級でもチャンスは十分にある。

単勝 8
馬連 1-8 5-8
3連複 1-5-8

自信度 B


有力どころが揃って使っていたキーンランドCを検証してみたい。
まずは勝ったダノンスマッシュ。臨戦過程としては、禁止薬物事件のせいで除外の憂き目に会ってぶっつけ。仕上がっていたようには見えたが、万全ではなかったはず。
それでも枠なりに外を回り、4角でも少し張り出される厳しい競馬での勝利。
臨戦過程、コース取りを考えると、着差以上に他馬との力の差があると感じさせるものであった。
今年は北海道も暑かっただけに、夏場に一戦しか使っていないことも加点材料。
あえて減点材料を探せば、平坦コースに実績が集中していること。急坂のある中山が初めてという点が気がかり。

2着のタワーオブロンドンは、コース取りが良くロスの少ない競馬。休養明け3戦目で、ぶっつけのダノンに見劣ったのは頂けない。しかも暑い時季に、更にセントウルスSも使っており、そろそろ疲れが心配。
ただそのセントウルスが圧巻。全く他馬
を問題にしない楽勝。しかも中山に似た形態の阪神で、最後の坂で一気に差を広げた点が凄い。セントウルス組に負けるイメージは全く湧いてこない。坂のあるコースの適性は高そう。問題は激走の反動と、暑い時季の疲れがあるかどうかだ。

3着リナーテは、ダノンをマークするような競馬。これも外を回ったが、ダノンよりは幾らかロスは少ない。それでもコース取り、ゴール前の勢いから2着のタワーより内容はあった。ただ、この馬もローカル色が濃く、中山、阪神の実績が皆無。
UHB賞を使っての臨戦過程でもあっただけに、ダノンを逆転することは考えづらい。

結論としては、このGI一本にローテーションを定められてきたダノンスマッシュを軸とするのが妥当。坂を苦にして何かに足元をすくわれれることはあっても、大崩れは考えづらい。

妙味があるのは、モズスーパーフレア。関西馬ながら中山がベストコース。荒れた馬場状態ながら、32秒3で逃げて押し切ったオーシャンSが優秀で、かなりの中山巧者だ。北九州記念は自分の型に持ち込めなかったが、それにしては渋太さが目を引いた。リフレッシュ効果が大きかったに違いない。無理やりハナに行かなかった点にも好感が持てる。いかにも叩き台のレースをした印象で、今回に賭ける意気込みが伝わってきた。
一叩きして、ベストの中山。そして今回はハナが叩けそうな組み合わせ。臨戦過程、コース適性も、この馬が一番。

馬連 2-7
3連単 2と7の2頭軸マルチ
1.4.8が相手

自信度 B

【関西事情通のちょっとイイ?話】

●馬券的には面白くなってきた●

この秋競馬も、いよいよ今週末よりGI戦も開幕する。その第一弾は『電撃の6ハロン』と言われる、短距離王決定戦のスプリンターズS。1週前にGI勝ちのある有力馬の回避が続いたが、馬券的には面白くなった。

その前日の土曜日には阪神でダートの重賞シリウスSが行われるが、ここでも、出走してくれば人気を集めていたであろうグリムとリアンヴェリテが、ハンデ(それぞれ58キロと57.5キロ)を嫌ってか、次週の火曜日の行われる交流重賞の白山大賞典の方に矛先を変えシリウスSは回避した。この事により、繰り上がって人気になりそうなのが、エルムSの時に取り上げたモズアトラクションか。但し今回は、斤量が57.5キロになることに加え、小回り1700mから阪神2000mとコース形態も大きく変わる。まだ人気ほどの信頼はできない。ゆえに、このレースも馬券的には面白くなってきた。

注目したいのは、ハンデ55キロのジョーダンキングだ。

前走の名鉄杯では、スマハマに敗れはしたものの、向こう正面から「相手はスマハマ1頭」という決め打ちで勝負を挑み、直線で一旦は突き放されたものの、ゴール前では盛り返し4分の3馬身差まで再び差を詰めた。そのスマハマと言えば、昨春にはオメガパヒュームなどの後のGI馬と接戦を演じた素質馬。骨折などの休養があり、まだタイトルは無いもののダート戦線でも上位の存在。そんな馬を相手に互角の走りを見せ、走破時計も破格、まさに地力強化と言えるだろう。

それを考えると、ハンデの55キロは恵まれたと言っていいはず。まして阪神は7戦して3勝2着4回と連対パーフェクトの得意なコース。

この馬自身、重賞タイトルも無くオープンでの好走実績は前走だけだが、地力強化した上に斤量が恵まれ得意なコースならば一発あっていいだろう。ぜひ注目したい1頭だ。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●うまい話があります●

グランアレグリア、ステルヴィオと、有力馬の回避が続いた今年のスプリンターズS

その影響で玉突き的に騎乗馬が変わっていった騎手たちの経緯を説明したい。

もともとグランアレグリアは夏競馬の前からルメール騎手でスプリンターズSへ向かう予定で、タワーオブロンドンやリナーテ、モズスーパーフレアは乗れない状況だった。

タワーオブロンドンが浜中騎手で決まったのは浜中騎手とルメール騎手のエージェントが同じで、同じエージェントだからスムーズな特約、というのはグランアレグリアになにかあって回避となった場合には浜中騎手からルメール騎手へ変更可能というオプションをつけることができたから。

もちろん、同じエージェントではなくても事前に話をつけておけばできる変更可能なオプションだが、例えば今年のスプリンターズSで騎乗馬がないデムーロ騎手へタワーオブロンドンを頼んでいた場合、浜中騎手のように簡単に騎手変更ができるかといえば、できるが簡単ではない。やはり、デムーロ騎手とその関係者に頭を下げて断りを入れて謝りもしなければいけないし、そもそもこのオプションでは話がまとまらないかもしれないから。

それならば、すべてがスムーズな同じエージェントでと、浜中騎手に決まったわけだが、オプションを使用する事態となりルメール騎手へ変更。

浜中騎手とすれば損をした形にみえるが、回避馬が出たことで補欠だった自身のお手馬であるイベリスが繰り上がることとなり、すべてが丸く収まるというラッキーな展開になったのだ。

有力候補から最有力候補へと騎乗馬が変わったルメール騎手、一見すれば損をしたように見えるがうまくまとまった浜中騎手と、「持っている」騎手たちは注目が必要だろう。




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