第930回
採れたて!トレセン情報
美浦『聞き屋』の囁き
ここを使うのは脈アリ!?
近年はノーザンファームの1強が続いておりキャロットクラブ、サンデーレーシング、シルクレーシングの3つのクラブが上位を形成。この3クラブはすべてノーザンファーム系。
続くのが社台レースホース、そしてゴドルフィンとなる。
今回取り上げたいのはゴドルフィングループについて。
2010年のJRAの馬主資格を取得して以降、ずっと右肩上がりで成績が上昇。
昨年は5位ではあったが、社台レースホースとはごく僅差の差だった。
今年は好スタートを決めており、勝利数はノーザンファーム系の3クラブを抑えて堂々の1位。
この背景には社台・ノーザンファームのすべてを管理しシステム化して指示を出すスタイルではなく、調教師の采配にすべてを任せるというスタイルが功を奏しているようだ。
すべてを任される調教師とすれば責任が大きくなるが、その分自分の技術を示すことができるし、なにより馬主導で進められることが大きい。その結果、ゴドルフィングループの馬は息の長い活躍をすることが多く古馬になってからの活躍が目立つ傾向にある。
もちろん3歳世代も勝ち上がっており、今週は
きさらぎ賞に関東の小島茂厩舎の
ギベルティが出走。
このローテーションもアルジャンナが出走する時点で関東ノーザンファーム系ならなかったはずだが、ゴドルフィンでは調教師の判断のもと、出走頭数とレベルを考慮してゴーサインとなったようだ。
ノーザンファームを脅かすのは世界のゴドルフィンかもしれない。
関西事情通のちょっとイイ?話
注目の出世レースで今年羽ばたくのは…
季節外れの暖かさだった先週とは一転して、寒い日が続く今週。漸く季節にあった気候になったというところか。
今週の重賞、きさらぎ賞と東京新聞杯と言えば、毎年雪の影響が無いか心配するレース。実際、東京新聞杯は、月曜代替や翌週へスライド、ダート変更など雪の影響を受けたことの多い重賞でもある。
幸い今年は良いお天気と良い馬場で行われそうな
東京新聞杯。安田記念と同じ舞台で行われるが、昨年の勝ち馬インディチャンプは、ここをステップに安田記念のみならずマイルCSも制し昨年のマイル王に。一昨年の勝ち馬リスグラシューも、ここで久しぶりの勝利を挙げた後、牝馬のGIのみならず牡馬の超一線級相手にも快進撃を続け、昨年は年度代表馬にまで登り詰めた。
まさにここ数年は出世レースとなっている。
今年も新旧バラエティに富んだメンバー構成となった。
そんな中で注目してみたいのは…
前走のキャピタルSの敗退で評価が落ちそうな
サトノアーサーに注目してみたい。
もともとが、デビュー当時からクラシック候補生として好評価されていた素質馬。ただ、何とかダービーは間に合ったものの、ダービーも秋の菊花賞でも良い結果は得られなかった。
ただ、その後マイル戦線に矛先を変えたところ、その素質開花を思わせる走りを見せ、エプソムCでは待望の重賞制覇を成し遂げた。
その秋、一戦使ったものの靭帯を痛め1年休養を余儀なくされたが、復帰戦のポートアイランドSで、次走でチャレンジCを勝つロードマイウェイに際どく迫る2着といきなり好走、能力の高さを改めて見せ付けてくれた。
そして問題のキャピタルS。今回と同じ東京芝マイルの舞台、休み明けの好走もあって2番人気に推されていたものの、その人気を裏切る6着と大敗を喫した。
しかし、この敗因は明らかに馬場。これは管理する池江師も感じている事。
確かに、同じ東京で雨の降った緩い馬場のエプソムCで勝利を挙げているが、当時の馬場とキャピタルSの時では全く違う馬場だったと言っていいだろう。池江師も同じ事を言っていた。そして「やっぱりディープ(ディープインパクト)産駒だから良馬場の方が絶対いい」というのも池江師の言葉。このサトノアーサーも綺麗なコースで走らせてこそというところがあるのだろう。
鞍上には田辺騎手が起用された。池江厩舎の管理馬に田辺騎手が乗るというのは、年間でも数えるほどしかなく珍しいこと。まして重賞ともなると、過去にJRA重賞では1回しか騎乗したことが無いほど珍しい出来事。
関西のトップステーブルでもあり、好結果を出せば今後の大きなアピールになる。
まして今期の田辺騎手は、もうひとつ波に乗り切れていない感じもあり、こういう所で好結果を出せれば、良い流れを掴むキッカケにもなるだろう。
いろいろな意味でプラスの多いサトノアーサー、注目してみたい。
競馬場から見た推奨馬券
大楽勝がある2頭に注目!
京都、小倉はだいぶ馬場が荒れているが、東京だけはかなり良いコンディション。
芝は引き続き一番狭いDコースだけに、先行有利な馬場状態と見たい。
ダートは凍結剤を散布しようと、しなかろうが、力の要る差しも利く馬場と見る。
土曜は、地方で圧倒的なレースを続け、中央に舞い戻ってきた2頭を狙ってみたい。
まずは
東京7Rの5番
スパーダ。中央でのデビューは、怪我で順調に来れなかったため、なかなか軌道に乗りきれなかった。それでも東京のダートでは2着、3着の実績があり、順調になら勝ち上がれそうな雰囲気だった。ただ、中央最後のレースで蹄鉄が外れて怪我を負い、勝ち上がることができずに終わった。その後、大井に転入して5戦。軌道に乗ってからの3戦は、全て大差勝ち。C1クラスでも大楽勝しているだけに、中央の1勝クラスなら互角以上と見れる。
今回は、中央在籍時に好走していた東京コース。内枠絶対有利な1300mの内枠でもあり、いきなり狙い目と見る。
単勝 5
馬連 5-6 5-15 5-16
ワイド 5-6
自信度 C
もう一頭は、
東京8Rの2番
ブルーエクセレンス。こちらは中央在籍時は池江寿厩舎の期待馬で、新馬も含めて2着が3回もあり、まさに勝ち損ねた感じ。しかもほとんどが一番人気であった。そして園田に転入して2戦。ともに2秒ほどのぶっちぎり勝ち。
当然、再転入の前走も狙ってたが、不幸にも中山の芝1600mの大外枠。出遅れて掛かり気味に進出。終始外を回されてはきつかった。それでも0.3秒差なら、むしろ評価できる5着だ。
今回はダートだが、園田で大楽勝しただけに問題はないはず。兄のタンジブルもダートで2勝している。馬っぷりからも、1勝クラスでは上位の存在と見る。
単勝 2
馬連 2-7 2-9 2-14 2-4
3連複 2の1頭軸流し 相手4.7.9.12.14
自信度 B